Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

2007年を振り返ってみる

2007-12-31 17:22:59 | Thinkings

 2007年大晦日。年の瀬も押し迫って・・・と言うよりも、もう数時間しかありませんが、今年最後の更新となります今回は、2007年を振り返ってみたいと思います。ベタですけれど、この時期ってメーカーも休みに入ってしまいますから、あんまりおもしろいニュースが流れてないんですよねぇ。

 さて、2007年を象徴するモノと言えば、「投機マネー」。これにつきます。

 普段は庶民とは縁のないところで、庶民には縁のない金額がぶんぶんと飛び回っている投機マネーですが、今年は「原油」に集まったおかげで一気に庶民の懐まで響いてくるようになりましたね。
 原油がずっと高止まりしたあげく、サブプライム問題で一気になだれ込んでさらに価格が上昇しちゃいましたからね。ITバブルが終わってしまった今、正に原油バブルとでもいったような状況が続いていますけれど・・・本来ならばバブルにならないようなところに金が集まってしまっているくらい、投機マネーの行き先が無いってことなのでしょうか。

 サブプライムというマジ「幻想」にずっとすがっていたアメリカのファンドもそうなんですけれど、そのあおりを食って、別に景気が悪くもない日本市場まで株価ががた落ちする今の株式市場ってどうよ?っていう感想でしたね。ドル・ユーロ・円の三大マネーの中の最大派閥であるドルのあおりは恐ろしい・・・これによって、来年以降はユーロに注目が集まるかも知れませんよ。もっとも、現在高止まりしているユーロの価値の見直しが必要だとは思いますけれどね。

 SCEI久多良木氏退陣も衝撃的でしたね。
 相変わらずPS3の先は全く見えませんけれど、一つの時代が確実に終わったという象徴的な出来事でした。ま、PS3が売れていないから、他の据え置き機が好調・・・と言うわけでもないのが今のゲーム業界の悩ましいところ。そういう状況を打開するためにも、とりあえず任天堂勢とPSPにはがんばってもらいたいものです。

 後は、大概マニアックすぎる話題や小粒の話題、影響力とか大きそうだけど、その後音沙汰の無い話題が相変わらず多かったですけれど、個人的にあと一つあげるとしたら、100ドルPCがとうとう市場に出てきた事でしょうか。元祖100ドルPCであるXOだけではなく、インテルやASUSも参入という形ですけれど。そして、どのメーカーも実は100ドルを切っていないところが現実的ですね。
 こういう試みがあると、今後はコンピューターのビジネスや生活に占めるウエイトがどんどん大きくなってくる現象が、先進諸国だけではなく、発展途上国にも広がっていくという現実を、目の当たりにしている気分になります。でも、それって本当に幸せなことなんでしょうかね。

 来年は一体どんな話題が世間を席捲することでしょうか?来年の今頃、一体どんなニュースが記憶に残っていることでしょうか。

 では、また来年お会いしましょう。良いお年をお迎えください。


メールチェックは睡眠の敵?

2007-12-30 23:59:43 | Thinkings

 ドラえもんの登場人物、野比のびた氏の有名なセリフ、「あったかいふとんでぐっすり眠る。これよりもしあわせなことがあるか」。なるほど、全くその通り。私もその言葉には同意いたします。確かに、他にも幸せなことはあるけれど、睡眠、特に布団にくるまってまどろむ感じは、他の何にも代え難い至福の時間です。

 人類は、如何に快適に睡眠するために、と言うことを昔から考えてきました。布団はもちろん、枕だってそうですし、寝間着の発明も大きいでしょう。また、暖かい牛乳を寝る前に飲むナイトミルクや、羊を数える方法や子守歌も立派な工夫です。ちょっとトリッキーなところでは、「挿絵の無い本や参考書を読む」なんてのも、人によっては効果が高いみたいですよ?

 さて、眠りに誘う方法がたくさんあるならば、逆に「眠りを妨げる方法」だってごまんとあります。
 最終的にはどの方法も眠りに負けてしまうわけですが・・・例えば一番ポピュラーなところでコーヒーを飲む。別に緑茶でも何でもいいんですが、要するにカフェインの覚醒作用に頼るヤツですね。他には、目の下にタイガーバーム(ムヒ、キンカンetc.)を塗る、熱い風呂に入る等々。

 そして、今回、眠りを妨げる方にルーキーが参入することになったようです。

寝る前のメールは不眠のもと Yomiuri Online

「就寝前に電子メールを読むと、不眠の原因になる」――。28日付の英紙デイリー・テレグラフは、エディンバラ睡眠センターのクリス・イジコフスキ博士によるこんな研究結果を報じた。

 コンピューターなど電子機器からの光が、睡眠を誘うホルモン「メラトニン」の分泌を妨げ、脳が眠りに向かうための準備が止まってしまうためだという。

 同紙によると、ベッドに入る1時間前に仕事の電子メールをチェックすると、エスプレッソ2杯分と同じくらいの不眠効果がある。

 研究はホテル・チェーンの委託で行われた。

 メールチェックと聞くとちょっとどきっとしますけれど、あくまで仕事のメールである・・・と信じたいですが。記事の内容を読んでいると、電子機器から光が原因みたいですので、別にメールチェックに限らなくても、普通にネットしていたり、コンシューマー機やモバイルでゲームをやっていたり、携帯電話をいじっていたりするだけでなんじゃないか?とおもいますけれど。・・・そう考えると、どうやって調査したんでしょうね。本当にメールチェックだけだったのでしょうか・・・

 なんにせよ、仕事メールだけの話ならば、家に仕事を持ち込まない主義の私にはそう関係がなさそうな話です。考えてみれば、寝る前に仕事メールのチェックなんて夢見が悪そうなことをしたならば、そりゃあ目も冴えますよね?っていうオチで済んでしまえばいいんですけれどね。


福袋、いりますか?

2007-12-29 15:08:12 | Weblog

 さて、年の瀬も押し迫って参りました。昨日仕事納めだったという人も多いことでしょう。かくいう私もそうだったんですけれど、年末の消防夜警勤務がありましてね・・・全く休みに入った感覚はありません。

 ところで、新年の経済的な話題のトップと言いますと、やはり福袋。各百貨店はもとより、衣料品店など様々な店が、様々なモノを詰め込んで、店頭で一斉に売り出します。

 要するに、体のいい「在庫処分」ですよね。一年で売れ残ったモノを色々と詰め込んで、捨て値の一歩手前で売りさばく・・・ゼロよりはなんぼかマシと言うことで、現金に買えるための経済的知恵です。
 消費者にしてみると、10詰まっているうちの1か2、気に入ったものがあればいいわけで、双方にとって割と幸せなシステムです。

 結局のところ「どこで廃棄するか」が変わるだけなんですよね。

 さて、来年の分の「廃棄物大移動」の準備が各地で始まっているようです。

 迎春ムード高まる 各百貨店で福袋詰め Yomiuri Online

 津市東丸之内の百貨店「津松菱」の別館では、アルバイトの女性たちが福袋に洋服などを入れ、仕分けをしていた。1000円から、160万円相当の高級ブランドのバッグなどが入った100万円のものまで、約5000袋を用意する。このほか、特別目玉商品として、63万円のヘリコプターによる伊勢湾周遊(約80万円相当)や、馬主になることができる150万円の馬購入権(約200万円相当)などもお目見え。初売りは2日午前10時からで、同8時半から整理券を配布する。

 デパートにありがちな、「中身がすでに分かっている」福袋がやはり話題に上りますけれど、そういうのはあくまで客寄せパンダであって、庶民には高嶺の花。・・・そもそも、馬なんて誰が買うと言うんでしょうね。

 さて、シーズン開始まで秒読みが始まりましたが、後悔しない購入計画を立てて楽しんでいきましょう。私は・・・多分買わないなあ・・・


消えるリアプロの灯

2007-12-27 19:56:11 | Weblog

 ブラウン管全盛の時代、他のテレビに比べてひときわ大きいテレビが買えると言うことで、一時期話題になったテレビがあります。
 画面の下側、もしくは裏側に投影機を用意し、通常のテレビの画面に当たるスクリーンに映し出すと言うもので、大きくなればなるほど重くなっていたブラウン管テレビに比べて、画面も大きく、それでいて軽くできるのが特徴でした。そのテレビの名は”リアプロジェクションテレビ”。そのまま、「後ろから投影する」と言う名前を持ったテレビです。

 時は流れて現代。言わずと知れた液晶全盛の時代です。
 今では液晶テレビもずいぶんと大画面になりましたし、消費電力だってブラウン管とは比べものにならないほど小さく、それでいてとっても薄くて取り回しも楽。案の定ブラウン管はあっという間に世代交代となりました。

 そんな世の中でも、リアプロジェクションテレビの灯は消えてはいませんでした。住宅事情が寛容なアメリカにおいて、「大画面TVが液晶より安価」という理由で好まれたからです。

 しかしながら、日本においては「リアプロ?何それ?」と言うくらいの知名度であり、売り場でも見かけることは難しく、そもそもそんなでかい画面のテレビをどこに置くのよ?という住宅事情もあり、さっぱりヒットには至りませんでした。
 そういう経緯もあり、かつて採算度外視で進められたハイクオリティ家電シリーズ「クオリア」のラインナップにも加えていた、日本きってのリアプロびいきであったソニーも、リアプロと縁を切ることにしたようです。

ソニー、リアプロTVから撤退・08年2月生産終了 Nikkei.Net

 ソニーはリアプロジェクション(背面投射型)テレビ事業から撤退する。来年2月末をめどに国内外の3つの工場で生産を終了し、在庫が無くなり次第販売もやめる。ソニーはリアプロの世界最大手だが、液晶テレビなどに押され市場の縮小が続くと判断した。松下電器産業、キヤノン、日立製作所が提携するなど電機各社が薄型テレビ事業に力を入れるなか、ソニーは液晶と有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)に経営資源を集中して対抗する。

 すでにエプソン、日立が撤退を決めた中、ソニーが続くことで、残るはビクターのみ。日本におけるリアプロの灯はほぼ消えたことになります。そもそも、メンテナンスフリーの家電が好まれる日本において、定期的にランプを交換しなくてはならないリアプロはどうしたって不利です。数年ごとに1万5千円から2万円程度のランニングコストがかかるというのはちょっと買うのを躊躇してしまいます。

 さて、これでテレビ市場は液晶とプラズマ、有機ELが残りました。今後はプラズマの進退と有機ELの躍進に注目が集まりますが・・・国内メーカーにはテレビだけではなく、PC用のディスプレイにも力を入れて欲しいと重ね重ねお願いを申し上げます。


ギネスに載る?世界最小の聖書

2007-12-26 18:42:56 | Technology

 胃腸風邪をこじらせて、仕事中からだるくて仕方がなかった私です。早退も出来ない絶妙なタイミングだったし。久々にきついです。これを書き終わったらバタンキューの予定。

 日本人は、昔から小さい物が大好きです。例えば、江戸時代には米粒に絵を描いたり、昭和に入ってからはウォークマンやパスポートサイズ・ハンディカムを各社がこぞって開発したり、平成の世になってナノテクノロジーにも果敢に挑戦しつつ、市場にはコンパクトデジカメや、小さくしすぎと言わざるを得ない携帯電話があふれていたりします。

 さて、ところ変わってイスラエル。今や小さい物を何とかする技術はグローバルに研究されておりまして、この国も例外ではありません。しかしながら、こういう技術のアピールに、こういうテーマに選んじゃうあたりがイスラエル・クオリティーでしょうか。確かに指標としてはわかりやすいんですけれどね。

「世界最小」の聖書 イスラエルの研究者 asahi.com

 イスラエルの研究者がナノテクノロジーを駆使し、たった0.5平方ミリメートルのシリコンチップに約30万語の旧約聖書を書き込んだ。AP通信によると、「世界最小の聖書」という。

 微粒子をシリコンチップにぶつけてヘブライ語の文字を彫った。この技術は将来、DNAや生体分子にかんする多量の情報の保存に応用できると期待されている。

 0.5平方ミリメートルと言いますと、だいたい0.7mm角の正方形を思い浮かべていただくといいでしょう。ごま粒と言うよりも、ケシ粒くらいでしょうかね?その平面上に、なんと、聖書を全編余すところ無く書き込んだらしいです。手法としては、ナノテクノロジーで何かを書くときのお約束であるエッチング。材質のシリコンも相まって、世界最小最文字密度の石版の誕生と言ったところでしょうか。

 ちなみに、「英語」の単語は、平均4.5文字くらいだと言われていますので、「ヘブライ語」がどれくらいかは分かりませんが、135万文字+30万空白くらいが書き込まれているのではないでしょうか?(30万空白は、改行を含みます。)一文字を16進数で使う1~Fに置き換えて、約2640万ビット=330キロバイトの情報が書き込めるという事になります。あれ、以外と少ない?

 こういうわかりやすい技術は好きです。今後、ナノ技術が進んでいったときに、どんなことが出来るのか。今回の一件はそれを少しだけかいま見えたような気がするようなしないような。


Wiiリモコンでヘッドトラッキング

2007-12-25 23:59:59 | Technology

 いや、確かに単純なことなんですけれど、映像表現でここまで感嘆したのは久しぶりです。

 任天堂のゲーム機、WiiのWiiリモコンは、センサーバーから出てくる赤外線をチェックすることで、先端がどこを向いているかを割り出しています。メニュー画面でマウス替わりに使えるのはこのためで、画面上のポインタの位置は、センサーバーとリモコンの位置関係から算出されたものです。例えば、センサーバーをテレビの反対側に置けば、後ろを向きながらでもポインタを動かすことが出来るわけです。パフォーマンス以外には使い道はなさそうですけれどね。

 このことを逆に考えれば、リモコンを固定し、センサーバーを動かせば、センサーバーがどの位置にあって、どこを向いているかを割り出すことが出来ると言うことです。そして、センサーバーは赤外線ランプが両端に付いているだけの単なる棒ですので、赤外線ランプを離して取り付けた物ならば何でも替わりになると言うことです。

 ・・・それにしても、この発想は無かったですわ。

Wii リモコンで頭の位置を認識する VR システム Engadget

Wii リモコンハック界ではおなじみの Johnny Chung Lee (格安ステディカム界でも有名) の「Wii リモコンでマルチペンタブレット」のニュースをお届けしたのはつい先日のことですが、予告どおり今度はヘッドトラッキング(頭部位置追跡)システムが発表されました。あわせてそれを応用した3D表示をするバーチャルリアリティシステムも公開されています。

 両端に赤外線ランプを付けたゴーグルをかけてWiiリモコンに向かうことで、自分の顔がどちらを、どの位置から向いているのかプログラムに追跡させるシステムです。その効果は、元記事のビデオを見てもらうと分かりますけれど、驚愕と言っていいくらい「飛び出して」見えます。なるほど、頭の位置を変えることで見え方が変わるなら、脳は間違いなく立体として認識してしまいますよね。それどころか、私は、あの小さい画面から、ターゲットが本当に飛び出しているような錯覚すら覚えました。

 ビデオ中で開発者も言っていますけれど、これはあくまで一人用。たくさんの人の視線の動きを一つの画面に投影するのは無理ですからね。そういうわけで、Wiiのコンセプトである「みんなで楽しむ」には向きませんけれど、何とも可能性を感じる動画とシステムです。これを使えば、手軽に「実感できる3Dグラフィックス」が描画できるわけで、例えば現実にはまず実現不可能な、数学上の4次元図形の理解の助けになったり、より臨場感のある風景や小物の描写が出来るようになるのではないかと思います。

 今ある物ですでに出来ているのですから、どこかのメーカーが対応ゲームを作ってくれない物でしょうかね?


プロバイダのウイルススキャンを抜けられると言うことは・・・

2007-12-24 23:59:12 | PC

 残念なことに、世の中にはウイルスが無数に存在し、今も新しい物が日々生まれています。リアルでもネットの世界でも同じ事ですが、リアルの方のウイルスは、役に立つ物や無害な物もたくさんありますが、ネットの方で生まれるのは、ほとんどが悪意を持った物で・・・本当に困ったものです。

 「無法地帯」であるネットの世界で、様々な「自衛」を行うのは今では当然のことになっています。セキュリティーソフトを導入し、ネットへの入りと出をチェックし、危なそうなファイルをチェックするのもそうですし、危険なサイトに対して警告をおこなったりも大切な事です。

 そんな中、利用者の費用的、作業的、PCリソース負担を低減しつつ、割と大きな効果を上げることが出来るサービスという物が存在します。メールサーバーでのメールチェックです。

 メールサービス提供元が行っているチェック作業では、多くの場合複数のウイルスチェッカでスキャンをかけた上で、迷惑メールやウイルスメールをふるいにかけ、ユーザーに届かないようにしています。中には、市販されているほとんどのセキュリティソフトに対応したサービスもあるくらいです。現状、新しいウイルスが報告されてから24時間も経てば解析が終了し、ウイルスパターンも更新されますから、ゼロデイ攻撃でも無い限りはこのサービスを抜けるのは難しいでしょう。また、新種のウイルスでも疑わしいファイルとして検出するエンジンも着々と進化しておりますので、よほど巧妙な新手法の物でない限りは、ブロックが出来ると考えられます。

 ・・・となると、ですよ。
 このサービスを抜けることが出来たなら、実際に攻撃に使えることが実証されると言うことではないですか?

ウイルススキャンサービスの「暗黒面」 ITmedia

 正規のサービスには「VirusTotal」や「VirusScan」などがあり、例えばVirusTotalの場合、現時点でウイルス対策ソフト32製品を使って怪しいファイルをチェックしている。

 しかし、こうしたサービスはユーザーを助けるだけでなく、新しいマルウェアが主要ウイルス対策ソフトをうまくかわせるかどうかチェックする目的で、ウイルス作者が利用している可能性があるという。

 つまり、いらないファイルをシャットアウトするためのシステムが、ユーザーへファイルを届けるための試金石にされていると言うことです。ウイルス作者にとっては、32種類ものウイルスチェッカを同時にテストできると言う、願ったりかなったりのシステムになるでしょう。

 問題は、自分がテストした怪しいファイルを、セキュリティベンダに送られてしまうかも知れないこと。つまり、現状はチェックに係らなくても、すり抜けたファイルをベンダに渡されてしまったら、あっという間に努力?が無駄になってしまうと言うことです。しかし、その点はご安心?を。「ベンダに送らない」という事をウリにしたサービスまで始まっているのです。

 例えば「AvCheck.ru」は、15種類のウイルス対策ソフトを使ってユーザーのファイルをスキャンする。サービスは有料だが、メーカーにファイルが送られないことを保証し、ユーザーとファイルのプライバシー保証付き。料金はファイル1本につき1ドルとなっている。

 同時に15種類の対策ソフトでテストできて、結果はその場で破棄・・・正にウイルス開発を助けるために行われているサービス、そう思われても仕方が無いようなものです。要するに、ユーザーを食い物にするウイルス作者を食い物にするサービスと言うことです。
 とはいえ、どう考えても全うではないこのサービス、使用しているウイルスチェッカのベンダに提訴された場合、よほどのことがない限りは閉鎖に追い込まれるでしょうが・・・同じようなサービスが、今後雨後の竹の子のように出てくる可能性があります。やっかいですね。

 とりあえずこちら側が出来ることは、セキュリティソフトをしっかりと常備して、後はゼロデイ攻撃に当たらないよう祈るのみ・・・光の世界と同じだけ、闇の世界も広がっているというのはリアルな世界でもネットの世界でも同様。より忠実に世界の模倣をしていると考えるべきか、単に住みにくくなったと考えるべきか。
 何にせよ、セキュリティソフトがいらなくなる日は今後も来そうにないですね。


日本郵政の新たな旅立ちの象徴は・・・年賀状?

2007-12-22 21:03:33 | Weblog

 2007年10月1日、日本郵政公社は民営化により「日本郵政株式会社」となりました。元々の業務は分割された子会社に分割され、郵政事業株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険により運営されることになりました。
 やっている事業的には変わっていないので、今までとサービスが特に変わることはありません。会社が変わってもあくまで運営だけの話で、窓口となる郵便局もロゴが変わった程度です。

 基本的には変わらない、とは言っても、そこはそれ。民間企業になったのですから、どうしても変わる部分だって出てきます。今までは利益度外視で・・・いや、郵便局は採算性を貫いてたから、元々利益追求はやってたんですよねぇ・・・えっと、利益追求に対する姿勢をよりアグレッシブに、悪く言えば「露骨」に外に出せるようになったわけですよ。

 そして年末のこの時期は、郵便事業にとっては一大イベントが待っています。そう、日本中の人が、老いも若きも郵便を出して挨拶をするという「年賀状」です。電子メールがいくら流行っているとはいえ、なんだかんだで無くなりませんね、このイベント。やっぱり物として残るのがいいんだと思います。

 さて、その年賀状ですが・・・今年は今まで以上に力を入れているような印象を受けます。

年賀状は、贈り物だと思う。

 このような特集ページを、わざわざドメインまで取って運営していたり、豪華な出演者でCMを何バージョンも作ったり・・・そして、よく見かけるのが年賀状の出張販売。
 私も世間の例に漏れず、年賀状を作るために本日奮闘していました。そんなときふと気づいたのが、プリンタのインク。黒はまだあったのですが、他の色が軒並み半分以下と心許なかったので買いに出かけることにしました。向かったのは郊外型大型電気店。その入り口のすぐわきの、NTTの光ファイバーキャンペーンの隣に、ちょっとした屋台としか形容詞がたきものがしつらえてありました。
 日本郵政の年賀状出張販売所です。外が雨だったこともあるのですが、帰りにコンビニで買っていこうと思っていたはがきが店舗内で買えるのですから、正直ありがたいです。 最近はPCでの年賀状作成がスタンダードになりましたので、足りないインクとともにはがきが買えるというのは確かに便利。電気店というのは以外に穴場なのかも知れませんね。

 郵政民営化後の初めての年賀状。自社の存在を世間に認知させるには、一年でもっとも都合がいい時期であります。年賀状のパッケージにも目立つワンポイントでしっかりと主張していましたし、同時行っている味・旅・宿キャンペーンなど商業主義に走った企画など、全体から漂ってくる「俗物」な感じそのものが民営化を主張しているようで、何というか「変わったんだな」と安心しました。
 しかも今年(来年頭)が初年度と言うことで、日本郵政の門出をはかると言う意味でも失敗できないと言うことなのでしょうが・・・くれぐれも無茶な経営などで暴走しないよう、競合他社と切磋琢磨してサービスの向上に努めていただきたいものです。


現実になるWiMAX KDDI陣営に免許交付

2007-12-21 05:59:03 | Technology

 ディジタルディバイドは、存在します。いかんともしがたいそれは、物理的に、目に見える形で地図上に横たわっています。

 セカンドライフやFFXI、モンスターハンターなどのネットゲームや、ニコニコ動画などの動画関連サービスが話題に上る中、その恩恵にあずかれない人たちもまた、存在します。
 例えば、住んでいる地域が「基幹線の一部だけ光ファイバー」で、ADSLも光回線も使えず、ケーブルテレビも来ていないという場合。私の身近にもそういう地域がありますけれど、この場合、据え置きではISDNが最速になります。最低1Mbpsは出るADSLに比べて、64K~128KbpsというISDNはあまりにも低スペックです・・・
 また、大都市圏においても、アパートに回線の引き込みが無い場合があります。私の友人がそうだったのですが、「携帯全盛の時代なので、家電話はいらないよね」という大家の意向らしく、選択肢はAirH"しか無かったと言います。

 今の時代のPCは、10年前と違い「ネットにつなげてなんぼ」の機械。つながっていないと、下手すればヘルプも見えないようなソフトウェアも存在するくらいです。しかしながら、いくら世間はそう動いていようとも、採算の厳しい地域のインフラ整備は、例え行政が絡んでも難しいのが現実です。基地局を設置してケーブルを配線して、というのは、莫大な金がかかるわけですよ。いくら「携帯電話で十分」などと新人類が言っていても、PCレスで満足な情報が手にはいるほど、今のインターネットは貧弱ではないのです。

 そのデジタルディバイド、と言うよりも「地域格差」を解消する為に、以前から有望視されていたのがWiMAX。簡単に言えば、無線ブロードバンド技術です。携帯と同じように、ポイントポイントに基地局を置くことで、個別に配線をしなくても高速インターネット通信が出来る規格というですが、これが2009年にようやくサービスインするようです。

月3200円のモバイルWiMAXサービスが2009年に始まる @IT

数十Mbpsの高速通信サービスを、月額5000円までで提供。田中氏は「ユーザーの使い方によって価格は上下する」として、月額料金の平均は3200円程度になると説明した。

 12月21日に、KDDI、インテル陣営の「ワイヤレスブロードバンド企画」とWillcomに総務省が免許を交付。それによって、KDDIが投入するサービスがそれです。
 このサービスインによって、地域格差がかなりの部分で是正できるほか、WiMAX対応端末ならば、携帯電話と同じような感覚でインターネットに接続できるようになります。間違いなく、モバイルのあり方、売れ方が変わります。UMPCが、文字通り「いつでもどこでも情報を手に入れられる端末」として、うまくすれば携帯のライバルになれるかも知れません。・・・それは言い過ぎとしても、モバイルガジェットの便利さを10倍くらいに引き上げることが出来るサービスだと思います。

 ホットスポットもほとんど無く、携帯に繋げるには料金的にも現実的でなく、結局中途半端になってしまうサブノートを活用出来そうな夢を描けるこの報道。もしくは、中画面PDAで快適なネットがどこででも出来るかも・・・その頃には、携帯電話にもWiMAXチップが載っているかも知れませんけれどね。


ソニー製iPhone出るか? タッチパネル内蔵液晶を発表

2007-12-20 23:59:59 | Weblog

 タイトルとは全く関係ありませんが、ニコニコ動画で人気の「初音ミク」の楽曲のJASRAC登録について、ドワンゴのあまりに一方的且つ作曲者に大して誠意的でないやり方に、初音ミク発売元のクリプトンフューチャーメディアをはじめとする各方面から非難が殺到し、祭りになっている模様。ある意味、ニコニコ動画で権利的に一番クリーンなコンテンツであったために、JASRAC登録は正直残念でなりません。今後の各方面での対応が注目されますが・・・

 さて、タイトルの話題に戻します。

 基本的には枯れた技術を使いつつも、大きな注目を浴びたiPhone。そのDNAを受け継いだ、と言うか電話機能を外したiPod Touchが日本でも投入され、好評を博しています。このiPhoneが注目された最大の理由は、マルチタッチによる革新的なインターフェイスを実装したこと。静電容量式のタッチパネルや加速度センサーをうまく組み合わせて、徹底的にチューニングを施したソフトウェアを載っけることで、「まるで指に吸い付くような」違和感の無い操作性を実現しています。実際に使っていても、あまりに直感的に操作できるので、実はこれってすごいことなんだ、となかなか気づかないくらいです。

 ところで、iphoneに使われているタッチパネルは静電容量式のものです。静電容量式のタッチパネルには、指以外だと専用のスタイラス以外は使えない、光透過率が悪いという弱点があります。また、スタイラスの問題を解決している感圧式のものは画質や厚みの面が弱点といえるでしょう。要するに、一長一短って事です。

 今のところ、「専用スタイラスしかつかえない」タブレットを除いて、デジタルデバイスのタッチパネルではこれらの二種類が使われているようです。(ATMのような据え置き業務用途では、他の方式も使われてますけれど、今回は省きます)
 さて、ソニーの開発した新しいタッチパネルは、これらの二方式が牛耳る市場に食い込めるでしょうか?

ソニー、タッチパネル機能を液内蔵した低温ポリシリコン液晶ディスプレイを開発 CNET

 このディスプレイは、同社がこれまでに積極的に開発を行い、モバイル用液晶ディスプレイとして商品化を図ってきた低温ポリシリコンTFT技術をさらに進化させたもの。光センサーと読み出し回路をガラス基板上に形成することで、操作性の優れたタッチパネル機能内蔵液晶ディスプレイを実現した。

 この新しいタッチパネルの特徴としては、薄い、画質が上げられる、そして、光センサーを使っている事です。

 先の二つは説明の必要は無いと思われますが、光センサーはどんなメリットがあるかと申しますと、まず、光学的な変化を読み取るものですので、画面には軽く触れれば動作します。そして、多点の読み取りにも柔軟に対応できます。また、指以外にもスタイラスが種類を選ばずつかえます。ただ、筆圧は原理的にも検知は難しそうに思います。

 マルチタッチ、3.5インチという液晶のサイズなど、もろにiPhoneを意識していると思われるこの製品。iPhoneというよりも、「iPhoneに魅せられた開発者」の方が正しいかも知れませんが、とにかく、色々とアイデアを詰め込めそうなアイテムです。また、解像度の点ではiPhone搭載の液晶を上回っているのはさすが。

現在の携帯電話に足りないモノは、使いやすいポインティングデバイスだ、とPCサイトビューワーを使いながら常々思っていただけに、 未来のBravia携帯に夢を見えるのはうれしいところ。そして・・・PSPの”次”にこのディスプレイを「しれっ」と搭載してくるなんてことになったとしたら・・・今度は岩田社長が笑ってすますかどうかに注目、なんてことになってしまうかも知れませんね。