@ kill time

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スポーツ観戦、映画鑑賞、旅行紀、読書、食べ歩き等の身近な話題を紹介します。

古典・名作を読むシリーズ・・・透明人間

2021年01月23日 | 小説

 ハーバート・ジョージ・ウエルズ著「透明人間」を読みました。



雪どけの始まった、冬の終わり。

その風変わりな男はアイピング村にあらわれた。

実験道具とおぼしき荷物を大量に運び込み、いつも顔は包帯でぐるぐる巻き。

謎の男は、やがて忽然と消えてしまい…。


誰もが知っている「透明人間」ですが、ストーリーやその結末まで知っていますか?

どんな話だったかな~?と云う事で、青空文庫で元祖・「透明人間」を読んでみました。

読んでみると主人公の科学者はなんとも傲慢な人間でした!

透明に前には研究資金を得るために父親を死に追いやり

透明になっても何一つ良い事は無く、自暴自棄になり非道の限りを尽くす・・・

そして悲しい結末が・・・

これはSF小説ではなくスリラー小説でした!

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古典・名作を読むシリーズ・・・荒野の呼び声

2021年01月13日 | 小説

ジャック・ロンドン著「荒野の呼び声」を読みました。

ゴールドラッシュに沸くカナダ・アラスカ国境地帯。

ここでは犬橇が開拓者の唯一の通信手段だった。

南国の宏大な屋敷で生れ育った大型犬のバックは、金目当ての庭師に売られてアラスカの地で橇犬にさせられてしまう。

アラスカの氷原で屈辱的な労働を強いられるバック。

苛酷な労働と生死をかけた闘いの中で、次第に野性に目覚めてゆく・・・。

 

今年は身も心も凍える冬となっていますね。

そんな時には、もっと凍える地での生命の物語を読んでみよう!

と云う事で・・・

呵責なき寒さ、硬い雪、厚く凍った湖。

雄大な自然の厳しさ、力が支配する世界。

バックは厳寒の大地で様々な経験をする。

不屈の反骨精神で徐々に強く逞しく育って行きます。

遂には、その血に眠っていたものまでが目覚めはじめる・・・

凍てつくアラスカの弱肉強食の世界で荒々しく生命感溢れる物語。

極寒の地に生きる犬たちのリアルな描写力がすごい!

くじけず、へこたれず、流されず!!

強い意志で自分の道を進むバックの姿に感服です!

 

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古典・名作を読むシリーズ・・・大菩薩峠

2020年12月05日 | 小説

中里介山 著「大菩薩峠」を読書中です。

青空文庫で予備知識ゼロで読み始めました。

これが時代小説にしては、めちゃくちゃ読み易く、ストーリーも面白い!!

な、何なんだ! この小説は!!

調べてみると・・・

100年も前に書かれた物語で原稿枚数1万5000枚に及ぶ世界最大の大河小説でした。

大正2年から29年間書き続けられた41巻。

作者急逝により未完に終わる超大作です。

舞台は幕末。

大菩薩峠の頂上で老巡礼を一刀のもとに斬り棄てた机竜之助。

無双の剣は、魔剣と化し、武道の試合で対戦者を撲殺する。

その後、虚無にとりつかれ殺人・辻斬りを重ね、江戸、京都、大和へと流転の旅を続ける。

その竜之助を仇と狙う宇津木兵馬。

二人の旅は周囲の人たちを巻き込み壮大な人間ドラマが展開します!!

登場人物が多いですが、各々が個性的で生き生きと描かれています。

エピソードも多彩で飽きさせません。

現在は22巻目を読書中です。

物語はようやく中盤を越えたばかり、読み終わるのは何時になるのか・・・

その頃はコロナ禍も落ち着いているかな〜!

 

 

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古典・名作を読むシリーズ・・・老人と海

2020年09月29日 | 小説

アーネスト・ヘミングウェイ著 石波杏訳「老人と海」を読みました。

言わずと知れたヘミングウェイの名作です。

年老いた漁師が苦労の末に巨大カジキを吊り上げるが、

帰港の途中でサメにすべて食べられてしまう。

それだけの話かなと思っていました。

何十年かぶりに読んでみると・・・

孤独な老人とその世話をする少年との心の交流がしっかりと描かれていました。

どんなに一生懸命やろうが結果が伴うとは限らない。

人生なんてそんなもんさ。

しかし、少年よ。

結果が全てでは無いんだ。

生きがいを感じる瞬間があるかどうかが大切なんだよ。

人生の深さを感じさせる作品でした。

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古典・名作を読むシリーズ・・・新書太閤記

2020年09月20日 | 小説

吉川英治著「新書太閤記」全11巻を読み終えました。

ご存知、豊臣秀吉の半生を描いた作品です。

何度も映像化されていますが、改めて読んでも面白いなぁ〜!

貧しい幼少期。

侍になって母や姉を楽させたいという思いのもと、紆余曲折を経て織田信長に仕える。

蜂須賀正勝、前田利家、寧々等との出会い。

その後は信長の躍進と共に着実に出世街道を歩んでいく。

桶狭間の戦い、墨俣城築城、金ヶ崎の戦い、越前朝倉氏討伐。

長浜城入城。

武田の騎馬軍団との長篠の戦い。

2人の軍師、竹中半兵衛、黒田官兵衛や明智光秀とのエピソード。

毛利軍征討、備中高松城攻め。

そして、運命の転換となる本能寺の変!!

中国大返しから山崎の戦い。

清洲会議。

柴田勝家との賤ヶ嶽の戦い。

大阪城築城。

小牧・長久手の戦い。

関白宣下。

遂に天下を手繰り寄せた秀吉。

だが、ただ1人、強敵が残った。

徳川家康である・・・。

 

って・・・えぇ〜! ここで終わり!?

マジか! コロナ禍の中、通勤電車で毎日読んできたのに・・・

最後が尻切れトンボで、新書太閤記ロスになりました!

 

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古典・名作を読むシリーズ・・・平の将門

2020年07月30日 | 小説

吉川英治 著「平の将門」を読みました。

「天慶の乱」を起こした平将門を描いた作品です。

薄倖の子ども時代

16歳から13年間の京都での修養時代

故郷の坂東に戻り弟達との再会と親族間の争い

そして周囲の思惑に巻き込まれて天皇にまで祭り上げられるが・・・


「菅原道真」・「崇徳院」・「平将門」は「日本三大怨霊」と云われています。

いずれも権力争いや戦乱に巻き込まれ非業の死を遂げた人物たちです。

坂東の天地を愛し一族を守りながら平和な暮らしを望んでいた将門

そんな男が何故に討伐され京都の七条河原町でさらし首にされたのか。

周囲の奸智や政治力に長けた者たちによって自分の望まない方向へとどんどん押し流されてしまう。

権力社会の恐さ・・・

ヤラれたりヤリ返す! 倍返しだ!!

人間の愚かさが身に染みます。

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古典・名作を読むシリーズ・・・新・水滸伝

2020年07月15日 | 小説

吉川英治 著「新・水滸伝」を読みました。



北宋末期、汚職官吏や不正がはびこる世の中。

様々な事情で世間からはじき出された好漢百八星が「梁山泊」と呼ばれる自然の要塞に集結する。

彼らはやがて、悪徳官吏を打倒し、国を救うことを目指すようになる・・・。


『水滸伝』とは「水のほとりの物語」という意味。

「水のほとり」とは、本拠地である「梁山泊」を指す。

吉川英治絶筆の未完作品です。

それぞれに傑出した能力を持つ義人たちが数奇な運命を経て「梁山泊」に集う。

108人のメンバーが揃い、さあ、これからという処で終わります。

ここからどうなるのか気になるところですが、話の区切りとしては悪くありません。

登場人物が多いですが各々のエピソードが面白く楽しめました。

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古典・名作を読むシリーズ・・・私本太平記

2020年06月29日 | 小説

吉川英治 著 「私本太平記」全13巻を読み終わりました。

  

鎌倉幕府末期~室町幕府創設

足利高氏(後の尊氏)の青年時代から最期までの波乱の生涯が描かれています。

日野資朝らによる北条鎌倉幕府の討幕計画

後醍醐天皇の隠岐への島流し(正中の変)

楠正成らによる幕府軍との戦い

足利高氏の裏切りと六波羅探題の壊滅

新田義貞の鎌倉幕府の撃滅

後醍醐天皇の建武の新政

後醍醐天皇への宣戦と新田義貞との戦い

新たな天皇を擁立しての南北朝の誕生

尊氏の弟・直義の忠義と不和、高師直の暗殺

そして尊氏の死。。。


南北朝時代を彩る主要人物達が続々と登場します。

平和な世を望みながらも意に反して政治的な爭いがどんどんエスカレートしてゆく・・・

彼らがどう戦い、どう滅んでいったのか。。。

その様子が生き生きと描かれています。

コロナ禍自粛中に読み終えようと思いましたが13巻は流石に長かった〜!

読み応え十分!! いや~、面白かった~!!

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古典・名作を読むシリーズ・・・三国志

2020年05月03日 | 小説

吉川英治の長編小説「三国志」を読み終わりました。



1700年前の中国を舞台にした約100年に及ぶ戦国物語。

漫画や映画などで部分的にストーリーは知っていましたが、全編を通して読むのは今回が初めてです。

青空文庫では01 序から始まり、02 桃園の巻、03 群星の巻、04 草莽の巻、05 臣道の巻、06 孔明の巻、07 赤壁の巻、08 望蜀の巻 、 09 図南の巻、10 出師の巻、11 五丈原の巻、12 篇外余録に分かれています。

読み始める前には余りの長さに途中で挫折するかもと思いましたが、

読み進めると三国志の世界にどっぷりと嵌まってしまいました。

やっぱり、名作は違うね!!                                                                                 

黄巾の乱から始まり、劉備、関羽、張飛の桃園の誓い

董卓と呂布、曹操の躍進

三顧の礼による諸葛孔明の登場、赤壁の戦い

孫堅、孫策、袁術、徐庶、趙雲、司馬懿仲達、陸遜、、、etc

多くの人物が登場してきますが、いずれも一人一人の個性が丁寧に描かれています。

綺羅星の如く登場する英傑達ですが、その最後はいずれも切ないですね〜!

戦の場面も躍動感があり、その駆け引きが本当に面白い!!

全12編、読みごたえがありました!!

時間はたっぷりありますので次も長編に挑戦です!

 

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古典・名作を読むシリーズ・・・鳴門秘帖

2020年04月02日 | 小説

Hさんの不要不急の外出自粛要請対策その1は海外ドラマを観る事。

その2は青空文庫で古典・名作を読む事です。

引き続き吉川英治作品を読書中です。

数多ある吉川作品の中でも長編娯楽小説の「鳴門秘帖」を読み終えました。

 

江戸時代中期、幕府打倒の陰謀が発覚した。

密国阿波に潜入した幕府隠密・甲賀の宗家、世阿弥が消息を絶って10年。

青年隠密法月弦之丞(のりづき げんのじょう)は真実を知るために阿波潜入を試みる。

弦之丞の行く手を阿波藩士天堂一角、お十夜孫兵衛、旅川周馬らがつき狙う。

世阿弥の娘お千絵は弦之丞に想いを寄せるが、隠密である以上、その願いはかなわない。

スリの見返りお綱も弦之丞に想いを寄せ、悪行から足を洗って、目明かしの万吉と共に弦之丞を追う・・・


登場人物が多く、その関係もなかなか複雑ですが、テンポが良くてどんどん読み進められます。 

 

弦之丞を恋するお綱、お綱を追うお十夜。

弦之丞はお千絵を想い、お千絵は旅川周馬に迫られる。

恋と剣のまんじ巴は、木曽から鳴門の汐路へとつづく・・・。

まさに、昔流行った冒険活劇そのものです!!

 

阿波国最高峰の剣山

弦之丞とお綱は世阿弥が囚われている剣山の間者牢へと向かう。

その前に阿波藩を動かす勤王の大立て者竹屋三位卿が立ちはだかる。

山頂の牢を前にして、幕府方、勤王派の最後の死闘が展開される・・・。 

さらに、それぞれの恋の行方は・・・


これぞ、怒涛のクライマックス!!

上手い事、考えるものですね~!!

それにしても弦之丞はモテ過ぎです!!

 

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