ジジババのたわごと

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東京オリンピックを仏の検察が捜査するのは?

2019年01月14日 | Weblog
日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長をフランスの検察が贈賄容疑で起訴すると報じられた。 
20年の東京オリンピック招致に伴う裏金疑惑ニュースである。

しかし、腑に落ちないところがあった!
セネガル出身のディアク氏と日本のオリンピック委員会の取引に、フランスの検察が捜査に動くのはどうしてか。
ましてや贈賄で起訴することができるのか? という疑問であった。

発端はフランスの検察が、ロシアのドーピング事件について国際陸連の汚職を捜査していたところ、日本の招致委員会から謎の送金があることを発見したからだった。

東京オリンピック招致委員会からシンガポールのコンサル会社の口座に2億3000万円(280万シンガポールドル)が振り込まれた。ディアク氏の息子が関与している実体のない会社のようだ。
13年に東京招致が決定した前後に、2回に分けて振り込まれているが、この金がディアク氏側に渡ったと見られている。

    

ディアク氏はセネガル出身の国際オリンピック委員会(IOC)の投票権を持つ有力委員で、国際陸連の会長を務めており、ロシアやアフリカ勢のIOC委員の票の取りまとめ役だったと言われる
つまり、「東京五輪を黒いカネで買った」という疑惑である

ところでこのディアク氏は、ロシア選手のドーピング問題を隠蔽するためとして、ロシア側から裏金を受け取っていたことで逮捕された人物である。
ディアック氏は起訴された後、フランス国外に出ることを禁じられている。息子はセネガルの自宅に引きこもって国際手配に応じようとしていない

ディアクと息子の口座を使ってフランス経由で贈賄資金が送金されていた。
パリの宝飾店で高価な宝石や腕時計を買いあさっていたことも把握されており、シンガポールの銀行口座からパリの会社に宝石代が支払われたこともフランス当局は握っている。
これらの裏金をマネーロンダリング(資金洗浄)した犯罪の疑いもかかっている。



ところで、今回の東京とそっくりな疑惑がブラジルで起きていた。
前回のリオデジャネイロオリンピックの招致をめぐって、ブラジル・オリンピック委員会の会長が逮捕・起訴されている。
ディアク氏の息子側に200万ドル(2億5000万円)が振り込まれたことや、金額までほぼ同じだ。
同じ構図の疑惑がすでに起きていたわけだ

竹田会長は昨年12月、フランス司法当局の聴取を受けたと認めた。
コンサルタント契約に基づき、招致計画づくり、ロビー活動などの招致活動のコンサルタント料であると説明したという。
だが、ディアク親子がアフリカ諸国へ働きかけたメールも捜査当局に押さえられている。
「業務契約に基づく対価だ」という主張が通るのか
。かなり黒に近い。


それにしても、疑惑を持たれていたディアク氏の周辺を招致委員会はキャッチできなかったのだろうか。
招致委員会自体は五輪招致についてノウハウがなく、招致活動を実質的に取り仕切っていたのは電通の存在だという。
電通の調査能力不足か? 甘く見ていたのか?

さて今回の疑惑問題は、日産事件でのカルロス・ゴーン前会長の起訴・拘留に対する、フランスの報復かという疑いもあったが、ゴーン氏が逮捕される3カ月前にすでに竹田会長の事情聴取が決定していたという。
外国のメディアが日本の検察のやり方を批判している中で、この問題がどのように進展していくか捜査手法の違いも興味深い。

これまでも「オリンピックの闇」といわれる不明朗な金が「招致活動」としてどこかへと消えていった。
「いわゆるロビー活動、言いかえればお金による攻勢がなければ、オリンピックなんて呼べない」と当事者が語るように、それが本音であり、そして現実なのだろう。
キーマンを探り当てそこに札束を集中させることが、票を集めて招致を勝ち取るカギになる、と暗黙の了解になってきた。

今回をきっかけに、国内ではウヤムヤになる真相が、フランスの捜査によって見えてくることに期待したい。


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