早瀬 乱 著 「三年坂 火の夢」を読みました。

「三年坂で転んでね」―
帝大生の兄が怪死する直前に残した言葉を手掛かりに、東京の坂を巡る実之。
その東京では、大火の度に放火魔とおぼしき人力俥夫の姿が目撃されていた。
“転ぶと三年以内に死ぬ”という禍々しい言い伝えと、近代東京の命運を揺るがす謎に、高嶋鍍金(めっき)が挑む!
明治時代の東京を舞台にした歴史&青春ミステリー。
兄の死の謎を解くべく、上京して一高受験の準備をしながら、東京都内の三年坂を探す主人公の実之のストーリーが『三年坂』
東京大火災と三年坂の関係を探る英語講師の高嶋鍍金のストーリーが『火の夢』
二つのストーリーが交互に平行して進展し、最後に両者が結びついて事件の真相が明かされる。
よくぞここまで調べた云う程、東京にある各所の坂が登場する。
坂の謎という設定がちょっと変わっていて面白いが・・・。
第52回江戸川乱歩賞受賞作。
この小説のお勧め度:☆☆☆
