Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

692-0055島根県安来市飯生町605-8Studio_Rosso渡部洋士 Tel 0854-22-1546火水曜定休

コクピット前部の整形とスリットの作り直し

2017-04-30 21:38:22 | OM Superba 1927
The person who hopes for the English version click this, please.

今日の山陰は大変暑い一日でした
アトリエの中は窓を開けても30度を超えそうな室温でして午後からはエアコンを稼働させました。
明日から5月なんですが・・・4月の末で急激に気温が上がってきましたね。
5月4日に安来市で行なわれる「はもの祭」でクラシックカーイベントが有りますのでFerrari348Zagatoを展示予定なので午前中は車の掃除をしておりました。
まだ完璧ではないのですが・・・一応外観だけは綺麗になりました。

そして制作にかかりました
よく見ますと色々と忘れた部分が有りましてこれもその一つです。
シャーシにナットをハンダ付けしました
展示ベースに固定する為のナットを忘れていたのです・・・塗装が終わってからでは剥がさないと付けられないから危ない所でした(笑)

そしていよいよ問題のボディの部分です。
フェアリングを削ってしまいましたからメーターパネルの上側の部分が無くなってしまいましたのでここに真鍮板をハンダ付けしてボディ形状を整えています。
整える場合はボンネットの先からコクピット前側までのラインを見据えて形状を直さなければなりません、部分的にしてしまいますとボディのラインが乱れてしまい途中で折れた様に見えてしまいますから注意が必要ですね。

まだ荒いペーパーですが、ざっくり削っています。
盛ったメタルと元々のメタルのボディがつながりました・・・これで大体ラインが出ましたね。
コクピットの前の真鍮板も綺麗に削れていますから真鍮板の取り付け角度も問題ない様です。

少しペーパーの番手をあげて細かいものに変更しています。
そして筋彫りとかも彫りなおしましてこんな感じになりました。

ここで本日のメインイベントです。
実車の不鮮明な写真を拡大してみました
実車の右側斜め前から見た画像です・・・スリットの部分を拡大しています。
斜めに横切っているのはフェンダーです・・・問題はその向こう側にあるスリットです。
キットのボディについているスリットはもっと荒くてダイナミックなものなんです。
実車はもう少し繊細なスリットなんですね・・・
ウ〜ンこれは作り直さなければ・・・なりませんね〜。
しかも枚数がもっと多いですよね。
しかもスリットの向きが問題で右側のボンネット側は後部が開いていて走行中に熱気がエンジンルームから外に排出される様に開いているのですが。左側の運転席の足元は走行風を足元に取り込む様に開いているのがわかりますか?
ちょっと説明をしますと・・・斜め前から見た写真なのでボンネットの方は黒い穴の部分が見えないので後ろ側が開いているという事ですし、コクピット側はスリットの部分に縦に黒い線が入ってるのでここに穴があることがわかりますよね。

そこでエッチング板の登場です
このエッチング板は以前何か作るために作っていたスリットなんですが長さは短いものの高さはちょうどいいのです。
このエッチングのスリットはスリットの斜めの部分と裏側の補強の2枚構成になっています。
まずは補強のエッチング板にハンダメッキを行います。
これは余分なハンダがスリットの部分に流れない様にするためですね。

スリットの斜めの板の部分と先ほどハンダメッキをした板を合わせて熱したハンダゴテを当ててハンダを流して一体化します。

一体化したスリットはこんな感じになります。
スリットの部分をプラ板で作った治具で押し出してスリットを整形いたします。

スリットの長さが不足していますのでつないでハンダつけして必要な長さになる様に加工します。
双方のハンダ付けは削り合わせは当然シビアなものですがハンダ付けは両面テープで仮固定しておいて作業をしますとそんなに難しいものではありません。

スリットはボディの方に穴を開けてさらにスリットの真鍮板の厚みがボディ面よりも沈み込む様に段をつけておきます。
ここはハンダ付けが良いのですがスリットに余分なハンダが流れ込みますとその修正はほぼ不可能になります。
そんな理由でここは強情にならずに接着を選択しました。

隙間はポリパテを使う為に少々大きめにしておきます。
ポリパテを使って隙間を埋めて硬化を待ちましょう。

余分なパテを削って仕上げて見ます。
まだパテの上にサフを塗って見ないと良いかどうかは判断できませんがここは80%の仕上げにしておきます

反対側も同様にスリットを直しております・・・
いかがでしょうか?実車同様に細くて繊細なスリットになったと思います。


今日スリットを作りましたがこのスリットを作った為に面倒なことになってしまいました(笑)
中が透けて見ますのでブロックとヘッドだけでもエンジンらしきものを作らないといけなくなってしまったと・・・・仕事がエンドレスの様な気がしますね・・・


明日はフェアリングの製作ですね。

トノカバーの削り合わせ

2017-04-29 22:34:21 | OM Superba 1927
The person who hopes for the English version click this, please.

本日の山陰はよく晴れていましたね〜
まさにGW初日としては最高の天気だったのではないかと思います
朝出勤時には少し雨がパラついていましたが・・・その後は急速に回復してゆきました。
世の中の大勢の方は大型連休を楽しまれている事と思いますが・・・私は仕事です。
お休みは5月4日の安来はもの祭りのクラシックカーミーティングくらいでしょうか・・・
それも朝車を搬入ししばらく会場にいますがその後はアトリエに戻って仕事をして夕方はまた車を撤収に戻るかもしれません。
GWの大型連休は普段お会いできない方がアトリエにいらっしゃる事が多いのです、だからおろそかには出来ないのです。

本日は午後から安来市文化協会の定例総会の準備の総会への参加のため午後から夕方まで出かけていました。
夕方にはS々木さんが来られたため安来駅から便乗させて頂きアトリエに戻りました。
これは出かけるときにバス停から撮影したレンゲの咲いている水田です・・・遠くに見える部分がそれです。
レンゲが咲いている所はグレーに見えていますが目で見ますとちゃんとピンク色なんですけどね・・・携帯のカメラだから性能が落ちるのは仕方がないですね(古いし・・・)


という事で本日の仕事は午前中の2時間程度とほんの僅かな時間になってしまいました。
本日は昨日作っておいたトノカバーを削って加工します。
まずはボディからティッシュをFRP樹脂で固めたトノカバーを取り外すところからですね。
不要な部分をなるべくカットして取り外しやすい様にします。
そして後ろ側を上側に爪で持ち上げてやるとマスキングテープごと外れて来ました・・・

完全に取り外して裏についているマスキングテープをピンセットで丁寧にはがします。
この時無理をしますと簡単に割れてしまいます。
無理はしない、丁寧に剥がす・・・この事を徹底して行います。

そのままボディにかぶせて見ますとこんな感じになります
実はマスキングテープの厚み分隙間がでてくるのですがこの隙間はボディの塗装の厚みでクリアーできるはず・・・と考えています。
形状はこれでまずまずいけそうな感じですね・・・。

ガソリンタンクに干渉する部分は削っています
本来ならタンクの後ろに寄せて格納していると思いますが・・・それを作るとガソリンタンクの後ろ側にある工具袋を作ろうと思っていますのでそれが乗らなくなってしまうのです。

ガソリンタンクとトノカバーをつけて幌カバーを取り付けますとこんな感じで収まります。
多少の加工は要ります、例えば幌カバーを止めているピンがトノカバーに干渉してしまっている部分がありましてそれも修正します。
ボディと幌カバーの間はなるべく隙間がない方が見た目が良いのでトノカバーと幌カバーが干渉する部分はトノカバー側を薄く削っておきました。
前の端の部分はもう少し薄くシャープにしたいので一度サフを入れてから最終確認したいと思います。

右側のリアフェンダーが少し下がっていましたので取り付けのピン穴を微調整いたしました。
元あった穴はメタルで埋めて塞いでいます。
これで削れば綺麗に元どおりですね・・・。

コクピット前のフェアリングですがここは元々のボディがあった上にフェアリングがつけられていた様なので元々のフェアリングは削りました。
フェアリングの無いボディラインをまず再現してから上にフェアリングを取り付けようと思っています。
実車でフェアリングの部分に段が付いています、(フェアリング自体が後で取り付けられているので)ので元々のボディのラインを作っておいてからフェアリングをつける方法にしました。
フェアリングがボディラインと一体で段がついていなかったらフェアリングの内側だけを作ればいいのだけど・・・

ボンネットのラインと合わせますとここまでなくなりました・・・
コクピット前のボディは無くなってしまいましたね。
ここからどの様に元に戻そうか・・・検討中です。


仮組分解とトノカバーの作り直し

2017-04-28 21:01:05 | OM Superba 1927
The person who hopes for the English version click this, please.

本日の最初の仕事は畑の脇の草刈りでした
今年になって初めて刈った部分は全部刈りました。
それでもお昼くらいまではかかったでしょうか・・・
その後随分赤く熟れて来たサクランボにネットをかけておきました。
この位の時にネットをかけておかないと鳥が来て全部食べられてしまいます
特にカラスが来ますといけませんね〜全部根こそぎやられてしまいます・・・食べても食べなくても全部突いて落としてしまうのです。
でもカラスは頭が良いのでネットを見ますと恐れて来ないのです
昨年使ったネットを掛けたのですが木が大きくなったせいかネットが少し短いですね・・・
まあ今年はこのままゆきましょう・・・。

さて本日2発目の更新は
OMを何とか進めます。
OMは5月にミッレミリアの本が出るらしいので今わかっている部分まで進めたら一時的に休憩をします。
それまでは制作を続行しますのでよろしくお願い致します。
仮組を解く為にアセトンに浸けておいたのですがそのままアセトンから取り出しますとこんな状態なんですね。
取付けピンを使って取付けている部品が多いので接着剤が溶けてしまってもすぐにバラバラにはならないのです。

これで部品単位にバラバラになりました
もう少し微調整をしたい部分は・・・
ボディと左右のフェンダー。
フェアリングを含むダッシュボード周り
以上2点は気になる部分なので続行して仮組を詰めてゆきます

その前にトノカバーを作って置きましょう
トノカバーは木工ボンドとティッシュペーパーで作ったのですが「脱着出来る様に・・・」というご希望が有りましてもう少し硬いトノカバーを作って置きたいのでやり直しをしています。
素材はティッシュとFRPの樹脂です。
固まれば硬くなりますからこれなら良いのではないかと思います。
直接ボディに樹脂が付きますと剥がすのが大変になりますからまず最初にマスキングテープをボディの後部に貼っておきます。

使うのはこちらのホームセンターで売っているFRPの補修セットですね。
本当はグラスウールの方が硬くなるかもしれませんが・・・一応念の為に(笑)

まず最初にマスキングテープの上から塗装用の使い捨ての刷毛で樹脂を塗っておきました。
半分硬化したら上にティッシューパーを貼ってゆきます。
全部で5枚位貼って重ねています・・・これで強度が出るんでしょうか??

こちらがティッシュを重ねた後のトノカバーですね
一発で完成という訳にはゆかないでしょうから硬化したら一旦取り外してペーパーをかけて固めます。


トノカバーを作りかけますと樹脂が硬化するまではボディを触れないので今日はここまでになりそうですね。
明日は外してペーパーをかけて仕上げに向かいましょう。

展示ベースの取付け完了

2017-04-28 20:57:53 | その他
The person who hopes for the English version click this, please.

本日の天気は大変よかったですね
風は涼しめでは有りますが日が当たりますと結構暑い位でしてGW前の天候としては例年並みと言った所でしょうか。
成長が遅かった畑の作物もこの好天で少し追いついてくれるかしら・・・

さて本日一発目の更新は今週火曜日から準備をしておりましたギャラリーのレコードカーの仕上げです。
と言っても組立てて展示ベースに取付けるだけなんですが・・・これが意外に時間がかかるんだな〜。

その中でちょっと失敗をしてしまいました。BABSの1927年の車なのですがフロントホイールの後部に付く泥よけを仮固定しようとマスキングテープを貼ったのですが・・・いつも使う3Mのでは剥げた事が無いのに・・・モノタロウの安いのをたまたま使ったらデカールを持って行かれてしまいました。
元々クリアーコートをしてないので注意はしていたのです。
文字の部分にはビニールを貼って粘着が直接当たらない様にしていたのですが・・・ちょっとずれてしまっていまして剥がす時にペラ〜ッと剥げてしまいました。

挫けていても仕方が無いのでパソコンでデカールを製作中です・・・
反対側のデカールを写真に写して配置などのサンプルにします。
本当はスキャナーの方が良いのですが・・・ボディの曲面に貼って有るのでうまくいかないのです・・・(笑)

作ったデータで印刷をしましてデカールの完成です。
失敗するといけないので予備のデカールも作って置きましょう・・・こんなに何枚も要らないですけどね・・・転ばぬ先の杖ですね。

印刷はそのままでは弱いのでリキッドデカールフィルムを塗っておきます。
まあ気休めかもしれませんが・・・塗らないよりも良いのです。

後はカットして貼れば元通りです・・・


デカールが自分で作れるというのは大変有り難いですね・・・
アルプスさんもう一度プリンターをつくってくれないかな〜!?

本日もギャラリーの準備

2017-04-27 22:07:07 | その他
The person who hopes for the English version click this, please.

本日は昨日と違って大変良い天気でした
隣のギャラリーでは本日から「模型で楽しむ速度記録車」が始まりました。
まあ好みが反映する展示ではありますが・・・普段はなかなか見ることができないコレクションを展示しています。
実は昨日では準備が100%完了したわけではなく・・・
というのが海外から取り寄せられた完成品は完全に完成しているわけではなくスポークホイールなど壊れやすい部分は取り付けずに別梱包で送ってくるのです。
ですから10数台はまだ未完成でして本日はこれを完成させて木製ベースに取り付ける作業をしていました。
展示会期の中で追加する予定です。

最初はフィアットの古いレコードカーからですね
この完成品も海外から来たのでフロントホイールは取り付けずに別梱包、ボディはエアキャップに包んだりスポンジに包んだりして箱に入れられて送ってこられたものです。
こんな状態ですね・・・
もちろん展示ベースの板もありません・・・。

フロントホイールを取り付ける場合はこの様に両側からスチールブロックでサンドイッチして接着します。
クラシックカーの場合ワイヤーホイールが付いているのですが中央部分やスピナーが飛び出していることが多いのです、そのままスチールブロックを当ててもタイヤホイールがきちんと狙った向きを向かないのです。
そこでプラ板をスチールブロックに貼って直接タイヤホイールを固定できる様にしておきます。

次ですよ〜
中には残念なことに壊れているものがあります。
タイヤホイールはバラバラになって彼方此方を向いています・・・
こんなのも直します

おまけにボディの方はレジン製、シャーシの方はホワイトメタルなのでこんなにボディの方が縮んでしまってシャーシが弓なりになっています。
これも全部分解して直します。

4輪とも付いていない場合もあります。
この場合は前か後ろかどちらかを選択して先に取り付けますが車体下側が水平が出ているとは限りません。
この場合はフロントホイールを先に取り付けましたが後ろ側に檜の棒を差し込んでおきましてフロント優先で水平を出しています。

完成しますと木製展示ベースに取り付けてから名前とメーカー名や製作者の名前を入れて完成です。

コレクションの中にはこんなものもあります
何かって?
まるで馬車の様な車です・・・
一見どっちが前なのかよくわからないですよね〜。

ホイールはこんな感じですね・・・多分実車は木製ですよね。
しかもこれで最速の記録を持っています
確か時速80kmくらいを出したはずですよ、ホイールがバラバラになりそうですよね。
ちなみにミニカーの方はチェーンが切れていました・・・これもなんとか組み立てましたよ。

こちらは有名なBABSですがホイールはアルミ製でタイヤはOリングなのですがタイヤの内径よりもホイールの外径が少し小さくてタイヤの中でホイールが遊んでいるのです。
こんな場合はホイールの凹みの部分に自己融着型のビニールテープを細切りにして巻いてからタイヤを取り付けます。
緩くてもダメ、きつくてもダメですからその調整はなかなか難しいです。

こんなこともありますよ・・・
タイヤは大体Oリングを使っていることが多いのです。
Oリングは質の良いゴムを使っていますが古くなりますと表面に白い粉の様なものがつくことがあります。
まあ表面が劣化しているということなのですが、中まで劣化することはないので表面をブレーキクリーナーで拭き取ってから使います。
ブレーキクリーナーはブレーキ周りのゴム部品にも使えますから悪影響はないと考えています。

拭いてやるだけでこんなに綺麗になります。
先に拭くと後が楽ですね、もちろん後で綿棒にブレーキクリーナーをつけて拭くことも可能ですが裏の方はやりにくいですからね。


組み立てたり直したりして木製展示ベースの穴を開けスペーサーを旋盤で削り取り付ける・・・
結構時間がかかるのです。
午前中に1人、午後から1人の私の関係のお客様がいらっしゃって、その他に隣のギャラリーをご覧になった女性のお客様が十数人・・・アトリエを見学して帰られました。
そのお客様の相手をして9台の作品を展示ベースに固定いたしました。
明日は残った2台の重症患者が残っています(笑)

明日はその部分から仕事の開始になりそうですね・・・。