Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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フルディティール用の288GTOの原型が出来ました

2019-07-21 21:00:00 | Ferrari 288 GTO
本日は三重県に出掛けて2日目です。
恐らくこのブログが公開される位の時間には自宅も戻っている予定なんですけどね・・・
台風が近づいていますのでバスが遅れる恐れも多々有ります。
余り近くを通らなかったら良いのですけどね〜山陰に帰るイコール台風に近づくという事なのでなかなか先が読めません。

さて今日は出掛けていましたので仕事は進まないのですが
ちょっとタイムリーな話題があります・・・FBで私の投稿をご覧になった方は内容がダブりますので・・・
見られなくても良いかも・・・

随分前から新しいカテゴリーを作って制作の準備を進めておりますが
やっとボディの原型が完成致しました
原型は切削ではなく3Dプリントによる製作になります
今までの3Dプリントは表面に積層の段が付いてしまいましてサフを塗って研磨しなければ到底使用に耐えない物だったのですが今回の物はちょっと違います。
この状態で未研磨です
まあ画像が小さい事も有りますが・・・この画像を見る限り積層の段は全く見えません。
さすがに高価な3Dプリントですね〜。
安いのはやはりどうしても段が出てしまうのは当たり前ですよね。
フロントのタイヤから前のオーバーハングも絞られていまして格好が良いですね

斜め後から見た原型です
リアの絞り込みもなかなか良さそうに見えますね〜。

フルディティールなのでボディの厚みも最低限にして有ります
プロポーションモデルならボディの厚みが有っても良いのですがさすがにフルディテールですと厚みが有りますと中身が入らないのです。


普通ならこれをシリコンで型取りしましてレジンを流してキャストしますが・・・
今回は違います・・・
これを原型にホワイトメタルでキャストしてもらいます。
エンジンやミッションなども出来るだけメタルが良いのかな〜と思っていますが・・・ホワイトメタルのキャストは外注なので小回りが利きかねます・・・ちょっと思案中です。
ボディは事後収縮が無いのでホワイトメタルが良いと思います。

ドアはまだ作っていないので・・・
先は長そうですが・・・
ちなみにキットは販売致しません。
キャストする数もご注文を頂いた物と当方に残す物だけで原型の使用許可の関係から余分は作りませんので悪しからずご了承下さい。


制作の参考に買いました

2017-04-01 11:36:06 | Ferrari 288 GTO
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本日から4月・・・あっという間に今年が始まってから3ヶ月が経過しました。
まだまだ目標をたてた事が何も前に進んでいない様な気がします。

本日は暖かな日があたっていますが外に出ると風が結構寒いです。
それでも季節は確実に春に向かっていいる様でして一昨日からでしょうか・・・ツバメが飛び交っています。
南の国から戻って来たんですね・・・。


さて少し前にFerrari288GTOの制作をご案内致しました。
がボディの問題から少し遅れそうです。
予定ではフェニックスのボディを使ってそのまま中身を作れば良いと思っていましたが・・・
ボディが1割近くも大きめなのでそのまま普通の1/43のエンジンを載せますとエンジンルームがスカスカになってしまう恐れが出て来た為です。
と言う事は他のボディをメタル化してやらないとどうにも制作が進まないと判断致しました。
レジンのボディを使って一旦仮組まで進めてから分解しメタルに置き換えてから再度仮組し塗装をして完成・・・と言う実に時間のかかる作業をしなければならない事が判明致しました。
まあそれでも準備をして進めなければいつになっても完成はしませんし、レジンのボディをメタルに置き換えるという作業が可能かどうかまで含めてトライのしがいは有りそうですからやってみようと思っております。
ただ当方の設備では少し大きめのメタルの鋳造は出来ないのでこの部分に付いては外注の予定です。

実はこの288GTOの制作の為に中古では有りますが参考物件を購入致しました。
近隣の方がどなたかお持ちなら少し離れていてもお願いしてみせて頂くのですが、そう沢山存在しない物なので・・・
やはり実際に立体の参考物件が有るのと無いのでは作業のしやすさが違うだろうという事です。
昨日が納車でして・・・専門の業者さんが運んで下さいました。



これで準備が一つ進みました。

































これはタミヤ製の1/12Ferrari288GTOです、実車とお間違えの無い様に・・・(笑)

ボディの検討

2017-03-25 22:27:00 | Ferrari 288 GTO
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この所次に制作を始めたいFerrari288GTOの制作手順を検討していました。
お客様のご希望は
お一人の方がプロトタイプを1台、そして最終生産のニキラウダ氏に送られた物を2台セットでご希望になっています。
お二人目の方は通常のタイプを1台の都合3台を作る予定なのです。
3台ともフルディティールでメタルのボディを使ったものをご希望になっています

最初の打ち合わせではボシカのキットをベースにフルディティールをということでしたがボシかのキットはドアの中央で上下分割されていますのでドアを開け閉めするのにちょっと問題が出てきます。
他にメタルのボディを持つキットと言いますとフェニックスのキットが有ります、このキットは原型をAMRのルフ氏が行ったキットでしてそれなりに期待できます。
またボシかのキット自体にはインナーパーツは何も付属していませんからすべて自作する必要がありますがそれでは余りにもコストがかかりすぎます。
なのでインナーパーツはMRボシかのキットを使い内部を作り込むことにいたしました。

下の画像は左からフェニックス、メイクアップアイドロン・ボシカの順になっています。
アイドロンはメタルでは有りませんが形状の比較として登場してもらっています。
ただし以前に塗り直そうとして分解しレジンの肌だけですと形状の理解が難しいのでその辺りに有った塗料を塗ってみたものです。
まずフェニックスですが全長がかなり長いですね。
1割とは言いませんがそれに近いくらい長いのです。
次に長いのはメイクアップですね、ボシカとメイクアップはあまり大きさの違いはありませんボシカの方がほんの僅かに短いくらいでしょうか・・・。

アイドロンとボシカを比べますとボディサイドの膨らみと言いますか下側の絞りが効いているのがメイクアップでボシカは少しのっぺりとした感じですね。

ボシカのボディを真横から見た所ですがボディの上下はすでに削り合わせていますのできちんと合っていますが、ボディ中央のキャラクターラインの部分で上下を分割しているのがいちばんの問題ですね。
この部分は絶対に継ぎ目が見えてしまうということなのです。

私が一番気になるのはルーフの形状ですね。
ルーフの前側が少し下がっているのです、他の部分はまだカバーができるのですがこのルーフの部分はちょっとカバーが難しいですね。
ピラーを切って伸ばせばそれなりに修正は可能になりますがウインドウもその周りのモールも寸法が変わってしまいますから使えなくなってしまいます。

やはりボディはアイドロンが一番良いように見ますね。
これは私がメイクアップの仕事をしているからという事ではなく客観的にそう思う訳でして・・・

どこから見ても破綻のないスタイルですね。
なんと格好がいいのでしょう・・・・。


各モデルのホイールベースを確認して見ましょう
まずはボシカとメイクアップです
比べて見ますとホイールベースはほとんど同じですね。
ボシカの方はフロントとリアのオーバーハングの部分には何も部品がついていないので印象がわかりにくいかもしれませんが・・・

次はボシカとフェニックスです
フェニックスが大きいと思いましたが・・・ホイールベースはこれもまた同じですね。

どうやらボディの大きさの違いはホイールハウスから前側とリアのホイールアーチの後ろ側の寸法、つまりオーバーハングの部分が長かったりいたします。


いちばん良いのはアイドロンをベースにメタルのボディを作る事ですね。
そんな事が出来るのでしょうか?

Bosica 1/43 Ferrari 288GTO

2017-03-09 20:16:49 | Ferrari 288 GTO
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本日の山陰はシトシトと雨が降る朝から始まりました。
天気予報では雪のマークが有ったのですが実際に降っているのは雨でした、まあ雪よりも良いですが近日中に自家製のベーコンを作らなければならないので降り物がしていると薫製用の釜の温度が下がってしまいよく無いのです。
なぜなら金属製の釜の内側に結露が発生しましてそれを薫製する物だから窯を開ける時に振動で真っ黒な水が肉の上に落ちてしまうのです。
そうなったらもう使い物になりませんからね・・・。

本日は次に始めるキットの捜索をしていました。
と言うのも昨日モデルアートのキットが届きましたが、それとフェニックスのボディを比べたくて多数有るコレクションを発掘していましたらちょうど探していたフェニックスの288GTOが出て来たのです。
これはちょうどいいと思って探したら・・・なんと3つも持っていたんですね。
いつ買ったのだろう??
最初の1個と最後の1個は覚えていますが・・・
いけませんね〜記憶が無くなってきました・・・これも歳のせいかな!?


フェニックスのキットの話題になってしまったのですが、次に制作を開始するのはタイトルにも有りますがBosica 1/43 Ferrari 288GTOです。

このキットですが残念な事にエンジンの再現がなく寂しいキットなんですね。
キット全体の感じはこんな内容なのです。

個々に見てゆきますと良い部分も有るのです。
ホイールはセンター部分がメタル製ですがリムはきちんとアルミから挽きだされています。
3ピース(2ピース?)のホイールの特徴であるピアスボルトもエッチング板にクロームメッキを施されています。

外装の部分で必要な物は全てエッチングが付属します。
外装部分だけを見ますとボシカのキットである事がすぐにわかる程細かな気づかいを感じます。

しかしボディの部分に関しては?と思う部分が多いですね。
まずは分割ラインです。
ボディのこんな部分に上下分割されてしまいますと組立ての時点で必ず問題が出てしまいます。
この部分は接着剤でしか止められませんビス穴やビスを取付ける為の配慮が一切なされておりません。

しかもキャストが荒いですね。
特徴の有るボディサイドのインテークもおおよそこの価格帯のキットとは思えない仕上がりですね。


このキットを見ていますと想像では最初はエンジン付きを考えていたのではないかと思います。
ドアやフロントのフードは開閉を考えてはいなかったでしょう、それなら上下分割をこんな部分には持って来ませんから・・・
その後に何かの事情でエンジン無しのプロポーションキットとして売り出したのではないかと思います。
まあ資金を回収する意味も有ったかもしれません、ボディを作っているときは精力的に原型を作っていたと言う感じを読み取る事は出来るのです。
内装部分もボシカらしい作り込みが見えますが、エンジンを作る前に何か壁に当たったのかな?
実際にキャストする時にはもう完全に落ち込んでいたのではないかと言える内容なのです。

しかしその後にまたこのキットは脚光を浴びる事になります。
MRコレクションがボシカとコラボしてオープン&クローズドという完成品を作る事になりました。
ベースはボシカのメタルキットが使われていますが完成品という事で素材がレジンに置き換えられているのです。
その余った部品を集めてキットで出したのがこれなのです

このキットにはレジン製ですがボシカ作かどうかはわからないながらもレジン製のエンジンやミッションが入れてあります。
フロントフード内の造作もされています。
ではボディは?と言いますとボシカの原型で上下を一体にしたレジン製のボディが付属します。
ルーフの前側がやや下がっていますので同じ原型で有ると思われます。
ただレジン製なのでご依頼者の方は経年劣化とかが気になるらしいのでボディはフェニックスを使い中身はボシカのパーツで作る事を希望されています。
この何年か待って頂いておりますがその間にフェニックスの288GTOを買いそろえてきました。
こちらがフェニックスの288GTOのボディです



少し迫力が有りますが・・・なかなか良い造形ではないかと思います。
正確さという点で言えばメイクアップのアイドロンのボディが大きさ形状共に優れていると思いますが・・・あれはレジンですしドアやフロントフードを抜いてしまいますと将来的な変形は避けられない気がするのです。
出来るだけ長く楽しんで頂きたいので・・・出来ればメタル製のボディが良いのではないかと思います。

3年待って頂く間にキットを探しておくと言うのも私の仕事の一つでしてやっとベースキットが揃った訳ですね。
最初のご依頼者の方は288GTOのプロトタイプを1台と最後の288GTOとなった二キラウダ氏の288GTO(雑誌オクタンに紹介されていたもの)を2台セットでご注文頂きました。
その後に同じボシカキットを使ってフルディティールの物を1台ご依頼頂いていますので今回は3台の同時制作となりそうです。
最後のお一人の方はベースキットがフェニックスになるかどうかは未定なのですが・・・これから確認をさせて頂く事になります。

Ferrari288GTOをフルディティールで3台ですか・・・なかなかハードな仕事になりそうですね、まだアトランティックも有るのに・・・
最近はプロポーションで作ってくれと言う仕事が少なくなってしまいました、高価なキットを相手にしますのでその重圧感で潰れそうですね(笑)