ジジババのたわごと

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ロシアの破綻を願う焦土ウクライナ

2022年03月13日 | Weblog

ロシアの現状を伝えるニュースが少ないなかで、モスクワやサンクトペテルブルグで、ATMの現金引き出しに長蛇の列ができている映像が流れていた。

USドルなど外貨の引き下ろしに制限がかけられているという。

クレジットカードも使えなくなった。スマホによるお財布携帯での支払いも使えなくなっているという。

 

ただし漏れ伝わってくる情報では、地方都市では銀行に殺到するようなことはなく、目立った買い占めもなく店頭の品薄感はさほど見られないのだと。

興味深いのは、地方でも輸入された外国産の電化製品や自動車などは急激に値上がりしている。そして、実店舗よりもネット通販のほうの値上がりが激しいという。

ネットで海外の情報を得ている人たちは、値上がりを見越して通販で品物を買う。つまり下落するルーブルを物に替えるというわけである。

テレビで政府の情報しか接しない人は行動が遅れる。この違いが大きのだろうと理解した。

 

地方都市ではまだ顕著な値上がりが波及していないようだが、ほどなくすごい勢いで物価高が襲来するのは間違いない。

通貨ルーブルが信認を失っていることが根底にあるのだから、歯止めがかからず底なしで沈んでいく。

海外製品から始まり国内産製品へも波及してインフレが加速するだろう。

 

ロシアにはルーブル下落を防ぐ手立てがない。

欧米がSWIFT(国際決済システム)からロシアの銀行を排除した。

それに加え、各国の中央銀行に蓄えてあるロシアの外貨資産を凍結する措置を発動したため、その外貨の利用が閉ざされる。

ルーブルの価値が下落の一途である。ドルやユーロによってルーブルを買い支えたくても凍結されているので出来ないのだ。

 

 

狂っているプーチンの暴挙を止める方策はない。圧倒的な軍事力を繰り出してウクライナをねじ伏せる。

ロシア軍の進撃が予想よりも遅れているようだが、包囲された首都キエフが大規模攻撃を受けて陥落するのは確実という見方が大勢だ。

ロシア軍はキエフを徹底的に破壊する。病院でもかまわず無差別に攻撃するに違いない。

「生物化学兵器を研究」していたとか、「核開発」をしていたとか、攻撃を正当化する見え透いた口実を吐いている。

 

ロシアから独立を目指したチェチェン紛争(1994~2009)では、攻め入ったロシア軍がプーチン政権のもと、地域が瓦礫の廃墟になるまで徹底的に攻撃した。

殺戮を繰り返し人口100万人のチェチェンで20万人が犠牲になり、その多くが民間人といわれる。

 

 

これにならえば、キエフは焦土になる恐れがある。

チェチェンのときは国際社会の眼が向かなかったが、ウクライナには世界中の眼が注がれているので、手加減するだろうが・・・。

 

首都が陥落したあと、ゼレンスキー政権は存続できるだろうか。

ロシアは「ウクライナを攻撃していない」とうそぶき、「降伏しないと休戦協議に応じない」とごり押しで迫る。

ロシアは首都キエフを制圧した後、親ロシア寄りの傀儡政権を立てて、その傀儡と停戦協議して都合よい決着を図ろうと目論んでいることだろう。

けれどもウクライナ国民から反感をかってしまったので、だれもロシアの傀儡政権を支持しない。国を統治できない。

 

ゼレンスキー大統領など政権幹部は地下に潜って指令を出すことになるだろう。

ロシアから命を狙われているくらいだから表立った活動はできない。何とか政権の形態を維持して、国民に徹底抗戦を呼びかけるに違いない。

国外に脱出する手も無いわけではないが・・・国内にとどまって、政権が存続していることを内外に示すと思う。

 

ゼレンスキー大統領が国内にいることは極めて大きい意味がある。

どのような形態であれ政権が維持されていることは、プーチンに対抗するシンボルとなる。国民を結束させる旗になる。

 

泥沼の内戦になる公算が高い。

砲弾が飛び交う環境で、地下政権は軍事的な指示連絡が主にならざるを得ない。

硬軟交えた戦術でゲリラ戦も駆使して、長期にわたる戦闘が繰り広げられる。おそらく年単位の内戦状態になるのではないか。

 

ところで、ロシアが発行した外貨建て国債のうち、利払いや償還期限が迫っているものがある。そのあとも次々と期限が到来する。

これらをロシアは返済出来ないだろうと観測されている。だからロシア国債は最低ランクの格付けに引き下げられた。

つまりロシアはデフォルトに陥る公算が高いと観測されているわけだ。

 

ロシア国債が返済不能になることは、通貨であるルーブルも紙くずになる。

少なくとも対外的な取引は成り立たなくなる。ロシアの経済は怪しくなり混乱を起こす。

 

ロシアは多額の戦費を必要としている。

攻撃に投入した戦車、航空機、ミサイル。さらに武器、弾薬、燃料、食料や物資の補給も欠かせない。情報通信の要員と経費も急増する。

『ウクライナの1日の戦費が2兆円』という情報がある。信じられない金額で一桁違うのではないかとさえ思うが、とにかく膨大な費用が掛かっているということなのだろう。

 

ルーブルが暴落する状況下でどうやって戦費を捻出するか。

欧米からの経済制裁で貿易は縮んでいく。外貨が稼げない。

資金を調達しようとして外貨建て国債を発行しても海外に買い手はいない。

国内では膨大な国債を消化できない。

中央銀行がルーブル紙幣を増刷して国債を引き受ける方法が残されているが、そうなると貨幣価値が加速度的に下がる。

行きつくところはハイパーインフレだ。国家の財政破綻であるデフォルトに進む。

 

こう見てくると、ロシア軍によってウクライナの国土がめちゃくちゃにされる。とりわけキエフは徹底的に破壊される。

ゼレンスキー政権はなんとか国内にとどまって命脈を保ち、汲々としながらも頑強に抵抗して持ちこたえる。

 

一方でロシアはルーブルが価値を失い、おそらく1年後くらいにはハイパーインフレを起こすと予想する。

そうなると国民の生活は一気に窮乏に陥る。戦費を賄えなくなる。

国営テレビの情報だけを信じていた人たちにも実情が知れてプーチンへの不信が高まる。

ウクライナにしてみれば、もっと早くロシア経済が破綻してほしいと願うところだろう。



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