"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

立春寒波に七草粥

2014年02月07日 17時23分53秒 | まち歩き

 旧正月八日。昨日は正月七日。五節句の最初【人日】の節句でした。節句はぜひとも旧暦で季節感を味わいたいものです。
 このところにわかに暖かい日があっ
たと思い、ちょっと気を緩めていたら、【立春を迎えた2月4日の午後には東京でも雪が舞いました。

  春の気 立つをもってなり。
            『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

  暦どおりの立春寒波の到来です。日差しはたいぶ強さを感じるようになって来たのですが、それでも気温が上がらない。この寒さ、まだ数日は続くそうです。
 
人日の節句】といえば【七草粥】です。そもそも、旧暦の人日の頃には、日当りの良い野原に春の七草が芽吹きます。14_02_07kayuそれでも北国や雪国ではまだまだ。夏や秋に収穫して塩漬けや乾燥で保存していた青物、あるいは小豆などの豆類で七草粥を炊いたとされています。現代においては、旧暦に合わせて七草セットを売る店もなく、在り合せの青物で七草粥を作りました。青物は、かぶの葉・カリフラワーの葉・セロリ・青葱・大根・大根葉のぬか漬け。一つ足りませんが、まあ良しとしましょう。陽が傾くと一気に冷え込む早春の頃、粥を口にするとひと時でも暖まります。

14_02_07mansaku  このブログでは、毎年この時期になると登場するのが【まんさくの花】です。先ず咲くからこの名がついたとされるほど、早くに開く木の花。よーく見ると、折り畳まれた花びらが、帯を解くように長く伸びようとしています。梅花の季節になると、すぐに忘れられてしまう存在ですが、まずひとつ、春を感じてみましょう。