京都か奈良か鎌倉か。
1333年に建てられた端正な塔が坂の上にそびえている。
↑山側の屋根にだけ雪が残る。
律令時代七世紀後半からの官道「東山道」の浦馬駅(うらのうまや)に隣接した場所。
藤原鎌足の息子定恵によって大宝年間(701-704)この大宝寺ができたと伝わる。
宝⇒法と変わったけれど。
江戸時代の建物である観音堂に安置された秘仏十一面観音は平安時代の作。
これを室町時代の厨子に納めている↓
↑観音堂の内部の厨子↑には日本最古のしゃちほこが乗っていると解説されている↑どれどれ…
暗い写真を修整・拡大すると↑屋根の両端に齧りついている迫力あるサカナが見えた↑
↑本堂も江戸時代ので、神社のように紙垂(しで)がつけてあるのは神仏合祀だった名残とされる。この本堂内部にも平安時代の木像がある。
見所はなんといっても三重の塔。
京都や奈良の塔をつくっていた棟梁がここまでやってきて仕事を指揮したと考えられている。
上層階の方が細くしてあるが、屋根自体は一層目が「二手先」二層目三層目は「三手先」にしてある=つまり上層階の屋根の方が張り出し方が大きいのだ。飛び出した垂木を見ると、たしかに上層階のほうがひとつ多くなっている。
↑最上階には白い漆喰が残っている↑
解説書によると完成当時は全体が朱色に塗られていたそうだ。
白い漆喰は下塗りだ。
一階部分は自然の岩の上に立てられている。
心柱が水煙から二層目まで貫いており、地震の際には振り子の役割をするので倒れない。
檜皮葺という檜をつかった最高級の軽い屋根になっているが、大正8-9年(1919-20)の全面改修前は瓦屋根だった。ずっと手が加えられなかったわけではなく、この時1333年当時の姿に戻されたのだ。
「見返りの塔」と呼ばれるだけの姿↑
**
以前から訪れたいと思っていた「無言館」が近いというので、今回は場所だけ確認に。
途中で上田電鉄別所線の列車が見えた↑これに乗って別所温泉へ行く旅、つくってみたいです(^.^)
少し坂をのぼると
冬枯れの向こうに修道院のような建物が見えた
窓のない建物。
パレットをかたどった石碑に↑美大生たちの名前が刻まれていた。
この美術館は戦没画学生たちの作品を集めたものだけれど、その無念を知ってもらうというより作品自体の価値を感じて見てほしいのだと、館長の窪島誠一郎氏は書いている。
※こちらのweb連載をお読みください
一般的な旅に、戦争に関連する場所を入れるのは簡単ではない。
無頓着に入れるだけにしたくはない。
訪れる前にできるだけの知識を持って作品に対してほしいと思っているのだが…あるいは何も考えずに作品に出会ってもらうほうがよいのかしらん。
秋に青木村と上田と諏訪を訪れる旅を提案してみたい。
1333年に建てられた端正な塔が坂の上にそびえている。
↑山側の屋根にだけ雪が残る。
律令時代七世紀後半からの官道「東山道」の浦馬駅(うらのうまや)に隣接した場所。
藤原鎌足の息子定恵によって大宝年間(701-704)この大宝寺ができたと伝わる。
宝⇒法と変わったけれど。
江戸時代の建物である観音堂に安置された秘仏十一面観音は平安時代の作。
これを室町時代の厨子に納めている↓
↑観音堂の内部の厨子↑には日本最古のしゃちほこが乗っていると解説されている↑どれどれ…
暗い写真を修整・拡大すると↑屋根の両端に齧りついている迫力あるサカナが見えた↑
↑本堂も江戸時代ので、神社のように紙垂(しで)がつけてあるのは神仏合祀だった名残とされる。この本堂内部にも平安時代の木像がある。
見所はなんといっても三重の塔。
京都や奈良の塔をつくっていた棟梁がここまでやってきて仕事を指揮したと考えられている。
上層階の方が細くしてあるが、屋根自体は一層目が「二手先」二層目三層目は「三手先」にしてある=つまり上層階の屋根の方が張り出し方が大きいのだ。飛び出した垂木を見ると、たしかに上層階のほうがひとつ多くなっている。
↑最上階には白い漆喰が残っている↑
解説書によると完成当時は全体が朱色に塗られていたそうだ。
白い漆喰は下塗りだ。
一階部分は自然の岩の上に立てられている。
心柱が水煙から二層目まで貫いており、地震の際には振り子の役割をするので倒れない。
檜皮葺という檜をつかった最高級の軽い屋根になっているが、大正8-9年(1919-20)の全面改修前は瓦屋根だった。ずっと手が加えられなかったわけではなく、この時1333年当時の姿に戻されたのだ。
「見返りの塔」と呼ばれるだけの姿↑
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以前から訪れたいと思っていた「無言館」が近いというので、今回は場所だけ確認に。
途中で上田電鉄別所線の列車が見えた↑これに乗って別所温泉へ行く旅、つくってみたいです(^.^)
少し坂をのぼると
冬枯れの向こうに修道院のような建物が見えた
窓のない建物。
パレットをかたどった石碑に↑美大生たちの名前が刻まれていた。
この美術館は戦没画学生たちの作品を集めたものだけれど、その無念を知ってもらうというより作品自体の価値を感じて見てほしいのだと、館長の窪島誠一郎氏は書いている。
※こちらのweb連載をお読みください
一般的な旅に、戦争に関連する場所を入れるのは簡単ではない。
無頓着に入れるだけにしたくはない。
訪れる前にできるだけの知識を持って作品に対してほしいと思っているのだが…あるいは何も考えずに作品に出会ってもらうほうがよいのかしらん。
秋に青木村と上田と諏訪を訪れる旅を提案してみたい。
次に訪れる時は詳しい方に説明していただきながら細部を見られる機会があればとおもっております。
上田も合わせて、この地域の魅力を理解していただける旅をつくっていきたいです。
でも、とても良く説明していただいてますね。
無言館は芸大卒の同級生から、横に書いてある説明文をしっかり読んで鑑賞するようアドバイスされました。
確かに、読みながら鑑賞すると物語の挿絵のように絵が意味を持っているように感じました。