228)パパイヤリーフ(パパイヤの葉)の抗がん作用

図:熱帯地方に自生あるいは栽培されているパパイヤの葉(パパイヤリーフ)には、抗酸化作用や抗炎症作用や抗がん作用を有する成分が豊富に含まれていることが報告されている。パパイヤリーフをジュースやお茶として服用すると、がんが縮小あるいは消滅したという体験談がインターネット上の情報として数多く見られる。


228)パパイヤリーフ(パパイヤの葉)の抗がん作用


【パパイヤリーフは抗がん成分の宝庫】
パパイヤ(papaya)は、パパイヤ科パパイヤ属の常緑小高木で、学名をCarica papayaといいます。多くの熱帯の国々で栽培されており、日本では沖縄などで人家の庭に自生しています。
まっすぐに伸びた茎の先に大きな葉が集中しており、樹高は約10 mに達します。果実は食用にされ、熟していない果実と葉は民間薬として利用されています。
葉は長い葉柄があり、掌状に大きく切れ込みが入っています。葉質は薄くて柔らかく、お茶にしたりジュースにして飲用することができます。
パパイヤリーフ(パパイヤの葉)には、ビタミンCやカロテノイドやフラボノイドなど抗酸化作用をもつ成分を豊富に含み、その抗酸化能はノニジュースやプロポリスの数十倍という報告もあります。さらに、抗がん作用を持つ成分が豊富に含まれていることが報告されており、民間療法としてがんの治療にも使用されています
例えば、オーストラリアのゴールドコースト(Gold Coast)地方に住む人々はがんの治療にパパイヤリーフのジュースを使っていて、進行がんが消えたという体験談がインターネット上に紹介されています。さらに、アジアや欧米でもがんの民間療法として試されています。
最近では、パパイヤ葉に含まれる抗がん成分が注目され、様々な基礎研究が行われ、その成果が学会や論文で発表されるようになりました。例えば、パパイヤリーフには抗がん作用を有するビタミンB17(アミグダリン)やイソチオシアネートなど抗がん成分が多く含まれていることが報告されています。また、抗酸化作用や抗炎症作用や免疫力と高める効果なども報告されています。したがって、抗がん剤治療や放射線治療と併用して、副作用軽減や抗腫瘍効果増強効果が期待できます。
パパイヤリーフの抗がん作用については、現時点では培養細胞を使った試験管内の実験や動物(マウスなど)に腫瘍を移植した実験モデルでの研究のみであり、臨床試験で人のがんに対する有効性が証明されている訳ではありません。しかし、動物実験で、がんの縮小が認められており、さらに進行がんの患者さんが使用して有効性が多く経験されているのであれば、パパイヤリーフをお茶や煎じ薬をがん治療に試してみる価値はありそうです。


【パパイヤ葉茶を使った漢方煎じ薬】
パパイヤの葉を乾燥・焙煎したパパイヤ葉茶の製品が販売されています。パパイヤ葉茶を日頃からお茶として飲用するのは、健康増進とがん予防に効果が期待できます。
私のクリニックでは抗がん漢方薬に乾燥したパパイヤリーフを使用しています。
中国医学の漢方がん治療で最も多く使われている白花蛇舌草は飲みやすいので、がん予防の目的でお茶として日頃から服用している方もおられます。
パパイヤリーフや白花蛇舌草をそれぞれ単独でお茶として飲用しても良いのですが、白花蛇舌草とパパイヤリーフを一緒に煎じてお茶あるいは煎じ薬として服用すると抗がん作用が強まります。この2つを併用すると、抗酸化力と免疫力を高める効果と、病原菌やがん細胞の増殖を抑える効果(抗菌作用と抗がん作用)が増強されます。
当クリニックでは、1日にパパイヤ葉茶と白花蛇舌草をそれぞれ10~30グラムづつを一緒にして400~600ccのお湯で煎じて1日2~3回に分けて服用する方法を推奨しています。症状や体調によっては、その他の生薬を加えることによって、より症状改善と抗がん作用を強化したオーダーメイドの抗がん漢方薬が作成できます。
治療が困難な進行がんの場合は、1日100グラム程度まで量を増やし、煎じ薬として服用すると抗腫瘍効果が期待でき、試してみる価値があります。(パパイヤ葉茶と白花蛇舌草の購入はこちらへ

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