キルケニーに現存する建造物で最も古いとされるのがこのラウンド・タワー↓
いつごろ建設されたのか、正確にはわからない。「千年の歴史がある」と書かれた本もある。
現在見られる教会以前の教会の鐘楼として建てられたのはまちがいない。
↓1120年頃はこうだったのだろうの図↓
↑隣接する教会は現在のものよりずっと小ぶりなロマネスクの建物だ↑
周辺の様子もいれた復元画 下の図は1600年ごろ現在のゴシック様式の大聖堂が建設されたころの様子↓
↑ラウンドタワーだけが変らぬ姿で立ち続けている↑
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ラウンド・タワーは外敵襲来のときの避難場所と書かれているガイドブックも多いが、実際にこんなところに逃げ込んでもどうしようもないように見える。地元ガイドさん曰く「火を焚いて下から煙を入れられたらどうしようもないだろう」と言っていた。入口が地上から三メートル程上に開けられているので「避難用」という説がでてきたのかもしれないが、これは下部に扉を開けると構造が弱くなるからだそうな↓なるほど
教会の入場料を払う時にラウンド・タワーに登る料金も一緒に支払う。
チケットを持って鉄のハシゴ階段を上り、塔の入口を入ると管理人が座っていた↓
予想以上に狭くて急な階段だ↓
背負っているリュックも邪魔になりそうなので管理人さんのところに置いていった。
この階段はもちろん近年になってとりつけられたもの↓
十メートルぐらいごとにこんな踊り場になっている
上になるほど小さ目の石材を使っているので直径が狭くなってくる。
最後、頂上へのステップはこんな石の段↓
↓到着!
塔の上部は当初屋根があったようだが現在はなくなって柵だけ。
キルケニーのまちがぐるりと眺望できる↓
ひときわ大きな教会が見えるが↓あれは1857年に建設された聖母マリア・カトリック・カテドラル↓
↑現在、この聖ケニス教会は英国国教会になってしまっているから、カトリック教会の中心はあちらなのだ。
↓降りる時の方が気をつけなくては↓
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教会の内部、もっとゆっくり見たかった
ゴシックのアーチ天井が美しい↓
↓身廊上部に開けられた窓
歴代バトラー家の墓石も
帰国後にあらためて資料を読んでいくと、この教会内部には聖ケニスが実際に使ったといわれるカテドラル(司教の椅子)がのこされていて、誰でも座ることができると書かれていた。ううむ、見ておきたかった。