Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ニコニコ動画に見る著作権のジレンマ

2007-08-10 20:55:57 | Thinkings
 現在、YouTubeの日本上陸に伴って、著作権的にグレー(もしくは真っ黒)な動画の扱いをどうするかについて、YouTube側と著作権管理会社の間で話し合いの場が持たれていますが、コンテンツホルダー・・・じゃなくて著作権ホルダーのけんもほろろな物言いで、事態の収集にはしばらくかかりそうです。

 さて、動画投稿サイトといえば、最近の躍進めざましいニコニコ動画があります。
 まだユーザー数に回線が追いついていない状況ですが、ここでおもしろい試みが行われています。

 ニコニコ市場です。

 システムとしては、見に来たユーザーが、動画の下に商品のアフェリエイトを貼り付けられ、その商品を何人が見たか、何人が買ったかが表示されるというものです。
 予想外の物が張ってあったり、やけに購入者がいたりとか、アフェリエイトそのものをエンターテイメントの一部として提供するという試みは全く新しいと思います。

 さて、ここでおもしろいのは、著作権がらみの動画には、必ずと言っていいほど元ネタ(あるいはその商品そのもの)が張られ、少なからず売れていると言うことです。

 著作権ホルダーにしてみると、ニコニコ動画で流れているのは確かに違法ではあるけれど、それ相応のコマーシャルにもなっている。ニコニコ動画からコンテンツを一層すれば、その分市場を失う事になる・・・というジレンマが発生します。

 逆に言えば、ニコニコ市場のやり方をもってコンテンツホルダーが納得するならば、ニコニコ動画という「ストリーミングビジネス」は、YouTubeを超えることすら可能かもしれないくらいおもしろくなる可能性があります。

 まだ、常時200万弱しか見ることができないサービスですが、今後の展開が大変楽しみです。