紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

日高川町防災センターで23日、防災教育セミナー開催 〈2022年8月25日〉

2022年08月25日 08時30分00秒 | 記事


紀伊半島水害時の美山地区の被害画像を取り入れた
防災教材なども紹介


 県土砂災害啓発センター主催の防災教育セミナーが23日、日高川町防災センターであり、管内自治体の防災、教育、土木部署や学校関係者ら60人が参加した。啓発センターや那智勝浦町内小学校の事例紹介のほか、井良沢道也・岩手大名誉教授が基調講演し、「自治体や地域が一緒になって教材を開発することが防災教育の持続と継続につながる。子ども達の学びが地域に広がり、防災活動を高めることにつながる」などと話し、地域に合った教材で一体となった防災教育の必要性を訴えた。

 土砂災害啓発センターは、和高専や日高川町と共同でRPG(ロールプレイングゲーム)などのデジタルコンテンツを活用した土砂災害に関する教育教材を開発。教材を町内全小中校に贈呈して防災教育を進めており、同町の取り組みを他自治体や小中校への普及を目指している。
 開会後、同町の和佐公生教育長は「町独自の地域教材作成が課題だったが、地域や学校に特化した教材を開発提供して頂いた。児童生徒が興味と関心を持って、防災・減災への意識を高め、充実した学習に取り組むことができている。防災教育のさらなる充実を推進したい」とあいさつした。
 井良沢・名誉教授の基調講演で、同センターの協力で作成した教材を活用して防災教育に取り組む那智勝浦町内3小学校の事例を紹介し「学校と行政、地域が一緒になって改善しながら教材を作ることで、後々まで使える防災教育の教材ができる」と話し、地域の特性を取り入れた教材の開発が防災教育の持続性と継続性に不可欠だと話した。
「児童が防災教育を実践することで、地域に住む大人にも関心が広がり、防災活動に励むきっかけになり、お互いを高め合う学びのサイクルができる。土砂災害に遭う機会は少なく、自分は大丈夫だと災害を忘れてしまうため、持続させるためにも防災教育が必要」と訴えた。
 那智勝浦町野々小学校の中西健校長がWEB出演して事例紹介したほか、土砂災害啓発センターの筒井和男主任が日高川町内小中学校に寄贈したRPGを使って防災教育を推進している実例など同センターの取り組みを紹介した。 


 その他の主なニュース

 23日、ふるさと納税わかやま共通返礼品応援隊決起イベント開催、美浜、由良らオリジナルキティを初披露

ソフトテニス近畿ブロック予選で石本久美子さん(御坊市出身)、川口真歩さん(印南町出身)の県代表チームが3位入賞、国体出場へ

御坊市が救急医療情報シートを全戸に配布

国体高校硬式野球(10月栃木県で開幕)に日高マリナーズ出身の小竹雅斗選手(近江)と大前圭右選手(大阪桐蔭)が出場