"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

中国の農民画に魅せられて

2009年05月04日 01時01分08秒 | 手しごと

 旧四月十日。月も膨らんできました。そして、明日5月5日は二十四節気の【立夏】です。
 公園の花も、初夏の彩りとなってきました。

 

池の睡蓮も朝日を浴びて蕾が開きかけています。池の畔には黄色い菖蒲も咲いています。う~ん初夏ですね(写真左)。0504hana2syu_2もう一つは写真右の花。中国名では「双色錦帯」と言うのだそうです。ネットで調べてみると日本名は「オオベニウツギ」の一種。一色ではなく、白・ピンク・紅色と様々なトーンが賑やかで華やかなことから「カルナヴァル(カーニバル)」という名前もあります。あまり意識したことのなかった花ですが、緑も濃く鮮やかなので、とても花が映えます。
0426budcard さて、前回のblog『街バス乗りの楽しみ』でご紹介した上海市の公共交通カード。 私が使っているのは2009年新春バージョンで、かわいい牛の農民画がデザインされています。この中国の農民画をテーマにした施設というか村が上海市の郊外にあります。ちょうど日本から友人が来ていたので、あいにくの雨模様でしたが、中行ってみることにしました。
 上海の街中から地下鉄・バスを二本乗り継いで1時間半。目的の『中国農民画村
は水郷の古い村???』の近く、牧歌的な農地の中にあります0504nouminga_2。もともとこの地域に多く住んでいた農民画家を村に集めて、コテージのような建物で実際に暮らし、作品を制作し、自分の作品を展示・販売もしています。村には資料館や売店、上海以外の農民画も扱われています。ちょうど行ったときもそうだったのですが、小学生の遠足コースの定番なのでしょうか。大型バスで上海の都会からやってきた子供たちで賑わっていました。子供も楽しめるように、素朴な遊具も用意されています。(写真左上より時計回りに:これが村の入口。入場料は30元/作家が暮らしている家/資料館に展示された生活の道具。農民画から飛び出して来たようだ/交通カードの絵を描いた陳衛雄さんと龔彩娟さんご夫妻)

 中国の農民画
の画風は、もちろん画家の創造性によって様々です。0504nouminga1 共通する主な手法は、手漉き和紙のような黄色がかった紙に、水性のポスターカラーでストレートに農村のとても日常的な風景を描いてゆきます。中国でも今ではあまり見られなくなった、ちょっと昔の光景なのでしょうか。衣食住、農作業、農機具、生活の道具、収穫物、季節の移ろい、年中行事、労働力の家畜・・・。
 絵の中からはとてもゆったりとした活気のある時間が流れ“暮らしのリズム”が感じられます。それは少し前の日本でも流れていたリズムなのでしょう。

 今週半ばから二週間、一時的に日本に戻ります。5/9(土)は【手前味噌仕込みの会】楽しい時間はきっとあっという間に過ぎてしまうでしょう。三ヶ月ぶりの日本がこの目にどう映るのか、興味津々です。