旧七月八日。昨日は旧暦の七夕でした。市場も休みだしトラックが少ないせいか東京の空は日中澄んだ青空が広がっていました。夜にはいつもより星がたくさん見えたのではないでしょうか。(昨年の旧暦七夕の様子は“星が煌めく旧七夕の夜”をご覧ください)
世間がお盆休みになる頃、岩手県の北上に行ってきました。彼の地に通うようになって早15年が過ぎましたが、やはり、これほど暑いなぁと感じたことはありませんでした。
県内でも各地で最高気温が35℃を上回る猛暑です。夏はクーラーがいらず、冬の暖房も灯油に依存する北東北では家にエアコンがありません。
外は暑いながらも緑を抜けてくる風が心地良いのですが、それがなかなか家の中に入ってきてはくれず、団扇とタオルが手放せなかったです。そんな時、猫は家の中で一番涼しいところを知っていて、時間によって場所を変えながらいつも同じところでゴロリとしています。家の中でじっとしているのも暑いので、涼を求めて山のスキー場に行ってみたり、清流に足を浸しに行ってみたり、東北の風を感じに走り回っていました。
(写真左:たんぼ、森、高い空、雲、山、目を癒してくれる日本の原風景です。右:夏油高原スキー場のゴンドラに乗って山頂。樹氷の芯になるブナは西から東に傾いたまま)
かねてよりお湯が軟らかくなる南部鉄瓶が欲しいなぁ、と思っていたのですが、ずらーっと鉄瓶が並んだお店に行って、気に入った意匠を見つけるも、値札を見れば軽い目眩が襲ってくることの繰り返しでした。
そこで今度こそ、と妥協案を考えて少し小さめのものでも、難ありのアウトレットでもいいことにしました。出掛けたのは南部鉄器二大生産地の一つ水沢(もう一つは盛岡)、東北新幹線の水沢江刺駅にほど近いキューポラのある町並み。その中の及源鋳造株式会社工場直売のお店です。実はここ、有名デパートやセレクトショップなどで売られている南部鉄器がとても割安で買える上、アウトレットの掘り出し物もある穴場的スポットなのです。そこで見つけた鉄瓶がこれ。及川齊さんというベテラン工芸師による“寸胴桜”という意匠です。
蓋には桜の花びらが、胴には樺細工のように樹皮の模様が刻まれています。ふつう南部鉄瓶の蓋には穴が空いていないのでお湯を沸かすときは蓋をずらさなければならないのですが、これには小さな穴が空けられているので吹き出すこともなく、蓋をして短時間でお湯を涌かすことが出来ます。さらに魅力的なのが、蔓が固定されていないこと。なぜ魅力的なのかと言うと。お酒に燗をつけるのにとっても良さそうなのです。これは冬が来るのが待ち遠しい?いやいや暑いときのぬる燗はまた格別なんです。
(写真上:及源ショップにある及川齊さんのコーナー。パネルに書いてあるTV出演は2002.1.19のOAです→こちらのバックナンバーから。写真中:及源の工場入り口。コンクリートに赤さびがついた風景がたまりません。写真下:これからずっと可愛がってゆく南部鉄瓶“桜”)
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