"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

桃も桜も満開に【旧ひな祭り】

2014年04月02日 14時02分36秒 | まち歩き

 旧三月三日。五節句の一つ、【上巳(じょうし)】です。“暮らしのリズム”では、「節句は旧暦で祝いましょう」と提唱して来ましたが、14_04_02hanamomo まさに桃の節句にふさわしく、桜とともに桃の花が見頃となっています

 節句は、古く中国
で行われていた行事ですが、平安時代の頃に日本に伝わり、貴族の間で定着して行ったとされています。それが、江戸の初期に庶民の間に広まり、この【上巳】も、【雛祭り】として浸透しました。五節句の中でも、特にこの【上巳=桃の節句】、【端午の節句】、【七夕】の三つが、特に季節感を感じる祝い事として、浸透しています。

 今日は、満開の桜を愛でながら
のお花見、という方も多いと思いますが、「雛祭り」のお祝いもしっかりとやりましょう。女性の皆さん、しっかりアピールを。


春花いっせいに開く春分

2014年03月22日 19時13分00秒 | まち歩き

 旧二月二十二日。昨日は彼岸の中日いよいよ春本番。二十四節気の【春分】に入りました。

日天の中を行きて昼夜等分の時なり
          『暦便覧』(天明八年/1788年発行)

 木曜日に雨を降らせた低気圧が北海道の東沖合で、台風並に発達し、日本海側や北日本では真冬のような大雪と寒さに見舞われました。彼岸の東京では、火曜日の「春一番」とは一転、北からの冷たいからっ風が吹き荒れました。それでも、空は青く、日差したっぷりで一気に春が進んだのではないでしょうか。

 春分の日と今日、芽吹く春を眺めつつ近所をウロウロしてみました。それにしても青空が綺麗です。風が弱ければ、きっともっと霞んでしまうのでしょう。春の花や新緑は、澄み切った青空に良く映えます。
14_03_22harunohana_2  モクレンの"白"が眩しいです。この花は毎年、桜よりも正確に花を開いているように思います。お彼岸後半の風物詩です(写真左上:月島の「わたし公園」にて)芽吹いたばかりの柳の枝は、芸術的な美しさです。強風にあおられて大暴れしてる様は、圧巻でした(写真右上:木場公園にて)。早咲きの桜は、実に色々な種類があります。これは、淡いピンク色の花で、雄しべが多くて長いのが特徴でした。実はこれ、"さくらんぼ"の木なです。5月中旬頃になるとたくさん実って、実際に美味しく食べることが出来ます(写真右下:佃の某所にて)。菜の花種類は多いようで、少しずつ花期が違います。写真のこの花は、葉が少なく、花を引き立てています(写真左下:木場公園にて)
 日々刻々と表情を変える春。これからが本番です。ぜひ満喫しましょう。


【啓蟄】入っても余寒厳しく

2014年03月08日 10時15分22秒 | まち歩き

 旧二月八日。今月も、1月と同じように、旧暦と新暦の日付がシンクロしています。ということで、今日の月は上弦です。太陽と直角に位置していると思えばいいわけですから、日没の頃、頭上真上を観てみましょう。

 二十四節気では、一昨日の3月6日に【啓蟄(けいち
つ)】に入りました

陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ずればなり。
            『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

  二十四節気では、陽気や植物の状態に関する名称がほとんどなのですが、唯一【啓蟄だけは、生物の状態を表しています。春を待ち望んでいる人間の感情の強さをうまく表現しているのではないでしょうか。

 【立秋過ぎて暑い陽気のことを「残暑」と言いますが、その反対に、【立春】後の寒陽気のこと「余寒」というのだそうです。14_03_06crocus"暑さは残り、寒さは余る"。このニュアンス、昔の人は巧いことを言うもんだなぁ、と感心してしまいます。今年は、「余寒お見舞い」なんていう言葉がやりとりされてもいいのでは、と思うほど寒い日が続いています。

 それでも、日差
がある日中は、暖かさを感じられるようになって来ました。地中から眠りを覚ますのは、虫だけではないようです。昨年もこの写真はアップしましたが、隅田川沿い石川島の土手には、クロッカスの球根が植えられていて、山吹色の花が一斉に開いています。このあとは、桃色、紫、青など、カラフルな花が次々に咲くので楽しみです。陽の当たる角度が大きくなってゆくのを実感します。

14_03_06ooshimasakura  梅の花のタイミングには、早咲きの桜、大島桜や河津桜が咲き始めます。
鮮やかなやや濃いめの花色から、とても華やいだ雰囲気を醸し出します。写真は、江東区の木場公園東側の大横川沿いに植えられた早咲きの桜。樹齢は若いようですが、見事な花付きです。余寒厳しい折ですが、良く晴れた日は、早春の花々と青空とのコントラストが絶妙です。一足早い花見で一献でも。花粉対策を怠りなきように。


ご来場感謝!【猫と落語の宵噺】第2弾

2014年02月25日 21時03分53秒 | 主催する催し

 旧一月二十五日。春霞なのでしょうか、花粉なのでしょうか、それとも大陸から飛来する怖い粉塵なのでしょうか。しばらくはマスクが外せなくなりそうです。

 2月22日の土曜日。ニッポン全国「猫の日」。【猫と落語の宵噺】を開催しました。2回目の開催にして無謀にもキャパシティを倍に広げて昼夜公演を敢行。お陰様でたくさんのお客様にお運び頂きました。季節柄、急遽体調不良のため来られなかった皆さん。回復されましたでしょうか。次回が必ずありますので、ぜひお運び下さい。

14_02_24shinoharu  今回も立川志の春さんの落語を二席。その間に、浅生ハルミンさんとのトークを挟むという構成です。志の春さんの一席目は、この企画がきっかけで誕生した創作落語「月に願いを」。その世界はファンタジー&ちょっとホラー。短編小説のようで、もやもやっとした空気を醸し出していました。

14_02_24talk  そんな空気の中、高座にはハルミンさんも上がり、ゆる~いトークのコーナー。長期品切れも発生しているというハルミンさん
による「猫のパラパラブックス」シリーズについて。その製作秘話や、苦労話などを聞かせてくれました。さらに、ポール・ギャリコによる名著

猫語の教科書 (ちくま文庫)

を紹介。猫の心理と、猫に見透かされている世の男性たちの滑稽な話に花が咲きました。
 休憩を挟んで、志の春さんの
二席目は、古典「ねずみ」。江戸初期に活躍した彫刻職人の名人、左 甚五郎が奥州仙台の宿屋で掘ったねずみの噺です。最後の最後、サゲに猫が登場するという展開が、この企画には粋な噺となりました。

14_02_24buppann  
今回は、物販コーナーも設け、「【猫と落語の宵噺】オリジナル缶バッジ」、「猫のパラパラブックス」、志の春さんの「(ライブCD付き)誰でも笑える英語落語」、志の春さんの「新作手拭」を販売。たくさんお買い求め頂き、ありがとうございました。

 お運び頂きました、皆さん。アンケートにご協力頂き、また、
自慢猫画像をたくさんお寄せ頂き、感謝しています。

 次回も
必ず開催します。ちょっと郊外出て、こたつから猫がぬ~っと現れそうな古民家のスペースで開催しようと思っています。どうぞ、お楽しみに。


【居酒屋寄席~志の吉改め立川晴の輔真打昇進記念の会】

2014年02月19日 17時25分54秒 | 主催する催し

 旧一月二十日。春が一段階進んで、二十四節気の【雨水(うすい)】に入りました。

  陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり。
            『暦便覧』(天明八年/1788年出版)

  日頃雪に慣れていない、関東地方や中部地方の南部で、二度に渡って大雪に見舞われました。あまりメディアでは紹介されていませんでしたが、これは大変な気象災害でした。これから先、暦どおりに暖かい日が増えて、どんどん雪が溶けてくれることを願うばかりです。

 次回【居酒屋寄席】が決定しました。昨年(平成25年)12月1日をもって、晴れて立川志の輔
門下から真打が誕生しました。居酒屋寄席ではお馴染みの存在、立川志の吉さんです。これを機に、名前も【晴の輔】と改名。ますます羽ばたいてゆこうというところです。それを記念して、ちょっと長いタイトルですが、【居酒屋寄席~志の吉改め立川晴の輔真打昇進記念の会】を、4月19日(土)に開催します。燕が舞い始め、八重桜や藤の花が香る頃、お祝いムード一杯に、祝したいと思います。
 共演は、繰り上がって筆頭二つ目となった、立川志の八さんです。どうぞ、お楽しみに。

14_02_19flyer “暮らしのリズム”presents
【居酒屋寄席~立川志の吉改め晴の輔真打昇進記念の会】
出演:志の吉改め立川晴の輔、立川志の八
日時:平成26年4月19日土曜日
18:30開場 19:00開演
場所:渋谷・居酒屋ニュー信州
渋谷区渋谷3-20-16 (03-3797-6966)
料金:3500円(先ずの一杯と季節の味覚のお楽しみつき)
35席限定要予約→お陰様で満席となりました。


落語の第一部、酒宴を愉しむ第二部の二部構成となります。
ご入場の際に先ずの一杯をサービスさせていただいた後、
酒肴のご注文は第二部(20:45頃)からとなりますので、予めご了承下さい。
晴の輔師匠・志の八さんを交えての酒宴では季節の肴や銘酒を
一品一杯500円でご用意しております。お時間許す限りお付き合い下さい。

14_02_19harenosuke_5 志の吉改め立川晴の輔

昭和47年生まれ、兵庫県出身。東京農業大学卒業後、平成9年立川志の輔に入門。15年に二つ目昇進。20年に「東西若手落語家コンペティション」でグランドチャンピオンに輝く。25年12月に真打昇進を果たし、晴の輔に改名する。古典から創作まで、世代を超えてわかりやすい高座に定評がある。東京、町田、千葉、川越で定期的に開催する独演会を始め、子供落語会、ビジネス講演、結婚式の司会余興など、幅広く活躍。現在tvkの番組[キンシオ]に出演中。WOWOW歌舞伎番組ではナレーション・副音声を担当している。
『立川晴の輔ホームページ』http://www.harenosuke.com/

14_02_19shino8_3 立川志の八

昭和49年神奈川県横浜市生まれ。平成12年立川志の輔に入門。21年春に二つ目昇進を果たす。持ち前の美声と軽妙洒脱な語り口で、聞き手を瞬時に噺の世界に引き込む力量は抜群。23年3月「第10回さがみはら若手落語家選手権」で、24年9月には「前橋 第四回若手落語家選手権」で優勝。横浜にぎわい座・のげシャーレ、下北沢・シアター711などで定期的に独演会を開催中。「兄弟子に続け!」の声が高まる。

『立川志の八公式サイト』http://www.shinohachi.com/