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日高町道高家中央線改良、新天満井橋架け替えへ上部工 〈2022年8月4日〉

2022年08月04日 08時30分00秒 | 記事


左岸に橋台設置を終え、上部工事へ


 日高町は、高家地内中央を南北に走る町道の改良事業で、交通のネックとなっていた天満井橋の架替へ向けた上部工を始める。同線は生活道としての利便性向上と、同地域は南海トラフ巨大地震想定で津波浸水区域で、避難路として重要な位置にあることも含め、平成27年度から着手した改良は地元待望の大型事業。順調に進めば来年10月に天満井橋架替が完了のメドで、町は国の補助事業を活用しながら、令和6年度までに完成させたい考えだ。

 県農協紀南農機事務所付近からコメリハード&グリーン和歌山日高店付近までの南北に通る町道高家中央線(延長780メートル)の周辺は、人口が増加している地域。通行量が増え、通学路である上、狭小箇所もあることから、生活道の安全で広い道が求められている。同町道が位置する高家地内の南側は南海トラフ巨大地震の津波浸水想定区域だが、外れる日高町役場付近まで通じるルートとして、南北に走るのは国道42号しかなく、1本だけの基幹道路では円滑な避難も不安視されていた。
 これらの背景から、地元から強い要望があり、町は改良に向け検討。幅員5メートルにして歩道1・5メートルを取り付けるよう平成27年度から測量設計に着手。特に同線の中ほどにある天満井橋(延長20メートル)は幅員が2・5メートルと狭く普通自動車1台が通るのがやっとの交通のネック。老朽化もしているため、28年度で架け替えの詳細設計に入った。
 同橋付近は若干、町道が屈折しており、まっすぐに通すよう下流へ10メートルほどずらし、延長40メートルの斜橋として新設する計画。令和2年度に左岸の橋台設置を終え、3年度はその付け合わせ工事に入り、天満井橋も撤去。今年度は、去る7月26日の町臨時議会で(株)豊工業所=和歌山市、久保普典代表取締役=と2億9590万円で工事請負契約を締結する議案を可決して、新橋の上部工事に取りかかり、9日にも右岸橋台設置のための工事入札を行う予定にしている。
 上部工事は一度工場内で製作した上で、順次現地で設置していく方針で右岸橋台設置も含めて10月頃に終える見込み。橋を抜いた道路部分の延長740メートルのうち、現状は450メートルの路側工事を終えており、5年度で残りの路側及び水路を完成させ、6年度で舗装整備して事業を完了させたいという。
 全体が完成するまでの概算総事業費は5億円と見ている大型事業で町は「ウクライナ情勢やコロナ関連で資材が入りにくいなども考えられ、工事の進み具合が変わる可能性もあるが、それでも地元待望の事業のため、なんとか計画通り、6年度までには終わらせたい」としている。


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