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美浜町 津波避難築山(上田井北)の建設着々 南海巨大地震整備計画終盤へ 〈2021年9月25日〉

2021年09月25日 08時30分00秒 | 記事


上田井地区北側津波避難施設(築山)の建設工事が進む現場

上田井地区北側津波避難施設(築山)の完成イメージ図


 美浜町の上田井地区北側津波避難施設建設工事が着々と進んでいる。同工事は、令和新橋東詰め南、津波想定浸水深3メートルの地点に、250人が避難できる築山を整備するもの。町の津波避難に関するハード面の整備計画をまとめた「南海トラフ巨大地震津波避難に関する整備計画」に上げる整備項目の最後から2番目の施設整備にあたり、同施設が予定通り今年度末に完成すれば、町の津波避難に係るハード整備は残すところ、令和4年度に着工予定の上田井地区南側津波避難施設(タワー)建設のみとなる。

 上田井地区北側津波避難施設建設工事は去る8月初旬から準備工に入り、9月に入って盛土工事に着工した。
 同施設は、盛土高7・3メートル、頂部面積約500平方メートル、底部面積約4300平方メートルの築山。築山の西側と南側はコンクリートブロックで固め、町道田井和田中央線に面する側の南と北から車両が入れる進入路を整備する。築山北側には7台が置ける駐車場を設け、駐車場など3箇所から山頂部に続く階段を配置する。
 頂上部にはマンホールトイレ5基とバリアフリートイレ1基、かまどベンチ2基、備蓄用倉庫2基、時計台、照明を配備。頂上部南には人工芝を敷き、木陰ができるよう木を植える。頂上部はふだんから地域の人が出入りできるよう開放し、いつでもバリアフリートイレが使えるようにする。
 設計は、日本工営(株)和歌山事務所=和歌山市、八木律成所長=。施工は、松勝建設=美浜町吉原、松本勝代表=。総工費は約1億2800万円。
 町の「南海トラフ巨大地震津波避難に関する整備計画」は、東日本大震災後、平成24年8月の内閣府、さらには平成25年3月の県による南海トラフ巨大地震時の津波浸水想定で、町の面積の多くが波にのまれると予測されたのを受け、町が平成27年に策定。津波が来たときにすぐ高台に逃げられるよう、地域のニーズにあわせて避難タワーや築山などの施設建設を計画し、工事期間を大きく4期に区分して急を要するものから優先順位をつけ、計画的に施設整備を進めてきた。
 これまで平成28年3月に浜ノ瀬避難タワー、平成29年11月に松原地区高台津波避難場所を整備。平成30年9月には三尾場外離着陸場、令和2年は3月に浜ノ瀬地区津波避難タワー、10月に田井畑地区津波避難タワーを整備した。


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