受章を祝福するGOBOクラブの子どもたちに囲まれて
笑顔の桶谷直弘さん
財団法人日本陸上競技連盟と日清スポーツ振興財団の2017年度少年少女陸上競技指導者表彰「安藤百福記念章」に、御坊市陸上協会事務局で陸上競技クラブ「GOBOクラブ」事務局長兼コーチの桶谷直弘さん(45)=御坊市岩内・同市役所勤務=が決まった。桶谷さんは17年にわたり小学生を中心としたジュニア選手の指導に育成に努め、地域での競技普及、子どもたちの体力づくりに尽くしている。19日に横浜市の日産スタジアムで行う「日清食品カップ」第33回全国小学生陸上競技交流大会開会式の開会式で表彰される。
「安藤百福記念章」は1988年度に創設。少年少女の陸上競技の指導者として、育成・普及に特に功労のあった人を毎年各都道府県陸上競技協会から1人を表彰。日高地方からは3人目で2011年度に榎本徹さん(みなべ町)、2014年度に栄土新吾さん(日高町)が受賞している。
桶谷さんは、野口小6年時に県大会1000メートルで県記録となる3分7秒2をマークしたのをきっかけに陸上を始めた。河南中から本格的に長距離に取り組み、1年時に1500メートルで全国大会に出場したのをはじめ、3000メートルで近畿大会に出場するなど活躍。その後も日高高、立命館大(京都市)の陸上部で競技に励んだ。
00年4月に御坊市陸上競技協会元会長の大久保利彦さんや指導者の栄土新悟さんらとともにGOBOクラブを設立し、以来17年にわたりコーチとして小中学生を指導するかたわら、事務局長で運営をサポートしている。自身の経験を生かし子どもたちの指導・育成や体力づくり、地域での競技普及に貢献。これまでにGOBOクラブを全国小学生クロスカントリーリレー研修大会に4回出場、第9回大会では総合5位に導いたほか、日清食品カップ・全国小学生陸上競技交流大会では100メートル、ソフトボール投に出場する選手を育成。箱根駅伝や全国高校駅伝など陸上をはじめ、高校野球で夏の甲子園に出場する泉口友汰選手(大阪桐蔭)ら多くの全国大会出場選手を輩出している。
クラブの方針「プロは作らない」に基づき、さまざまな可能性がある小学生に、陸上だけでなく他のスポーツでも活躍できるよう指導。自身の経験から小学校より中学校、中学校より高校・大学と将来を考えた育成に努めている。子どもたちの自主性を尊重しながら常に気持ちを考え、礼儀や勉強なども指導し健全育成に力を注いでいる。子どもたちとふれあう日々に「子どもたちの頑張っている姿に出会えるのが一番のモチベーション。反対に元気をもらいます」と笑う。
受賞に「立命館大学の偉大な先輩の章に選ばれてとても光栄です。これも支えてくれた家族やGOBOクラブの方々ら多くの皆さんのおかげと感謝しています。今の自分があるのは陸上があったからこそ。これを励みに微力ながら子どもたちの助けができれば。少しでも恩返しをしたいと考えています」と話している。
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