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日高川町 川辺、中津を県道で環状線実現へ 御坊中津線の川辺区間改良完了 〈2022年1月14日〉

2022年01月14日 08時30分00秒 | 記事




 日高川町山野~大又間の県道御坊中津線6・3キロが昨年12月、2車線道路に整備されたことで、町南側を走る同線と町北側の日高川沿いを東西に走る県道御坊美山線などの2車線道路で結ぶ川辺、中津環状道路の実現が近づいた。狭小区間が多く、改良の難所となっていた同区間が2車線になり、未整備区間は改良中の上田原~下田原間と老星~三佐間の約4キロだけとなった。同区間が整備されれば、川辺地区外縁部から中津地区の川中地域を経て三十木地内までを環状する道路が完成する。

 日高川町の旧3町村を結ぶ県道御坊美山線が同町の主要道路だが、平成23年に発生した紀伊半島大水害で同線が完全に遮断された。これらの災害時に町下流域と上流域を結ぶ代替道路として活用が期待されるのが和佐、山野方面から中津地域東南部に通じる県道御坊中津線。2車線道路改修は地元の長年の悲願だったが、同線は山間部を通る狭小区間などが多いため、旧町村当時から順次拡幅が進められてきた。
 県道御坊中津線(全長28・71キロ)は、御坊市塩屋町北塩屋を起点に和佐、江川、山野方面から中津の川中地区を経て県道御坊美山線が通る姉子地内までを結ぶ路線。山野小付近から小釜本橋(田尻)間の12・4キロは狭小が著しく、未整備区間が多く残っていた。このうち峠越えとなる山野~大又間の6・3キロは改修推進協議会(熊谷重美会長)など地元が要望を続け、県も積極的に改良を推進し、平成14年度から約40億円を投じて昨年末に2車線道路が完成した。
 これまでに中津地域では、県道御坊中津線の旧道が集落の間を通っていた三佐~田尻でバイパス区間(延長850メートル)にするなどしたほか、下田原から小釜本間は急斜面で改修が困難なため、対岸の町道をバイパス的なものとして2車線化への改良を進めてきた。残る区間は、現在拡幅が進む上田原~下田原間の約3キロと老星~三佐間の約1キロだけとなり、未着手区間が予算化されて同区間の改良が済めば、中津地域の完全2車線化も完了。数年後には町の南北を通る県道御坊美山線と御坊中津線を基幹にした2車線の環状道路が実現する。
 旧中津村当時から建設課長として県道御坊中津線の改良に携わってきた小早川幸信・副町長は「御坊中津線が2車線となり、川辺、中津地域を一周する環状道路実現は、地元としては高速道路の紀伊半島一周に匹敵する夢のようなことに感じていた。御坊中津線の改良は、災害時に確実に大きな効果を発揮してくれる」と話し、早期完了を期待した。


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