Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

Googleを訴える人・・・その原因は名前?

2007-09-30 15:18:42 | Thinkings
 10年ちょっと前に、ユダヤ陰謀論というものがはやりました。ノストラダムスの大予言みたいな、本気なんだか冗談なんだかよくわからない本から広まった「ネタ」です。
 言っている当人はもしかしたら本気で信じていたのかもしれませんが、不景気も犯罪の増加も、それこそ「郵便ポストが赤いのも」ぜーんぶユダヤの陰謀と言いたげな、少々イカれた本です。

 最近は、私はそっちの関係にはとんと疎いもので、せいぜい「水は何でも知っている」くらいしかヒドイ本は知らないわけですけれど、日々、そういうネタには興味津々なわけです。

 そんなわけで、なんだかGoogleを電波な理由で訴えた変な人がいるみたいです。

グーグルに5777億円の損害賠償を求める変な人 Gizmode

「私、原告ディラン・スティーブン・ジェインの社会保障番号をひっくり返すと、スクランブルのかかったコードになりGoogle®というスペルになります」

<中略>

もちろんテロ対策が不十分なのもグーグルのせい、
彼の自由民権が守られていないのもグーグルのせい。


 ゆんゆんですねえ!

 スクランブルって事は、普通の人が見たってわからないんですよね。彼の頭のデコーダーはどんな変換をしたんでしょうか?

 しかしながら、社会保障番号をひっくり返してデコードって無理矢理な理屈をこねくり回して、さらに全ての不都合はGoogleのせいって・・・しかも手書きだから、本人はGoogleにはあんまり縁が無いみたいですし。

 あ、そうか。
 全てのPCはGoogleにつながっているから、危なくて使えないんですかね!

 ちなみに、日本ではこういう電波ゆんゆんな訴訟事件は表に出にくいらしいですよ。まあ、でてもらっても困りますけれどね。

携帯でフルセグ

2007-09-30 00:43:08 | Technology
 携帯電話についている機能の中で、今もっとも話題性のあるモノと言えば、やはりワンセグでしょう。もっとも、私の携帯はワンセグはついてないですが・・・

 しかしながら、元々移動体向け且つ、通常放送(フルセグ)の余り帯域を利用しているものですので、画質などはあまりよくありません。解像度も320×180が標準と、字幕などの視聴にはギリギリ。フレーム数も秒間15と、品質は正に最低限度です。
 まあ、「見えるから別にいい」と言われれば、それまでなんですけれど。

 しかしながら、やはりそれでは寂しい、と思ってしまったのがシャープでした。

 元々AQUOSケータイなど、ワンセグに力を入れていた同社は、とうとうフルセグを携帯に乗せようと考えたようです。

シャープ、「フルセグ」ケータイ開発へ ITmedia

 地デジ放送受信用チューナーのデバイス(部品)開発を手がけるシャープは、フルセグ受信用チューナーに組み込む集積回路(IC)の開発に着手。今のところ、携帯端末用としては大きすぎるサイズ(縦5センチ、横4センチ、厚さ1.5センチ)の小型化を図ると同時に、消費電力を端末のバッテリーでまかなえるよう研究を進め、厚さ数ミリ程度の切手サイズまで縮小することを目指している。

 この計画を推し進めれば、携帯電話にフルセグを搭載することができ、よりなめらかで、きめ細かいテレビ放送を楽しむことが出来るようになります。また、パナソニックと最近提携したことが話題となりましたけれど、それによって、パナソニックの得意としているカーナビにも搭載できるとしています。正に提携効果と言うヤツですね。

 さて、カーナビはまだしも、フルセグ流すためには携帯の液晶ディスプレイの高解像度化も必要となります。最近はワイドVGAの解像度を持つ携帯も増えてきましたが、主流はまだまだQVGA。このままフルセグを乗せたとしても、せいぜいフレーム数をのばすことで、滑らかさしか活かすことは出来ません。
 フルセグの普及によって、携帯のディスプレイの高解像度化、映像品質向上も同時に見込めるので、より携帯電話の品質の底上げが見込めますね・・・ただ、携帯ディスプレイの画質向上=携帯コンテンツの必然的高解像度化もついて回ることになりそうですから、回線速度やらなにやら、色々と底上げが必要になるかもしれませんね。

 要するに、単なるおまけであったテレビ機能が、だんだんと携帯の目玉に成長していき、最終的にはテレビ機能に引っ張られるように、携帯業界全体がマッシュアップせざる終えなくなる、なんておもしろい状況が実際に起きるかもしれないわけです。
 3年後と言うと、3Gの”次”も見えてくる頃でしょうから、携帯がどういう位置づけになっているか、それも含めて見守っていきましょう。

携帯電話のワイヤレス充電が現実に

2007-09-28 23:59:59 | Technology
 私は今、無線式のマウスを家で使っているのですけれど、これに大きな不満があるのです。
 機能的には十分、と言うか少々オーバースペック気味何ですけれど、問題は充電式であり、充電の方法がクレードルしか用意されていない事です。

 と言いますのも、マウス側の接点にサビやキズが出ていまして、充電の度に慎重な位置あわせを強いられるのです。接点復活材も試したのですが、しばらくするとすぐに同じ状態になってしまいました。
 ロジクールのフラグシップ機なのに・・・電池式のマイクロソフトに戻そうかな?と、半ば本気で考えています。

 クレードルが使えなくなるのは携帯も同じで、徐々につながりにくくなっていき、最終的にはあきらめてケーブルをつないで充電しています。どうも、コネクタを使わずに接触端子を使う場合、私の使用条件では半年くらいで調子が悪くなるみたいです。

 それらの不具合の最大の原因は、常に端子部が露出しているところです。傷つきやすかったりホコリを詰まらせやすかったり。でも、クレードルを使う以上、常に端子部が露出するのはある程度仕方がありません。

 現在の状況では。

村田製作所とエプソン、無接点式の
急速充電システムを共同開発
PC Watch

 電力伝送効率が70%の高効率伝送コイルと、急速充電が可能な入出力特性に優れたリチウムイオン2次電池を組み合わせることにより、無接点式でありながら、短時間での充電を可能としたシステム。伝送電力は15W前後で、主にモバイル機器の充電を対象としている。

 無接点充電はすでに実用化されていますけれど、この技術はさらにそれを進め、充電時間の短縮が求められる携帯電話などでストレス無く使えるようにしたものです。
 フル充電が15分でしかも無接点方式ならば、部屋に入って携帯をおいておくだけですぐに充電が終了するわけです。クレードルを使うにしても、もっと柔軟な設計が可能となるでしょう。

 また、接点を使いませんので、冒頭に上げたようなイライラする「接点あわせ」がいらなくなり、充電したつもりがされてなかった、という悲しい事件も防げるかもしれません。

 携帯電話、と言うよりも携帯端末を少し自由にするこの技術。実用化は3年後だそうですけれど、その時が待ち遠しいですね。

 

アナログよさらば・・・シャープBDレコーダー発売につき

2007-09-27 20:16:43 | Weblog
 一時代を築いたものが去っていく様は寂しいものです。

 例えば、レコードがCDに変わるとき・・・はそもそも経験してないし。
 カセットテープはむしろ自然消滅に近いし、銀塩カメラだって全然興味なかったたし、MDも使ってすらいなかった。固定電話から携帯電話へのスイッチも、「固定電話」なんて注釈が出るくらいの時間をかけて置き換わっていったし・・・ゲーム機にしても急激にと言うよりは、徐々に徐々にと言った表現が正しいから。
 前言撤回。時代は動く。古きものは去るべくして去る。老兵は死なず、ただ立ち去るのみ。

 アナログのビデオテープも正にその部類にはいることでしょう。ソニーが初めて開発した当初から、唯一の映像記録メディアとして長らく君臨してきたものの、近年はすっかりHDDとDVDに置き換わってしまいました。

 そして、いよいよビデオテープにとどめを刺す、というシャープが行った「パフォーマンス」がこれです。 

「アナログビデオにさようなら」、シャープがBDレコーダーを発表 ITmedia

同社副社長の松本雅史氏は「アナログビデオデッキは20世紀に置いていくもの」とアピール。

 そして、そのアピールの仕方が「風呂敷に包む」というもの。前時代をあからさまに強調したそのやり方は、ビデオテープの古さを存分に表現するものです。
 ・・・まあ、DVDレコーダーが普通に売られている昨今、「何を今更」という思いの方が大きいんですけれどね。

 そんなことよりも、録画メディアの分野でBDが台頭してきていることの方が私にとっては関心事です。このまま録画メディアとしてのBDが拡大を続ければ、映像ソフトの媒体としてのBDとHD DVDで、コンテンツホルダーがどっちにソフトを供給するかとは半ば関係なく勝負が決まってしまうことになるかもしれないからです。

「どこが映像ソフトを出してるかなんて関係ないよ。うちは録画に使ってるBDしか見えないんだからさ」

 そうなったらそうなったで、ある意味おもしろいな・・・HD DVD陣営、と言うか東芝も、戦略的価格設定でレコーダーを市場投入してくれるとおもしろくなるのにな、とか思いますけど。

 3万で出してくれたら状況がひっくり返るかもわからんね。 

auがDVDを売ります

2007-09-26 19:15:55 | Technology
 ネット上の映像コンテンツをいかに商売に持って行くか、と言うよりも、映画とかアニメなどの比較的「手元に残しておきたい」コンテンツを、どうやってネット上で「売って」いくかというのは、ユーザーの所有欲との戦いだと私は思っています。

 つまり、ストリーミングはレンタルと同じ。どころか、PCでしかみれないならレンタルよりも劣ります。その分値段が安いと言っても画質その他が劣りますし、ある程度太い回線が無くてはまともに視聴することもできません。
 これが現在のネット上の映像コンテンツ市場の現実です。どうせ画質が劣るなら、無料でみられるYouTubeやGyao、ニコニコ動画の方がいいでしょう。

 もっと柔軟に質的転換を図らなければ、現在のインフラでは難しいでしょう。そりゃ、全ての映像デバイスがネットワーク対応になって(つまりテレビでも普通に利用できて)、CSチャンネル並みの視聴障壁ならばストリーミングもありでしょうが。
 その点で、アップルのiTunesはうまいことやっていると思います。あくまでiTunesファミリーの中だけですが、iPodやAppleTVなどを通じて様々なデバイスで購入したビデオを見ることができますし、視聴の制限もありません。データが手元にあることで、購入の実感もわきますしね。

 さて、さらにそれを推し進めた場合、どんなサービスが考えられるでしょうか?
 auは、ある意味究極のサービスを生み出しました。ネットワークを通じて「DVDを売る」んです。それも宅配業者の介入ナシで。

「au oneの目玉サービス」--ネット配信の映像コンテンツをDVDに直接焼きこむ「DVD Burning」 CNET

ストリーミング、ビデオオンデマンド(VOD)など従来のネットワーク経由映像配信とは異なり、あくまでDVDへの書き込みを前提としている点が特徴。KDDIでは、同日オープンが予定されるポータルサイト「au one」主要サービスのひとつとして期待しており、サイトの盛り上げとともにセルDVD市場の拡大を狙う。

 ユーザーが生のDVD-RWを用意して、ネットワークを通じて買ったビデオ作品を直接DVDに書き込む。購入後に物理的な「DVDソフト」が手元に残りますから、auはこれを「物販」に位置づけているわけです。
 これによって中間マージンを全部取っ払うことができますから、より低廉な価格設定を行うことができ、加えて、ストリーミングよりも融通が利くメディアを提供できるという二重の戦略的要素があります。

 もっとも、CPRM対応のRWメディアを別に用意しなくてはいけなかったり、プレイヤーもCPRM対応でないといけなかったりと、この方式にも当然制約はあります。
 データにしても、

回線速度20Mbps、DVD-RWの書き込み速度2倍の場合、約2時間の映画作品で30分程度

というスペックから推測するに、片面1層ですので通常の片面2層のソフトに比べると、当然品質は落ちます。・・・まあ、2層になってもらってもそれはそれで困るわけですけれどね。

 ただ私としては、ネットワークを通じてのこういう売り方もあるんだ、と目から鱗なのが本音。auとしても在庫を抱えなくて済みますので、マイナーな作品にも日が当たるのではないでしょうか。

 個人的にはここでもう少し欲を出してもらって、CDもこの形式で売ってもらえないかなあ、と。サーバーにはロスレスで蓄えてもらって、通常と同じ音質で売ってくれたらすっごいうれしいのですが。

 とにかく、auの新しい「物販」には成功して欲しいですな。デジタルだけじゃなくて、やっぱり「モノ」も欲しいですからね。

さよなら?クラックiPhone

2007-09-25 18:10:19 | Technology
 最近の携帯端末は一昔前のPC以上のスペックを持っていますので、色々と目的外に使いたいと思うのが心情だと思います。

 記憶に新しいところでは、PSPでエミュレーターを動かしたり、iPhoneに勝手アプリをインストールしたり。
 しかしながら、もともと「勝手アプリ上等」なんて言うGPXと言ったプラットフォームもあるにはありますけれど、多くのプラットフォームホルダーは、これらの改造にあまりいい顔をしません。

 有名どころ?では、改造したポケモンをNintendo64のポケモンスタジアムにつなぐとデータがリセットされるとか、PSPの新しいソフトを買ってきて遊ぼうとしたとたんにファームウェアがアップデートされて自作ソフトが起動不可になったりとか。まあ、それでも規格外の使い方ができなくなるだけで、普通に使うには問題ないのですけれどね。

 ところが、ちょっとした遊び心が数万円をゴミにしてしまうかもしれない発表が行われました。
 そうです。またアップルです。iPod touchの日本語Windows問題ではようやく声明が出たようですが、相変わらず公式ページでは素無視を決め込んでいるあの会社が、今度は色々と物議を醸し出しているアレに新たな種をまいたようです。

アップル、ロック解除されたiPhoneのユーザーに警告 CNET

 iPhoneの初期ユーザーたちは、物議をかもした値下げに加え、iPhoneそのものが利用できなくなるという危機に直面している。次のアップデートは週内に公開され、これを適用すると、iPhoneからWi-Fi Music Storeにアクセスできるようになる。

 まあでも、iPhoneのこれはPSPとは比較にならない損害をAppleに与えているわけですから、そこまで驚きませんが。
 もともとAT&Tと独占契約を結んで、そこの回線と契約しないとそもそもiPhoneが使えないという形で売っているわけですから、アップルとしては他のキャリアでも使えてしまうという状況は非常にまずいわけです。
 それで今回の様な強硬手段、つまり、AT&Tとの縛りを解除したiPhoneは、ファームウェアアップデートをかけるとガラクタになります、という声明を出したんでしょうね。

 (いくらAT&Tがダメであろうと)SIMロック解除して使っているような悪質なのは、使えなくなっても文句は言えないでしょうけれど、問題はどのあたりまでがクラックと見なされるのか。
 例えば、勝手アプリをインストールしたり、ファームを一部書き換えた時点ですでにアウトだとしたら、iPod touchの未来も暗そうです。

 もし、SIMロック解除以外も使用不可の対象になるとしたら、ソニーよりも酷い対応になるわけで。一時期勝手アプリに「干渉しない」と声明を出しておいて、すぐ撤回したあたり怪しい物ですが。ここ最近のアップルの立ち回りから、どういう企業か何となくわかったような気がします。

 さて、iPhoneのファームアップは今週中。どうなるかちょっと注目です。

iPod touchが動かない?しかもWindows限定

2007-09-24 18:17:32 | Thinkings
 Appleは、すでにコンピューターメーカーではなく、iPodというポータブルオーディオで収益を上げている企業であり、MacはあくまでiPodの周辺機器だと言うことを忘れてしまったでしょうか?

 デザインの分野にしてもビジネスの分野にしても、ホームユースにしてもWindowsに比べての優越性は今更ありません。iPodも、Windowsに対応させたから今の市場があるというのに・・・

 やけにきつい言い方だと思います?
 今回の顛末をちょっと2chへ見に行って、マカーの「ドザーざまあwww」という態度があまりに酷かったから少々いらついているのかもしれませんね。

 ・・・ドザーって初めて聞いたけど、連中はこうやって呼んでいるんでしょうか。

 簡単にまとめると、

「日本語版WindowsXPおよびVistaではiPod touchの使用ロックが解除できず、5万円のつるつるカマボコ板になる」

というもの。
 不具合発覚から一日経った9月24日18時現在、Appleのページではこの事例について何の報告も声明もありません。iTunesについてもアップデートはされていないようです。
 対処方法については、

「英語版Windowsかマックに繋げ」

というもの。・・・100人に3人しかMacって持ってないんですけれどね。

 ちなみに、心ある量販店が独自に対応をしたところ、AppleJapanからの圧力で対応中止に追い込まれたとか。また、今回の事件を報道したCNET Japanにも圧力をかけ、記事の内容を削除させたようです。

iPod touch、商品到着と同時にWinユーザーから不具合報告多数--「確認できていない」とアップル CNET

 アップルジャパンは、iPod touchがWindows環境で動作しないという現象について「不具合であると確認できていない」としており、現在も確認作業を進めている最中だという。そのため、すでに手元にiPod touchを持つユーザーに対して、今後どのようなサポートを行っていくかも決まっていない。Apple Storeでの対応予定、店頭販売のスケジュールへの影響なども不明のままだ。

 とりあえず、これが現状で間違いないようです。公式な救済策は一切無く、量販店やネットの有志による善意のサポートに頼るしかなさそうです。

 Safariの不具合の時も、「Windowsマシンが無いから確認できない」とのたまったAppleの事ですから対応も頷け・・・ません。Safariは無料、touchは4万円。金を出して買った物を、「テストしてませんでした」では済まないのです。
 なんでも、上記のふざけたセリフを、今回も電話サポートでのたまったとか何とか。

 いくらiPodが売れてても、こんな商売してるとそのうち足下すくわれますよ?
 日本企業だったら担当者の首が飛んで記者会見というシナリオ(外資でもトレンドマイクロはやったですよね?)が容易に頭に浮かぶ今回の事件。アップルがどう対応するか、非常に楽しみです。

 ・・・touch解約しようとしたら、配送準備中でキャンセル不可だってさ!頼むよ、ジョブズの旦那!いやマジで。

ピュアオーディオの域に達しつつあるゲーマーPC

2007-09-23 21:32:25 | Thinkings
 iPod touchをいつの間にか購入していた私は、注文から数日経って、

「16G版って、PS3が買えそうな値段だよな」

と、ふと思いました。

 趣味のものというのは、それに興味が無い人からすれば、全くもって馬鹿げた値段設定である物です。
 例えば、先のiPod touchにしてみると、数千円から1万円で買えるオーディオプレイヤーや、同じiPodファミリーからしてもやや高い金額設定です。PS3だと、ゲームをする、ということに限ってしまえば、WiiとかPS2に比べると、実に2倍の開きがあります。

 こういう事は枚挙にいとまがありませんけれど、わかる人には素晴らしくて、わからない人には全然わからないものの筆頭と言いますと、やはりオーディオの世界でしょう。
 ワインとかでもそうですけれど、本質的な音の違いには好き嫌いもあります。加えて、合わせる料理によってもチョイスするワインが変わってくるように、聞くジャンルによっても、組み合わせるスピーカーが変わってくるオーディオの世界には、「これでベスト」というものは無いのです。

 よほどの金持ちで無いとそうそう曲によってスピーカーやアンプのセッティングなんて変えられませんから、庶民は自分の聞く曲の好みと予算から考えて、よさげな組み合わせを吟味するわけです。
 そうした場合の金額は、量販店で買うミニコンポの数倍から数十倍、下手すると数百倍しますし、「雰囲気」とか「空気感」という微妙な表現も飛び交う世界ですから、値段通りの価値があるかなんてのは、人それぞれです。

 前置きが長くなりましたが、これはそういう世界に入りかけていると、記事を見て思ってしまったのがこれです。

アロシステム、57万9,980円のゲーマー向けハイスペックPC MYCOM

アロシステムは、CPUにCore 2 Extreme QX6850を採用し、GeForce 8800 Ultraを2ユニット搭載するゲーマー向けデスクトップPC「Amphis GS2000C2EX」を発売した。製品はBTOに対応しカスタマイズが可能で、OSにWindows Vista Ultimateを採用する最小構成価格で579,980円となる。

 量販店で売っているPCの数倍から数十倍の金額がして、フレームレートが数パーセント向上とかベンチマークが他に比べてこれだけ向上。ゲームのパフォーマンスはこれだけあがった・・・完全にこれも趣味の世界ですよね。特に、日本みたいにプロゲーマーが存在しない、してもごく少数ならなおさらです。

 しかも、そのハイスペックは二年持たないという。下手すると、半年後の新しいチップの発表で、ミドルエンドに転げ落ちるという危うさを持っています。

 その良さをわかる人だけが納得して買い、わからない人はその数分の一で満足する・・・まあ、絶対的なパーツの価格差がオーディオに比べれば小さいので、単発の金額はそれほど大きくなりませんけれど、買い換えサイクルまで含めると、ピュアオーディオの世界に肉薄していると十分考えていいと私は思います。

 さて、「ハイエンド」の世界を追い求める世界が続いているうちこそがPCの花。これからもとんがった製品を期待するとしましょう。

IBMも無償オフィススイート

2007-09-21 20:33:55 | PC
 相変わらず、MS OFFiceがデスクトップ上で幅をきかせる中、スタースイートやJustSystem、KingSoftなどの対抗製品や、GoogleやOpenOffice.orgなどの無償オフィススイートもちらほらと見られるようになりました。
 もっとも、採用率はどれも「今ひとつ」みたいですけれどね。

 正直な話、今オフィススイートに新規参入することに、どれだけうまみがあるのかはわかりません。割と市場は飽和状態だと思うのですけれどね・・・。

 では、新規じゃなかったらどうか?と思ったのかどうかはわかりませんが、ここに来て老舗が「再参入」を表明してきました。

IBM、無償オフィススイート「Lotus Symphony」を提供開始 ITmedia

 米IBMは9月18日、ワープロ、表計算、プレゼンテーションソフトから構成されるオフィススイート「Lotus Symphony」を、同日より無償で提供開始すると発表した。同社サイトでダウンロードできる。

 Lotus Symphonyは「Lotus Symphony Documents」「Lotus Symphony Spreadsheets」「Lotus Symphony Presentations」で構成されており、WindowsとLinuxに対応。Open Document Format(ODF)をベースとし、Microsoft Officeを含む複数のファイル形式と互換性を持つ。PDF形式で出力することもできる。


 IBMというかLotusは、DOSの頃から「ワープロは一太郎、表計算は1-2-3」と言われていた老舗で・・・って1-2-3じゃないじゃないですか!
 何でも、MicrosoftのOfficeに対するWorks、一太郎と三四郎に対するJustHome見たいな位置づけのシリーズのようですが・・・

 おもしろいのが、MS Officeの互換という立場ではなく、Open Document Formatをメインサポート、つまりOpenOffice.org準拠である点です。もちろんMS Officeのファイルも読めるようですが、これはなんだか新しいですね。

 さて、私の願いとしては、無償や廉価版のソフトが少しずつ存在感を増していき、マイクロソフトがあの個人で買うには高すぎるOfficeの値段を下げてくれないかと言うこと。
 ・・・まあ、PhotoShopの対抗製品がいっぱい出ている中で、我関せずと値段を下げない(廉価版は出したけど)Adobeの例もあるし、マイクロソフトの企業用のボリュームライセンスは「オープンソースと比べても魅力的」らしいし。たぶん、変わらないんでしょうね。

 Lotus SymphonyはすでにIBMのサイトからダウンロードできるようです。無料ですので、一度試してみられてはいかがでしょうか?
 ・・・英語ですけどね。

PS3、デュアルショック3をようやく発表・・・しかし市場は

2007-09-20 22:47:20 | Thinkings
 今時振動機能が無いなんて、と当初から言われていたPS3ですが、ここに来てようやくデュアルショック3が発表されました。

SCEJ、PS3用コントローラ「DUALSHOCK 3」発売決定 Impress

「DUALSHOCK 3」は、PS3に標準で付属している6軸検出システム内蔵のワイヤレスコントローラ「SIXAXIS」に、さらに振動機能を搭載したもの。これにより、今後発売されるタイトルでは、PS2と同様の振動機能による臨場感あるゲームプレイが楽しめる。また、すでに発売されたタイトルについても、ネットワーク経由などでアップデートすることにより、振動機能に対応することができる。

 東京ゲームショウにおいて発表された、ある意味待ちに待った振動コントローラー。一応、「技術的な問題をクリアして」という発表があったものの、プロポーションが全く変化していないことを考えると、どう考えても「権利関係の問題をクリアして」の間違いだろうと思うのですけれどね。
 どっかの記事で、「プロポーションが変化していないのは素晴らしい」とか言っている方もいましたので、百歩譲ってそういうこともあるかなと。

 しかしながら、この発表はいささか失望感をあおる物でした。

 簡単に言えば、世間の人が今回のスピーチで期待していたのは、今更感の強い「デュアルショック」なんかではなく、閉塞した現状を打破するための「値下げ」に他なりませんでした。
 そして、それをもっともよく表しているのが株式市場です。

ソニーが反落、東京ゲームショウでの平井SCE社長の講演に失望感 Yahoo!

ソニー <6758> が一時、前日比110円(2.00%)安の5380円まで下落。

きょう20日から開幕となった「東京ゲームショウ2007」で行われた平井一夫SCE社長の講演で、市場からの期待が高かったPS3の値下げに言及がなかったことが、失望売りを誘う要因となったものと見られている。


 低迷が続く中で行われた基調講演において、もっとも期待された値下げ発表はなく、明るい話題が「振動」という後追いのものでは、そりゃ冷え込みますよ。肝心のソフトについても、みんゴルの開発会社が作ったゴルフゲームがWiiで発売になるようですし、期待のHomeも延期になったし・・・

 さて。最後に値下げが無かったことについて。
 PS3の値下げが無かったのは、「戦略的判断」なのか「単純に無理」だったのかの二通りが考えられます。年末商戦に向けて、小売店が仕入れ計画を立て始める今の時期に発表するのが一番ベターだと思われますので、(現に去年も、この時期に「値下げ」を発表しました)正直戦略的判断は無いと思います。ブランドイメージ云々の低下を嫌って、等とも考えられますけれど、今はそういうことを言っていられる状況ではないと思いますし。
 Cellを手放す云々の報道が出ているくらいSCEの台所事情が苦しく、値下げをしてまで赤字を広げることはできないというのが、真相ではないでしょうか。

 年末に向けて何か新しい発表があるにしろ無いにしろ、今年の冬を乗り切れるかどうかがPS3にとって山だと思っていますので、これまで通り、生暖かい目で見守っていきたいと思います。


 ・・・正直、PS2までの中核だった「カジュアルゲーム」を出せないプラットフォームを作ってしまったのが全ての現況だと・・・。