ジジババのたわごと

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プーチンは賭けに出るか? ウクライナ 

2022年02月20日 | Weblog

ロシアがウクライナに侵攻するか? 侵攻する可能性があるとしたら・・・早い段階での電撃侵攻か。

しかしそれは無いだろう。ロシアにとってウクライナ侵攻はリスクが大き過ぎる。そう予想していた。

ところがここへきて、不穏な気配が漂ってきた。ひょっとしたら・・・。

 

30年前ソ連が崩壊しロシアになったとき、それまで属国となっていた東欧諸国がそれぞれ独立して、次々にロシアから離れていった。EU寄りになってNATOにも加盟した。

経済的発展がなく強権政治のロシアには魅力がなかったからにほかならない。

兄弟国だったウクライナは親ロシア派と親EU派が拮抗していたが、近年はEU・NATO加盟の流れが色濃くなっていた。

 

「ウクライナをNATOの軍事同盟に加盟させるな。これ以上NATOを拡大させないと約束してくれ」というのがロシアの要求である。

ロシアはウクライナ国境付近に10万人を超える兵力を集結させた。さらに北の隣国ベラルーシに合同演習の名目で兵力を送り、南の黒海には艦隊を配備するなど、総計15万人の兵力を集めて威嚇している。

しかしアメリカは「独立国の主権を制限できない」ことを理由に、「NATOを拡大させないという約束はできない」と拒否した。

 

 

プーチン大統領の立場からすると『ゼロ回答』である。

10万以上の大軍を動員して、何の成果もなしで手ぶらで引き返すのでは面目が立たない。

さて、プーチンは振り上げた拳をどう収めるか。

 

 

このところロシアは国際社会での影響力が薄れている。

再生可能エネルギーへの転換や省エネが進み、そこにコロナウイルスで世界経済が停滞して基幹の原油価格が低迷していた(最近持ち直しているが)。だから財政が思わしくない。

 

北京オリンピックはロシアの国名を使えない。尿すり替えなど以前からの国家ぐるみのドーピング違反によって、北京は個人参加という例外的扱いだ。

政府も国民の多くも「薬物疑惑は強国ロシアに対する嫉妬による西欧諸国の陰謀」と言い張っているが、ロシアスポーツ界は国際的に信頼を失っている。

 

それなのにまたもやフィギュア女子のワリエワが、昨年12月の大会で禁止薬物が検出されていたと明るみに出た。

北京オリンピックの出場は暫定的に認められたものの、彼女がメダルを獲得したときは授与式を行わないことになっていた。

ショートプログラムでトップに立ったとき、彼女に世界中からバッシングが浴びせられた。

 

ロシア国内で高い人気を保ってきたプーチンの支持率が近年低迷している。

ウクライナに侵攻め入って実効支配できれば、国民から喝采を浴びるのは間違いない。

クリミア半島を併合したときもプーチンの支持率が一気に上昇した。

 

欧米が部隊をウクライナに派遣することはない。だから侵攻しても欧米と直接軍事衝突することはない。

だがウクライナ部隊から激しい反撃があるだろう。欧米から武器を揃えてきたので、クリミア併合のときとは違う。相当な死傷者が出る。

 

侵略には国際社会からの厳しい非難が沸き起こる。

何よりも経済制裁による痛手を覚悟しなくてはならない。

クリミアのときは欧米諸国の足並みがそろわなかったが、今度は結束してくるだろう。

 

アメリカのバイデン大統領の支持率も低迷している。中間選挙を見据えて強硬な措置に出るのは必至だ。

もしもアメリカがドル決済を停止する措置に出たら、ロシアは息の根を止められるほどの打撃を受ける。

ロシア側が対抗して欧州向けパイプラインのガス供給を止めたら、ガスの4~5割をロシアに依存している欧州の影響も計り知れない。

ロシアも外貨を得られなくなる。双方がダメージを被る。むろん世界経済は大打撃で混乱するだろう。

 

 

プーチンは軍事的有利な立場を確保したうえで、外交交渉に持ち込んでアメリカの譲歩を引き出すことができる、と読んでいるか。

それとも、東部の親ロシア住民が多い2地域を実効支配して、併合を既成事実化することを目論んでいるのだろか。

ロシアにとって決してプラスにはならないのだが・・・、賭けに出るだろうか?



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