日常のあれこれをそこはなとなく

料理、わんことの日々、海外ミステリを中心とした読書、ソフトバンクホークス、JAZZなどを書いていきます。

風立ちぬ

2013-08-15 07:07:07 | 映画
宮崎駿の「風立ちぬ」を見てきました。



映画の内容やあらすじについては、今さら説明する必要がないと思います。見てまず思ったのは、宮崎監督がやりたいことを思う存分やった映画なんだな、ということでした。宮崎アニメでは、数々の飛行アイテムが出てきて、雲と風の描写が繰り返されてきました。その一つの集大成がこの作品だったと思います。



僕は、堀辰雄の「風立ちぬ」は高校時代に読んでいて、大学に入ってから軽井沢という場所に初めて行ったとき、ああ、ここがあの軽井沢かと感動したことを覚えています。その古き良き軽井沢が舞台の一つであったのはうれしく思いました。もう一人のモデルの堀越二郎という人については知りませんでしたが、すばらしい人物であったのはよくわかりました。

僕は宮崎監督のメカに対する熱意がよくわかりますので、エンジニアとしての主人公に感情移入できましたし、数々の飛行機の映像をとても楽しく見られました。ただ、高校時代に堀辰雄に感動した自分としては、菜穂子との恋愛、特にラストの場面での菜穂子の描き方にはちょっと物足りなさを感じました。いつものことですが、宮崎アニメでは、脇役が魅力的ですね。



まだ見ていない人は、ぜひ大きなスクリーンで見て下さい。古き良き日本の風景の美しさ、圧倒的な空気の質感を味わうことが出来ます。今年はアニメを見て堀辰雄の感想文をかいちゃう子供たちがたくさんいるんだろうなあ。
コメント
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