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財務相表彰に吉田さん(納税協会長) 〈2021年9月18日〉

2021年09月18日 08時30分00秒 | 記事

 長年にわたり納税道義の高揚と正しい税知識の普及、申告納税制度の発展に顕著な功績があった人をたたえる令和3年度財務大臣表彰に県内から唯一人、公益社団法人御坊納税協会会長の吉田擴さん(78)=御坊市藤田町吉田=が選ばれた。吉田さんは企業に対して適正申告と期限内納付を呼びかけるなど地域の納税思想の高揚に貢献している。東京での表彰式は新型コロナウイルス感染防止のため行わず、11月1日に御坊税務署で吉井浩大阪国税局長から伝達される。

 今年度は全国で50人、大阪国税局管内で5人が受賞。御坊税務署管内では、当時納税協会副会長を務めていた平成15年度の高垣宏さん=御坊市=以来、18年ぶりの受賞となった。
 吉田さんは昭和53年5月に御坊納税協会理事に就任。常任理事、副会長など経て平成21年5月から会長を務めている。地域の企業に適正申告と期限内納付を呼びかけ、毎年御坊税務署長による講演会を開催。会員の指導、育成に力を注ぎ、新規加入者の獲得を最重要課題とし組織の拡大強化に努めている。
 日高納税貯蓄組合連合会では昭和54年5月に理事となり、平成7年5月から21年4月まで副会長を歴任。租税教育を通じて子どもたちの税に関する理解と関心を高めている。なかでも中学生の「税についての作文」は応募率向上に尽力。御坊税務署管内の全生徒に対する応募率は平成9年から毎年90%前後の高水準を記録し、全国トップを維持している。昨年、コロナ禍により各中学校は授業カリキュラムの変更を余儀なくされるなか、応募割合は76・9%と驚異的な応募率をマークした。
 昨年11月には、例年実施している作文表彰式がコロナの影響で中止となったため、代替イベントとし自身が会長の納税協会と納税貯蓄組合連合会、御坊税務署、紀州鉄道とのコラボで「作文列車」を運行。車内に中学生、高校生が書いた19編の優秀作品が展示された列車で、その出発式の模様はマスコミを通じて全国に伝えられ、作文事業の効果と日高地方の子どもたちの税への関心の高さを広くアピールした。代表取締役会長を務める御坊市藤田町吉田、採卵養鶏器具専門メーカー「ヨシダエルシス(株)」=吉田卓司代表取締役社長=は昨年、申告納税制度の趣旨に即した適正な申告と納税を継続し他の納税者の模範にふさわしいとして、通算7回目となる優良申告法人認定を受けた。
 受賞に「とても名誉なことで恐縮しています。これまで納税協会の会長を続けてこられたのは副会長をはじめとする役員、会員の皆さま方のおかげと感謝申し上げます。これからも地域の納税道義の高揚、適正申告と期限内納付推進のために努力していきます」と話した。


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