ジジババのたわごと

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事故分析のウソ 車タイヤ痕

2016年01月06日 | Weblog
直進しているA車に斜め後方からB車が衝突した場合、A車の側面に生じるタイヤ痕は、下のa、b、c図のどの形状でしょう? 
 答は、a、b、cのどれも誤り。


損害保険会社では、タイヤ痕は双方の車の速度差により形状が変化し、直進車よりもB車が速いときはa図、同速度のときはb図、直進車Aが速いときはc図 のようなタイヤ痕が残るとマニュアルで説明している。

だから、a図のような右下がりのタイヤ痕跡を見つけると保険会社では、B車のほうが速かったと結論づける。
一見もっともらしいが、大きな誤りがある。

図2のa,b図は、やや左向きハンドルで衝突した場合の平面図および後方からの側面図である。
ボディで示した側をA車、タイヤで示した側をB車とする。タイヤは走行中なので高速回転している。


B車のほうが速いときは、タイヤの中心高さ部分(タイヤ前方)が最初にA車ボディに当たり、タイヤ回転による縦方向の筋痕が発生する(正確にはタイヤ円周の軌跡)。
さらにB車が前方へ進み接触が深まっていくので、タイヤの筋痕は上下に伸びていき、ボディに生ずるタイヤの痕跡はc図のようになる。

つまり、右後方から衝突したときのタイヤ痕の基本形は、上下対称で末広がりの帯状痕跡になる。
さらに回転によって出来る縦筋は車の移動で書き換えられていくので多くは残らない。
例えてみると、グラインダーの円盤先端を壁に当てて移動すると、均一に擦られた帯状の痕が出来ることで理解出来よう。

保険会社のマニュアルに記載されている、図1のような右下がりや右上がりのタイヤ痕にはならない。
科学的でないゴマカシである。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
失礼ですが質問させてください (菊地)
2018-06-07 00:34:07
はじめまして。
タイヤ痕についてとても勉強になりました。ありがとうございます。
同じく右後方からの接触の際、逆にA車の速度が速い場合につく、図bのようなタイヤ痕の時は、どのような状況が考えられるのでしょうか。
どうかお力添えをくださいますよう、よろしくお願いいたします。
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度々すみません (菊地)
2018-06-07 08:16:58
質問失礼します。
タイヤ痕図bがついた接触というのは、どういったケースが考えられるのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
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説明 (管理人(ジジ))
2018-07-05 16:57:31
見落として少し日数が経ちましたが、お役に立てるでしょうか。

質問は、図2のような位置関係でA社のほうが速いときにタイヤ痕(C)はどのようになるか。と理解しました。

<説明>A車が速いので、B車のタイヤはA車の前側から接触が始まり、後側へ徐々に当たりが強まっていく。
従って2図(C)と逆に、左側が(前)、右側が(後)となる。

なお、質問の場合は連絡先を記してもらうと都合よいのですが・・・。
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失礼ですが質問させてください (山田)
2022-08-31 10:43:11
恐れ入りますが、質問させて頂きます。
ご返答頂けると幸甚です。
直進車Aのときのタイヤ痕c図は誤りということですが、正解はどのような傷になりますでしょうか。また、タイヤ痕は、タイヤの黒い色が残らないことはあるのでしょうか。
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