Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

LinuxがUNIXより高くなる・・・は潰えた

2007-08-13 19:10:29 | Thinkings
 本来無償で提供されているLinuxに、クライアント1台あたり700ドルのライセンシーを課そうとした企業が存在します。
 その企業はSCO。
 自らが開発したUNIXWareを普及させるべく、NovelとIBMをLinux中核技術の「著作権侵害」で提訴したものの、結果は次の通り。

米連邦地裁、「UNIXの著作権保有者はノベル」と判断 nikkei.net

 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ユタ州の連邦地裁は10日、基本ソフト(OS)「UNIX」の著作権の正当な保有者はSCOグループ(Nasdaq:SCOX)ではなくソフトウエア大手ノベル(Nasdaq:NOVL)であるとの判断を示した。

 裁判所の判断は、SCOを主張を真っ向から否定する物で、SCOはNovelからUNIXのライセンシーを受けているに過ぎないという解釈でした。これによって、SCOがIBMに対して起こしている「LinuxはUNIXの模倣であり、中核技術を公開した」という訴訟も、SCOに著作権が無い以上、根拠をなくすことになります。

 2,3の記事を読みましたけれど、どの記事もリーナス・トーバルズやリチャード・ストールマンにインタビューしてないんですよね・・・一社くらいはあるとおもしろかったんですけれど。The Free Software Foundationのページにもそれに触れてある記事は全くないし・・・最初から鼻で笑っていたのかもしれません。

 そして、もう一つ。
 たとえ、Linuxに課金ができていたとして、Linuxを選択肢から外さざるを得なくなった人たちは、間違いなくSCOの製品を選ばないと思います。

 私なら、無料であるSunのSolarisか、700ドルよりずいぶん安いWindowsを選ぶことでしょう。FreeBSDでもいいや。どっちにしろ移行に手間がかかるなら、UNIXwareなんて絶対に使いませんとも。