"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

“芒種”の頃に水辺の花

2009年06月06日 10時49分09秒 | まち歩き

 旧五月十四日。昨日は二十四節気の【芒種(ぼうしゅ)】です。

芒ある穀物、稼種するときなればなり
        『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

 「芒」=のぎ、は米や麦のように籾から針のように生えているもののことを言います。実際に米や麦の種まきはもっと早い時期に行うので、この場合の穀物というのは、二十四節気が作られた頃、中国の中部で主食とされていた「粟(あわ)」のことなのでしょう。確かに田んぼの雑草がじわじわ繁殖し始める頃です。この雑草が放置しておくと粟になったりしますね。
 東京では5月下旬からそのまま一気に梅雨入りとなりそうな、はっきりしない天気が続いているそうですね。鬱陶しい季節ではありますが、この頃の雨は田を潤す恵みである、と受け入れることにしましょう。0606hasu_2 上海ではほぼ毎朝、住んでいるマンション横の公園でウォーキングをしています。公園には人造の池があって、日に日に睡蓮の葉が広がって行くのがよくわかります。蕾もたくさんあるのですが、なかなか花が咲くのは見なかったのですが、昨日10時頃に公園を横切った時に、見事に咲き誇っていました。そうでした。睡蓮は「睡眠する蓮」だったのでした。ウォーキングをする朝6時頃はまだお休み中なのですね。

 公園では春に可憐な花を一杯に咲かせていた
木々が実りの季節を迎えています。0605kouen花桃(写真下の右上)に杏(左下)、海棠にも小さな実がついています。そして、上海には無いものだと思い込んでいた紫陽花(左上)が一株、花をつけていました。高い木では合歓の花(右下)が盛んです。木の上では余り目立たないのですが、地面に散るとその独特な花が目につきます。
 上海もそろそろ雨期に入るようです。来年の万博に向けて盛んに工事が行われ、晴れの日が続くととても埃っぽくなるので、ある程度の雨は大歓迎です。昨日(6/5)は夕方にバケツひっくり返し系の集中豪雨でえらいめに合いました。

 最後におまけの写真を一枚。端午節の連休の時、
混んでいるのを承知で郊外の水郷の村「朱家角」に行ってきました。0606busforqingpu_2 早朝にもかかわらず高速バス乗り場は長蛇の列。 そこで朱家角近くの町、青浦まで普通バスで行って乗り継ぎで行くことにしました。そのバスでの一こま。シフトレバーのノブには小さな子供用の靴下が。もう大きく成長した運転手のお子さんのものなのかな、あるいは運転手仲間の間で定番化しているアイテムなのかな、と想像すると、なんだか微笑ましいものでありました。