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全国鍋グランプリで日高町天然クエ鍋が日本一に 〈2018年1月30日〉

2018年01月30日 08時30分00秒 | 記事

優勝した「日高町の天然クエ鍋」チーム


 日高町の天然クエ鍋が、ご当地鍋日本一決定戦「ニッポン全国鍋グランプリ2018」(27~28日・埼玉県和光市)の頂点に立った。強者の鍋がそろう中、「幻の高級魚」であるクエ鍋の味に来場者の箸は進み、開催時間中、常に長蛇の列ができる人気ぶりで用意した鍋は完売。2年ぶり2回目の挑戦にして前回3位を上回る初のグランプリの栄冠を勝ち取り、多くの人々に親しんでもらえる味と最高の手応えをつかんだ。

 全国鍋グランプリへは、商工会、行政、民宿組合ら関係者でつくる日高町九絵の町づくり推進実行委員会(山田理司委員長)が2年前に挑戦。初参戦にして銅の鍋賞(3位入賞)の快挙を成し遂げた。2年ぶりの参戦へ向けては国の地方創生推進交付金を受け、日高町観光推進戦略プロジェクト協議会(会長・松本秀司町長)として、関東地方への情報発信を主にした「クエの町ひだか」シティプロモーションで取り組んだ。
 主に同委員会のメンバーが主体となり、松本町長や山田委員長らメンバー14人が参加。来場者が好みの鍋の器を持って投票券と交換して投票するスタイルで順位が決定するため、味だけでなく数も勝敗を握るとあって、今年は両日合わせて、前回の倍となる地元産の天然もの約300キロ分の2000食を用意して1杯500円で販売した。
 和光市商工会などでつくる実行委員会主催の「ニッポン全国鍋グランプリ」は埼玉県和光市で開く毎年10数万人が来場する国内最大級イベント。今年は14回目で国内食材資源・ご当地食材を加えたご当地鍋が24道県から62チームが参加し、2日間で延べ14万2000人(実行委員会調べ)が来場。寒さが心配されたが、人でごった返し、多く行列ができるのは前回挑戦時に優勝、前年準優勝の鍋グランプリ地元の「牛すじシチュー鍋」(和光市)とクエ鍋で、ほぼ一騎打ちの様相を見せた。
 クエ鍋ブースは初日70~80人程度の列ができるほど多くの人でにぎわい、2日目は来場者がさらに増え、常に100人を超える長蛇の列が、とぎれないほど。メンバーはめまぐるしい忙しさの中、クエフェアで培ったノウハウを生かして、手際よく調理、配膳、笑顔で接客。クエはその容姿とは違い、身は繊細な白身で淡白、脂が乗っているのにしつこくなく、上品で深みのある味わいで来場者から「脂が乗っておいしい」「本場のクエを食べられてうれしい」などと好評だった。
 表彰式では審査員特別賞や和光市長賞などのあと、4~6位の優秀賞、銅の鍋賞(3位)と順に発表。銀の鍋賞(2位)が「牛すじシチュー鍋」と伝えられると、メンバーの顔はほころび、グランプリの金の鍋賞でクエ鍋の名前が呼ばれて「よっしゃー」「やったー」と一同歓喜に湧いた。「天然クエ鍋」と書いた横断幕やのぼりを手に壇上に上がって賞状やトロフィーを受け取った。
 山田委員長は「プレッシャーはあったが、絶対1位を取るとメンバー一丸となって挑んだ。長い行列ができていた地元で評判がある牛すじシチュー鍋が気になる中、グランプリを取れてうれしい」と振り返り、早速、テレビ局から取材の申し入れがあるほどで「味の良さを分かってもらえ、クエ鍋が全国区になり、PR効果も大きい」と大きな手応え。
 松本町長も「スタッフ一同、頑張ってくれてグランプリを取れ、とてもうれしく、胸を張って和歌山に帰られる。素晴らしい結果で最高の2日間だった」と大満足だった。


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