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両陣営に聞く 美浜町長選 〈2015年2月5日〉

2015年02月06日 08時30分00秒 | 記事

森下陣営の選挙事務所

谷陣営の選挙事務所


 美浜町長選は5日、早くも中盤戦を迎える。再選を目指す森下誠史候補(59)と新人で元町議会副議長の谷進介候補(56)の両陣営は、告示日以降、真っ正面からぶつかり合い、激しい選挙戦を展開している。森下陣営は、1期4年間の実績をアピールするため、4日からは電話作戦を始めた。谷陣営は、早くも地域内を歩くローラー作戦や、早朝から辻立ちも行っている。両陣営とも8日の投票日へ向けて激しい攻防が繰り広げている。戦いぶりを福田秋(森下陣営)、高垣典生(谷陣営)の両後援会長に聞いた。

 森下陣営 立候補の表明は、昨年11月に行ったものの、現職町長ということで「公選法をしっかり守るように」と支持者らの動きにずっとブレーキをかけてきた。中には「相手陣営はあんなに動いているのに」とおしかりを受けることもあった。こんな時は各地区の世話役らが出向き、「現職という立場をわかって欲しい」と説明して理解を求めてきた。
 告示後は、これまで貯まっていた分をはき出すかのように、陣営の動きは一気に活発化した。運動員らは、森下候補の4年間の実績をひとつずつ説明したり、町づくりへ6つの目標などを話す。
 住民の関心は、地震・津波対策など防災に関することが目立つ。運動員は学校の耐震化をはじめ避難階段などの設置。高台避難施設計画や子ども医療費を中学卒業まで無料化したことなどをあげてアピールしている。建設業組合や商工会など、団体からの支援も心強い。推薦をもらったからと言って、その団体にもいろんな立場の会員がおられることも承知の上で「有志とはいえ、組織の名前が前に出てくるのは、現職にとってありがたいこと」と感謝している。
 4日からは、電話作戦を導入して、より確実に票固めに乗り出した。陣営は「ここへ来て肩を並べかけた」と受け止めている。

 谷陣営 谷候補は、新人で自由に動き回れる有利さをフルに活用して、昨年末から、町内を4~5巡して、多くの住民と接触してきた。
 こうした地道な運動がここへ来てようやく浸透し始めた。顔見知りも増えつつあり、はじめは「ちょっとかたそう」という評判も聞かれたが、最近は「そうでもない」という声も聞かれている。
 谷候補は、告示された3日午前には、早速、「WAY」書店前で街頭演説をこなした。午後には浜ノ瀬地区を歩いて回り、支持を訴えるなど、素早い動きが目立つ。
 運動員らは谷候補の2期8年間の議会での活躍ぶりをアピールしながら、「スピード感にあふれる町行政が求められている」と強調する作戦を展開している。
 町内各種団体などからの推薦はないものの、日高高校の同級生仲間をはじめ、県内の多くの知人・友人を通じて、美浜町の知り合いに働きかけてもらうなど、幅広い支持層から好感触を得ているという。
 谷候補は今月1日から、妻・育代さんと辻立ちを行い、道行くドライバーらにあいさつして、名前の浸透を図っている。
 陣営では「やっと相手の背中が見えるところまで来た。7日までに一歩でも追い抜ければ」の期待を込めている。