Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

暴いておやりよWikiScanner

2007-08-18 20:15:41 | Technology
 インターネットが現れてから、私に限って言えば、辞書を引く回数とか、書籍での調べ物の回数が激減しました。

 しかしながら、たとえばサイエンス系の調べ物をするときですと、すでに確証や証明が得られている話題や項目ならいいですけれど、しばしば相反する意見が書いてある二つ以上のサイトが見つかることがあります。

 「地球温暖化は温室効果ガスが原因」とか、「人類は月へ行った」とか。ちなみに、私は二つとも正しいと思っていますけれど、ネット上には真逆の事を言っているサイトもあるのはすぐに見つかるでしょう。

 そういう面倒な問題を調べるとっかかりとして便利なのが、Wikipediaです。多くの場合、主流の意見をまず載せており、参考として相反意見の掲載もされています。調べる側からすれば、双方の代表的なサイトに飛んだり、参考文献を調べることで、最終的に判断を下すことができるため、大変に便利です。

 さて、サイエンス記事の場合、あくまで真実は一つであるわけで、多くの場合は金も絡まなければ政治のネタにもなりません。しかし、モノによってはそうでない場合もあります。

 例えば、次期大統領候補の項目とか、上場企業の記事については・・・

 そのようなページで明らかにバイアスのかかった記事を見つけたり、記事の真贋を見極めたいときに役に立つのが「誰が著者か」という情報。その著者の過去の著作や、所属している組織がわかれば、自ずと答えが見えてくることが多いですけれど・・・

Wikipediaの執筆者を暴露するツールが登場 ITmedia

 Web百科事典のWikipediaは誰でも編集することが可能で、参加者に対してはオンラインユーザーネームの採用を呼び掛けている。しかしコンピュータのインターネットアドレスを示す番号で執筆者を特定することも可能だ。

 これにより、執筆者の身元が完全には隠しきれなくなることもある。政敵を批判するWikipediaの記事に、議会関係者のコンピュータが使われていたことが発覚した場合などだ。


 要するに、執筆者のIPアドレスから、組織を割り出すなんてことが可能になるわけです。人までは特定できませんけれど。

 例には、テレビ番組の項目の編集にCIAのアドレスが使われているという「さぼりの暴露」などが出されていました。これを、「うさんくさい技術」を画期的と紹介する記事の編集に、「その技術を使った製品のメーカー」のアドレスが使われていた、と読み替えれば、WikiScannerの効果がわかるというもの。

 大変便利なインターネット、そしてWikipedia。しかし、どこに嘘が転がっているか、今はわからないもの。何事にも注意深く、よく考えて真実に向き合うことが必要とされているのかもしれませんね。

 ・・・ああ、インターネット性善説って今考えるとむなしいなあ・・・