Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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シャーシの修正とカウルの組み立て

2019-09-02 21:09:58 | Ferrari 312T Monaco GP No.1
本日の山陰は午前中は雨が降っていましたね〜
朝一番でイチジクと茄子を収穫していた時は降っていなかったのですが、終わって中には入って着替えたらいきなり降って来ました。
何と良いタイミングだったのでしょう・・・なかなかこんなタイミングは無いですね。
その後・・・午後からはほぼ曇りで空は明るいながらも青い空は全く見えませんでした。

さて昨日も312Tでしたが・・・ここは難しい部分でして途中で中断する事が難しい状況なのです
今日も312Tを続行します・・・やはり30年も前のキットは手がかかりますね〜
シャーシの裏を見ましたら1989年にY・Sさんが原型を作られた事になっています。
このY・Sさんですが確か私は横浜のホビーフォーラムでお会いしましたね・・・あの方だと思いますが(笑)
間違っていたら勘弁して下さいね。
設計が古いので手がかかるのはある意味仕方が無いかもしれません。

古い物つながりで・・・また修理のご依頼が来ました・・・しかしこれはもう修理の範疇を越えていますね〜(笑)
S.バーネット氏のFerrari250SWBでベースキットはAMRの様です
なぜこの様な姿になったのかは良くわかりませんがボディ全体を研いでありますので塗直しをしたかったのかもしれませんね。
初期の作品らしいと伺っていますがこれを塗り直して組立てるという事は新しいキットをフルディティールで仕上げてくれと言っているのと同じ感じがしますね〜。
さすがにここまでバラバラの物は修理した事が有りません。
ちなみにお客様のご希望はボディを塗り替えて組立て直す事です・・・。

次はボシカの375MMです
この元になったキットはボシカのキットなのかそれともCarというメーカーにもボシカ原型の375MMのキットが出ていた筈なんですね。
どちらがベースなのか良くわかりませんが・・・どちらにしてもボシカ原型のキットをアマチュアの方が組まれたらしく建て付けがよく有りません。
お客様は外れている部品を付け直して・・・とご希望ですが、これもまたかなり手間がかかりますね。

今までの様に簡単に修理完了という訳にはいかないミニカーも入庫してきます。
早速荷物の到着のご連絡をしておきましたが見積もりはまだです、当分考えましょう。
頼まれればだいたい何でもこなせるのが良いところ(笑)

さて312Tですが
エンジンをシャーシに仮組しまして作ったインダクションボックスを所定の位置に乗せてみます
まあ元々が違うキットの物なので細かな削り合わせは避ける事が出来ません・・・と言うか合わせるのは結構大変です
しかしシャーシのアッパーパネルとインダクションボックスの高さが揃いましたのでここまで仕上げておきますとこの上のカウルに干渉してしまう様な事はないですから・・・一つだけ課題がクリアー出来ましたかね。

コクピットの周りのカウルも乗せてみます
エンジンの周囲には何の問題もない感じですね。
問題が有るとしますと・・・フロントのバルクヘッドの位置でしょうか・・・
アッパーパネルの前側に斜めにカットされた部分が有りますがここのすぐ前側にはフロントサスペンションのアームが斜めに付きますからそのサスペンションの取り付けの為のバルクヘッドはもう少し後側でないとダメですよね〜
寸法のいい加減なシャーシ(失礼!)の寸法に合わせてシャーシを作っていますのでこんな事も多々有ります。
だから仮組が必要なのです。

シャーシを途中まで分解しまして
モノコックの前側の部分をフライスで削っています
さすがに洋白の1.0mmなのでヤスリで簡単に削る様な事は出来ません・・・かなり硬いのです。
ここはフライスを使うのが得策ですね。

バルクヘッドを取付けてみました・・・
ついでにラジエターを付けたのをご紹介していなかったですね・・・
ラジエターは再度カウルの位置関係と微妙なすり合せが必要なのです、後で接着剤で適当に付けるのであればそれも良いのですがラジエターの下側にはピンが付いていますのでシャーシの下側の板に穴を開けて接着した方が強度も有って良いでしょう。
ついでに冷却水のパイプはコクピットの両サイドを通ってこのラジエターに接続されますのでラジエターの一部分がモノコックを貫通して内側には入っています・・・斜めに貫通させて通しておきました。
ここに冷却水が通ったら100度くらいの熱水が通りますからラウダ氏はかなり暑かったんじゃないかな〜と心配してしまいます。

バルクヘッドの位置を確認する為にフロントノーズを仮組してみました
この位置ならサスペンションアームが良い感じに付きそうですね・・・
と言ってもアッパーアームを付けたらノーズの削り合わせも必要な感じですね〜
なかなかこのキットは楽しませてくれます・・・さすがに35000円も出す価値の有るキットです。
(あっ、嫌みじゃないですよ小さいけど実車を作る気分を味わえるという意味です・・・笑)



と、ここまでは午後のティータームまでの仕事です。
ティータイムが終わりますと再び制作を開始致しましょう・・・。
コクピットのカウルの位置を決め李為にピンを打ちましょう
まずは位置を決める為にコクピットカウルの前側に穴を空けます
そのカウルをシャーシの上に固定しておきましてまずはシャーシの片側の穴を空けます
次にコクピットカウルの穴を空けた側のピンをハンダつけします
角の部分なので全体を溶かしてしまいやすいので気をつけてくださいね。

そしてハンダ付けをしたピンをシャーシに取り付けておいて反対側の穴をシャーシに空けます・・・
片側ずつ穴を開ければ位置が狂ってしまうことも少なくなりますよね

こちらにもピンをハンダつけですね
角の部分に近いのでハンダゴテの熱が回りやすいですからね溶かしてしまう危険性が高いのです

ついでにカウルの上下をハンダつけします
こんな場合しっかり溶かさないとスが入ってしまいます
しかしながら細くて薄い部分がありますからその部分はハンダ付けが難しいですね
まあ僕は全部ハンダ付けですけどね
失敗が怖いかたは接着剤とパテで処理されてもいいかと思いますね

次はフレッシュエアーのインテークですね
キャストの都合なのか上下で別々の部品になっています
すり合わせがあまり良くなかったので嵌合部分を削ってしまいました
中央の穴の部分はこの後リューターで掘っておきましょう。

インテークですが先に上下をハンダつけしておきましょう
お客様のご希望でこのインテークの中についている上下を分ける仕切りがついていますのでその再現をしなければならないのですが、内側の整形を終えてから取り付けた方が全体として良さそうなので上下の一体化を優先させていただきました

上下のカウルの合わせ目をハンダでつけましたが削って整形してみました
最初からこの状態でキャストされた・・・と言ってもわからないですね

カウルの後ろ側の一番付けやすい部分の一点だけをハンダつけしまして傾きを調整致しましょう
一点だけつけると言うのがポイントですね

横の傾きとかを確認してから本付けを行います
熱の回り方などで歪んでしまう場合もありますので確認しながらの作業が必要ですね


う〜ん明日も312Tかな気になって仕方がないのです・・・ふ〜〜っ。