旧五月九日。明日は二十四節気の【夏至】です。
陽熱至極し、また日の長さのいたりなるを以てなり
『暦便覧』(天明八年 /1788年出版)
今年の夏はなんだか蒸し暑い日が多いです。梅雨寒という半袖では肌寒い陽気がありませんね。適度に五月晴れの日もあるので、夏野菜が美味しくなるかも知れません。
昨日は『居酒屋寄席~五月雨の会』。お陰様をもちまして、満員となりました。お運び頂いた皆様には感謝致します。ありがとうございました。
今回のご出演は、2003年11月に初めて開催した“暮らしのリズム”落語会にも登場した立川談修さん(写真右)。当時は二つ目への昇進を果たしたばかりで、初々しい羽織姿を亡き文都師匠に冷やかされていたのが懐かしいです。それから六年半。確実に成長し、今や風格がにじみ出て来ています。「そろそろ真打ち昇進」という声もよく聞くようになりました。三年半ぶりの『居酒屋寄席』登場です。この夜の噺は『木乃伊取り』でした。 そしてもう一人は『居酒屋寄席」初登場の立川らく次さん(写真左)。
立川志らく師匠の一門です。とても軽妙な語り口が見事で、スルスルっと噺の世界に引込まれてしまいます。これから先がとても楽しみな逸材だということをあらためて実感しました。この夜の噺は『紙入れ』と『三方一両損』の二席でした。
らく次さんは美術の教員免許を持っているという、ちょっとユニークな経歴があります。似顔絵がお得意で、志らく一門会のチラシはいつもらく次さんの似顔絵で出来ています。瞬時に特徴を捉えてシンプルなタッチで書き上げる似顔絵は、
落語会の余興でもよくされるそうです。この夜の最も若いお客様は小学二年生、七歳の男の子龍一くん。お母さんと浴衣で聞きに来てくれました。
高座の前に龍一君を呼ぶと、色紙にペンでササッと似顔絵を書き上げます。見ているとあっという間でしたが、お見事な出来映えでした。
落語のあとは、恒例の第二部、酒宴です。談修さん・らく次のご発声で乾杯し、スタートしました。居酒屋ニュー信州からのお振る舞い。乾杯のお酒は珍しい越後の銘酒、越の寒梅特別純米酒「無垢」です。スッキリとした口当たりながら味わいのしっかりしたお酒です。食欲が湧いてきます。 季節の味覚のお振る舞いは今シーズンほぼ最後の山菜。北津軽から届いたわらびのお浸しでした。
『居酒屋寄席』の酒宴はどういうわけか、いつも盛り上がり、お酒や肴も進むようです。落語を聞いて脳を刺激し、大いに笑ったあとは噺も弾み、食欲も増すのかも知れません。お開きとなるまで、会話は尽きませんでした。
次回『居酒屋寄席』は師走に行う予定です。決定しましたらこのblogにて最初にお知らせ致します。どうぞお楽しみに。