"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

冬の気立って燗酒、鍋が恋しくなります

2012年11月07日 10時28分48秒 | 主催する催し

 旧九月二十四日。月は下弦となりました。今日から二十四節気の【立冬】になります。

  冬の気立ちはじめて、いよいよ冷ゆればなり
         『暦便覧』(天明八年/1788年発行)

 二十四節気をさらに三つに分ける七十二候では「山茶(つばき)始めて開く」。色彩感が乏しくなる冬の野山を長く彩る椿、山茶花はこの頃から咲き始めるようです。
 二十四節気の中で季節が立つ、立春(2月4日頃)・立夏(5月6日頃)・立秋(8月7日頃)・立冬(11月7日頃)の中で、最もリアルに季節の始まりを感じるのが【立冬】だとは思いませんか。B1107kibakouen 冷たい雨と乾燥した晴天が交互にやって来て、ひと雨ごとに日々の最低気温が下がってゆくのがこの頃です。本格的な雪の季節を前にした北国では晴れていたかと思うと急に曇って来てサーッと雨を降らせる【時雨】があります。俳句では冬の季語ということですから、これからしばらく、急な雨には「おっ!時雨れてきたね」なんて言ってみるのが粋なのでしょう。東京の紅葉もいよいよかな。葱も太くなってきて鍋と熱燗が恋しくなり始めます。冬もまたいい。
(写真は本日、江東区の木場公園にて。11月と言えばやっぱり菊です)