kotoba日記                     小久保圭介

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往復書簡

2021年03月06日 | 生活詩
  


寒いと思って服を着る
暑いと思って服を脱ぐ

ダウンベストとジャンパーは
棒にかけられ
ドアを閉めて
外に出てゆく

春からの
または冬からの
短い手紙を持って
わたしたちは
寒暖の谷を行ったり来たりで
くたびれる

どれだけ手紙を運んでも
彼らの言葉はいつも短く
できればまとめて
運びたい

春と冬の手紙のやりとりは
谷だけじゃなく
橋もある
いずれも
短い手紙のやりとりを
わたしたちはあっちかこっちか
橋を渡り手渡して
そのうち
手紙のやりとりはすくなくなるはず

もうすぐ冬が出す手紙の数は減り
書いた手紙をどこに出そうか
と春は言葉だらけでいっぱいだ

ほどなく夏が来ると
春から夏への手紙のやりとり
それもわたしたちは
また運ぶ

くりかえし
くりかえす






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