「ノー・マンズ・ランド 」
公開:2001年 ボスニア・ヘルツェゴビナ、スロベニヤ、イタリア、フランス、イギリス、ベルギー
出演:ブランコ・ジュリッチ、レネ・ビトラヤツ、フィリプ・ショヴァゴヴィッチ
1993年6月、霧の中で道に迷ったボスニア軍兵士のチキは、ボスニアとセルビアの中間地帯(ノー・マンズ・ランド)の塹壕にたどり着いた。
敵の生存者を確かめるため、セルビア軍兵士のニノと老兵士がそこにやってくるが、チキは老兵士を殺し、ニノにも怪我を負わせた。
そしてやっかいなことに、老兵士が死体だと思って下にジャンプ型地雷を仕掛けてしまったツェラが生きていた。
彼が動くと、地雷が爆発してしまう・・・。
気絶している間に地雷のトラップに利用されたボスニア兵士を巡ってボスニア、セルビア、国連、マスコミがお馬鹿な茶番劇を繰り広げると云うブラックコメディ。
銃を突きつけあって「おまえらが悪い!」と互いの正当性を譲らないセルビアとボスニア。
事態の改善に尽力するも、何の役にも立たない国連。
「知る権利がある!」とほざきながら、ネタにならなきゃ即トンズラしてしまうご都合主義のマスコミ。
終始ユーモラスに進められてゆくストーリーの中に戦争の本質がリアル、かつ皮肉たっぷりに描かれています。
2002年度 アカデミー最優秀外国語映画賞受賞作
この映画のお勧め度:☆☆☆☆☆