日常のあれこれをそこはなとなく

料理、わんことの日々、海外ミステリを中心とした読書、ソフトバンクホークス、JAZZなどを書いていきます。

キングの死

2018-09-26 05:34:36 | 読書
ジョン・ハートの『キングの死』を読みました。



ノースカロライナ州ローワン郡の田舎町で弁護士をしているワークの父は、敏腕弁護士で巨万の富を築いていました。その父は母が事故死した夜に失踪していましたが、1年後その死体が廃墟となったショッピングモールで見つかりました。その遺産を相続することになったワークに警察から疑惑が向けられます。ワークの妹は、精神を病んでおり、自殺未遂を繰り返したあげく、兄とは距離をおいて暮らしています。貧乏な育ちから成り上がった父は、全てを支配していないと気のすまない性格で、家族を抑圧し、仕事上の敵も多かったのですが……。



『終わりなき道』がとっても面白かったので、ジョン・ハートのこの作品も読んでみました。これがデビュー作だそうですが、あまりの出来の良さに出版社が争奪戦をしたそうです。なるほどと思う作品でした。全体的にトーンが暗いのは、北欧ミステリーに似ているところがあります。田舎町が舞台だと、人間関係がベタになる上に、世界中田舎は経済的に厳しいことが反映しているのかも知れません。ミステリーの王道を行く傑作です。
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