紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

御坊市第6期介護保健料月額350円アップの5790円 〈2015年2月14日〉

2015年02月14日 08時30分00秒 | 記事

策定委員会で次期介護保険料を承認


 御坊市介護保険事業計画策定委員会は12日に開き、第6期(平成27年度~29年度)介護保健事業計画・老人福祉計画案、第1号被保険者(65歳以上)が支払う介護保険料案を承認した。前回、介護給付費準備基金を全額取り崩して値上げ幅を圧縮することを決め、この日、事務局が最終案として現行の保険料基準月額5440円から「350円アップの5790円」を提示し、賛成多数で承認。3月6日開会の3月定例議会に提案、承認を経て4月から適用する。

 前回改訂時に4390円から1050円の大幅アップとなり、今回は6000円を超えるかが焦点だった。高齢化の進展で要介護(支援)認定者数、サービス量ともに増加すると予測。さらに国が第1号被保険者の負担割合を現行21%から22%にアップすることなどから大幅アップは避けられない状況だった。
 前回の委員会で「798円アップの6238円」が提示されたが、介保険特別会計黒字分を積み立てている介護給付費準備基金を取り崩せば値上げ幅を圧縮できるため、基金6000万円を全額投入し「543円アップの5983円」で調整。その後、国が発表した介護報酬単価などを加味した保険料を試算し、最終案として提示した。
 報酬改定を加味すれば「390円アップの5830円」となるが、これでは「もらいすぎ」。報酬改定と費用負担見直しを加味すれば「320円アップの5760円」となるが、これでは逆に「厳しい」とし、事務局案として中間の「350円アップの5790円」を提示し、委員の賛成多数で事務局案を承認した。
 第6期介護保険事業計画・老人福祉計画案は(1)いきいきとした生活を送るための介護予防の推進(2)認知症高齢者とその家族の支援態勢の充実(3)介護保険等サービス基盤の強化と質的向上(4)地域包括ケアシステムの構築に向けた地域ネットワークの形成(5)介護給付適正化事業の推進-を重点課題に掲げている。
 施策では在宅医療・介護連携支援センター設置、認知症サポーター養成とキャラバンメイトの連絡協議会設置、認知症ケア拠点のグループホーム新規1カ所設置・小規模多機能型居宅介護の複数設置、日常生活圏域別の地域福祉懇談会やボランティア代表者会議の開催、専門職ボランティアの意識づくりと組織化、テーマ別ボランティアの育成、市オリジナルの介護予防体操づくりなどがある。