メルセデスベンツといえば、知らない人はいないドイツの自動車ブランド。日本では金持ちのステータスとして、ひたすらに高価であることが知られています。・・・まあ、事実高いのですけれどね。
とはいえ、本拠地の欧州においては普通の車メーカー。そして、エコ、というかガソリンの”次”を探すことに、かなり積極的な姿勢を見せているメーカーでもあるのです。
例えば、日本でも見られるAクラス(日本でもっとも売れてないベンツ)は元々電気自動車や燃料電池車のベース車両として開発されていた車で、F-Cellと呼ばれる燃料電池車が、世界で60台ほど納入されているとのこと。F-CellってそのままFuel Cell、つまり燃料電池の略でしょうか?安直だなあ・・・
・・・うーん、自分ではあんまり意識していないつもりなんですけれど、何となく文体が刺々しいですね。以前、車雑誌で「日本車なんてクソだ」みたいな散々な書き方をしていた外車かぶれのレビュアーの記事を読んでから、どうも外車に対してアレルギーがあるみたいです。「乗り味」とか「サスの調整」とかの些細な面を強調し、お値段とかユーザビリティとかを全く考慮することなく、まるで宗教みたいに褒めちぎってたのが気持ち悪かった・・・。件のAクラスとか、初期の頃は安全性の面でもひどい評価でしたし、それで同クラスのフィットとかヴィッツの倍くらいするわけですから・・・まあ、そんな私が外車・・・というか・・・あー、そうだ。私は「外車雑誌のレビュアーとか編集方針」が嫌いなんだな。別にBMWとか嫌いじゃないし。むしろ欲しいと思う車もあるし。そう、私が外車雑誌を嫌いな理由は今回とは関係ないから置いておいて。
そのメルセデスは、脱石油を本気で考えているようですよ。
メルセデスベンツ、7年以内に石油で動く自動車を全廃予定 Gigazine
イギリスの日刊紙「The Sun(サン)」によると、メルセデスベンツは7年以内に石油で動く自動車を全廃する計画を立てており、理由としては環境に配慮してエコフレンドリーにするためというのもあるが最終的には結局、石油燃料が尽きてしまうため、だそうです。
実のところ、自動車業界の"脱石油”の動きというのは、別に珍しいわけではありません。トヨタにしてもホンダにしても、燃料電池車は言うに及ばず、ハイブリット車や低燃費車についてずっと研究を続けてきました。ランボルギーニみたいな規格外のところは除くとしても、多くの自動車会社が次を模索し続けているのは当然のこと。世界的に高まる環境保護の観点とか、高騰する石油市場とか、そもそも石油がいつまであるか分からないという命題が20年以上前から言われ続けているわけですから、ガソリンの次を考えることは会社の存続を考える上で避けては通れないことなのです。(成功した他社と提携するってのも一つの案ですしね)
しかしながら、メルセデスベンツの素晴らしいところは、「7年で全廃」という数値目標を立てたところ。
例えば、燃料電池車は扱いの難しい水素の供給問題、完全電気自動車は走行距離の問題など、目処が立っていない課題が山ほどあるにもかかわらず、割と近い未来にゴールを設定したと言うところが本当にすごいと思います。実現できるかどうか分からないではなく、「実現させる」というメルセデスの決意みたいなものを感じ取ることができました。
さて、本当に7年で全廃したとして。そして、他社もそれに習ってガソリン車が縮小していった時、とりあえず困るのは石油メジャーと全国のガソリンスタンドですかねえ。・・・まだまだ夢物語にしか思えない決意表明ですけれど、7年後のことなんて誰も何も分かりません。メルセデスは目標を達成できるか、そして日本のメーカーはどうなっているか。非常に楽しみですね。