"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

いよいよ春爛漫、清浄明潔なり。

2012年04月05日 18時25分07秒 | まち歩き

  旧三月十五日。満月は明後日の土曜日ですが、今日は十五夜です。だいぶ丸くなった月が昇って参りました。
 そして、昨日は二十四節気の【清明(せいめい)】

万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也。
               『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 春の嵐をもたらした爆弾低気圧が去ったあとは、清明の頃らしい春爛漫の陽気になりました。あの強風にも絶えた桜の蕾は順調に開き始めています。
春らしい風景が目につくようになると、携帯電話のカメラが活躍してくれます。いつの間にかiPhoneに溜まっていたここしばらくの春の風景をランダムにご覧ください。
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左は浜離宮恩賜庭園名物の菜の花畑。4/1(日)のお昼頃でした。いよいよ咲き揃ったという感じで、芽に眩しいほどの黄色です。今年は梅の花が遅れていて、品種によっては今が見頃となっている木もあります。梅、菜の花、桜の競演が目を楽しませてくれそうです。

B0404sakura_2  右は中央区の築地川公園でひと際鮮やかに咲き誇っていた一本の桜です。案内のプレートによると品種は「陽光」といい「寒緋桜(緋寒桜とも)」と「天城吉野」の交配種なのだそうです。いち早く咲いて、しかもピンクがとても鮮やかで青空や周囲の新緑とのコントラストが見事です。道行く人も皆立ち止まって携帯で写真を撮っていました。

B0404yanagi_2  左は同じく築地川公園。枝振りのいい柳の木が並んでいます。ついこの間まで葉を落とさずにいたのですが、いつの間にか新緑に覆われていました。旧築地川の東側、明石町界隈は聖路加国際病院があり緑も多く都会にあってちょっと落ちついたエリアです。柳の枝越しに見えるのは聖ルカ礼拝堂です。特にこの時期の散歩はとても気持ちいいものです。

B0404buna_2  右は何度もこのblogに登場している拙宅のブナです。1996年に岩手の奥羽山脈で拾って来た実が翌年に芽を出し、今に至っています。なので樹齢15年ということになるのでしょうか。例年だと春分の頃に芽吹くのですが、今年はここ数日でやっと芽を出してくれました。新緑を見ると、樹齢2~300年であろうこの木の母が根をおろす森の風景に想いを馳せてしまいます。今年は特にまだ厚い雪に覆われていることでしょう。この若木は都会の夏の暑さに耐えられず、途中で葉を落としてしまうことが多いのですが、今年はなんとか紅葉まで水やりを怠らずに育てたいと思います。