kotoba日記                     小久保圭介

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紙まるめ

2008年10月30日 | 生活
今日は労働後、
六時から労働場の休憩所で、
飲み会がありました。
僕もオジも、お酒は飲めないので(って嘘ですけど)、
「小久保君、7時には帰らせてもらおうな」
とマジでめちゃくちゃ体がシンドイし、
明日も6時半から労働だし、
はっきりいって帰りたい、
というのが僕らの心情。
下座に座って、出口に近い場所に座り、
服も着替えて、
即、立ち去れるようにスタンバイオーケー。
で、
始まりました。
寿司やら、チャーハンやら、
パン生地でなんぞが巻かれた、
なんつーの、あれ、西洋春巻き、生春巻きっていうか、
薄いパン生地に、野菜やらハムやらが巻いてあるやつ、
等を、わいらは食らった。それがとんでもなくおいしい。
はあ、人はこんなものを食らっているんやな、
と少し驚き、
まわり、職人さんばかりで、
ほどなく偉い職員さん達が登場。
で、わいらは起立して挨拶。
で、偉い人達は、
どうしてだ、
なんでか、下座に座ってしまい、
わいらは、緊張した。至近距離。
「小久保君、もっと食え」
と小さな声で言うオジ。
食わないで、じっとしているとよくない。
でも、わいはオジほど気を使わないので、
食った食った。
ウーロン茶なんかを、紙コップにぽとぽと入れてみたり。
「いや、うまいわ、これ」
と偉い人らにもわずかに聞こえるように、大人の配慮、
声を微調節しつつ、
西洋春巻きやら、いろいろ食った。
ゴマでまぶした団子が乗った皿から、
オジが、
「小久保君、これも食え」
とゴマ団子。
それは、中が甘い。あんこの団子だ知らなんだ。
人はこのようなものを食っているのか、
とマジで初めて食べるものが多い。
で、もう食べられないとわいは言う。
でも、黙っているわけにもいかず、
さりとて、なんぞを話すこともなく、
内輪のオジと話しているのも失礼だし、
でも、偉い人達の方には、目も合わせられない、
仮に、
個人的な、世間の話題になると、
わいらはばちばちに人と根本的にずれているし、
オジはうつむいて、
念じているし、
「さあ、帰ろう、そろそろ」
とわいはオジに念を送るまでもなく、
オジはひたすら7時になるまで念じていた。
で、本気で、そろそろ、
とわいらは発語した。
右側は酔い始めた職人さんたち、
左側が偉い様ら。
「上着だけ着るわ」
とオジが立ち上がった。
で、そのまま偉い様にオジが挨拶して、
わいらはおいとまさせてもらう、
という流れ。
ところが、
オジが、また席に座って、
「え」
とわいは胸でひとりごち、
なんやら、今度は、オジが、
テーブルの紙をまるめはじめた。
もじもじしている。
そわそわしている。
はあー、人間というのは、
奇妙な事をするな、
と笑ってはいけない、と大人なら笑うところじゃない、
と辛抱したけど、無理だった。
「オジ! 何しとんや、紙まるめてどげんするんじゃ?」
とわいが笑うと、
「待て、ちょっと待っとけ!!」
とオジも変な笑いと緊張と、
タイミングを見計らっていて、
こんな事態の時は、素早きが良し、
オジが偉い様のとこに行って、
挨拶をして、
もじもじ、そわそわを勿論見ている偉い様は、
こころよく、
「あ、はい、はい」と発し、
わいらを引き留めるなんてことはしないです。
で、その場を立ち去ることの素早さは、
脱兎の如く、
で、外に出て、
「オジ、何で紙まるめとんや」
と夜の街で、わいらは笑いがとまらなんだ。
オジの仕草は、吉本というか、志村けんのコントみたいで、
僕は帰り道、自転車を漕いでいる最中も、
家に帰ってからも、
本当に笑えて笑えて、大変だった。
どーして、オジって、
あんなに面白いんじゃろう。あー、楽しかったし、おいしかった。
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