旧正月八日。昨日は正月七日。五節句の最初【人日】の節句でした。節句はぜひとも旧暦で季節感を味わいたいものです。
このところにわかに暖かい日があったと思い、ちょっと気を緩めていたら、【立春】を迎えた2月4日の午後には東京でも雪が舞いました。。
春の気 立つをもってなり。
『暦便覧』(天明八年/1788年出版)
暦どおりの立春寒波の到来です。日差しはたいぶ強さを感じるようになって来たのですが、それでも気温が上がらない。この寒さ、まだ数日は続くそうです。
【人日の節句】といえば【七草粥】です。そもそも、旧暦の人日の頃には、日当りの良い野原に春の七草が芽吹きます。それでも北国や雪国ではまだまだ。夏や秋に収穫して塩漬けや乾燥で保存していた青物、あるいは小豆などの豆類で七草粥を炊いたとされています。現代においては、旧暦に合わせて七草セットを売る店もなく、在り合せの青物で七草粥を作りました。青物は、かぶの葉・カリフラワーの葉・セロリ・青葱・大根・大根葉のぬか漬け。一つ足りませんが、まあ良しとしましょう。陽が傾くと一気に冷え込む早春の頃、粥を口にするとひと時でも暖まります。
このブログでは、毎年この時期になると登場するのが【まんさくの花】です。先ず咲くからこの名がついたとされるほど、早くに開く木の花。よーく見ると、折り畳まれた花びらが、帯を解くように長く伸びようとしています。梅の花の季節になると、すぐに忘れられてしまう存在ですが、まずひとつ、春を感じてみましょう。