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御坊市、家具転倒防止やブロック塀撤去の補助事業創設も低調 〈2017年8月12日〉

2017年08月13日 08時30分00秒 | 記事

家具転倒防止講座(写真)を開くなどPRするも利用は低調


 御坊市は、防災対策の一環で平成29年度に家具転倒防止金具取り付け事業とブロック塀等撤去改善事業の2つの補助事業を創設し、5月から申請を受け付けているが、3カ月を経過しても利用は少なく低調。東海・東南海・南海3連動地震など大規模地震発生時の人的被害を軽減するのが目的で、広報誌や各種防災訓練、出前講座、自治会行事など機会あるごとにPR。特に金具取り付けは高齢者や障害者世帯を対象に無料で実施しており、積極的な活用を促している。

 家具転倒防止金具取り付け事業は、65歳以上の1人暮らし・夫婦世帯、障害者世帯を対象に1世帯あたり家具3竿(たんす、食器棚、本棚が対象)の転倒防止金具取り付けを補助する。個人負担がいらないように金具代(金具は市が指定)と取り付け費用をあわせて1世帯あたり7500円を上限に補助するため、無料で利用できる。補助枠は年間100件。
 家具の固定は正しい知識を持って行わないと、地震の揺れで金具が外れたり、壁や天井の強度が足りずに止めている下地がはがれるなど、きちんと機能しない場合があり、取り付け作業は市が指定する市シルバー人材センター、市内の県家具等固定工事登録事業者が行う。
 ブロック塀等撤去改善事業は、津波から迅速に避難できるように平成26年度に全戸配布した津波ハザードマップで避難路に指定した道路(市道、県道、国道)に面したブロック塀を撤去、改善する場合、それぞれ10万円を上限に助成。地震発生時に倒壊、転倒の危険性のあるブロック塀等が対象。撤去後に生け垣等に改善すれば撤去費用と改善費用であわせて上限20万円の助成がある。補助枠は年間撤去が10件、改善が5件。
 5月から申請を受け付けているが、金具取り付けは9件、ブロック塀撤去は問い合わせはあるものの申請はゼロと低調。特に金具取り付けは無料で、対象も約3500世帯と多いにもかかわらず、利用が少ないことに市防災対策課は「人が集まる場所などことあるごとにPRしているが、まだ知られていないのか」と困惑気味。阪神淡路大震災では亡くなった人の73%が住宅の倒壊や家具の転倒などで窒息、圧死していることから住宅耐震化とともに力を入れており「積極的な活用」を促している。
 両事業とも補助枠に達した時点で打ち切る。30年度以降も継続する。問い合わせは同課(電話23・5528)へ。


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