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興国寺(由良町)で伝統の灯ろう焼き 〈2017年8月17日〉

2017年08月17日 08時30分00秒 | 記事

先祖を偲び、灯ろうを焼く


 由良町門前の開山・興国寺(山川宗玄住職)の灯ろう焼きが、うら盆の15日夜に行われ、檀家が持参した切り子灯ろう(45基)を焼き先祖の霊を供養した。県無形文化財に指定され、750年続く伝統行事をカメラに収めようと、アマチュアカメラマンらも訪れてシャッターを切り伝統行事を見守った。

 午後8時過ぎから檀家が切り子灯ろうを灯して集合し、9時過ぎから法堂で虚無僧が尺八を献奏、法要を行い、山川住職や檀家らが法堂を3周。虚無僧を先導に六斎念仏衆、檀家らが灯ろうを手に境内から約500メートル離れた無常堂へ練り歩いた。
 無常堂では、たいまつなどをくべた釜場を囲み、六斎念仏衆が唱える「えーなー あむーあ アーミーだー」の念仏、太鼓、笛の音に合わせ地元の子どもたちが「松明踊り」、地元の青年が土傭担ぎを披露。
 土傭は干したシダを青竹で巻いて青笹をさした大たいまつ(長さ約4・2メートル、重さ約150キロ)で、両端に火がついたまま担ぎ釜場を3周し、4本同時に立てる「線香立て」、2本ずつ上部を合わせる「拝み合わせ」、投げて転がす「俵返し」などの儀式を行って力自慢し、見物客から声援や拍手が送られた。
 最後に大たいまつを井げたに組んで灯ろう焼きを行い、尺八と読経が響く中、檀家の岡良次さん、裕加里さん=門前=が奉納した高さ4メートルの大灯ろうを皮切りに、初盆の白張り、3回忌、7回忌を迎えた色張り灯ろうを投げ込み、檀家らは高く上る火柱に手を合わせ先祖を送った。


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