Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

2009年終りの日

2009-12-31 19:44:47 | Weblog

 このブログで迎える大晦日ももう6回目。雪が降りしきる中、今年も何事もなく・・・とは言いませんけれど、大過なく終えることが出来そうです。

 この一年の注目すべきIT関連ニュースとしては、iPhoneから始まったスマートフォンの躍進、相変わらずのネットブックの人気、そして、ネットブックの次をねらうCULVノートの台頭と、クラウドとソレを利用する関連技術が目立っていましたね。

 しかしながら、このブログは、あんまり注目されないニュースを好んで取り上げるというスタイルをできるだけとっていますので、世間的にはどうでも良いニュースを振り返ってみたいと思います。

 ということで、これです。

COBOL、50回目の誕生日

Googleの新しいプログラミング言語「Go」

 今年50周年を迎えたCOBOLと、今年産声を上げたGo。様々なサービスのすべてのベースとも言えるプログラム言語は、動きに派手さこそないものの、じわりじわりとトレンドが動いている分野です。普段は目新しいサービスに話題を奪われがちですが、このような割と大きな話題が続けて出てくることで、少しでも注目されると個人的には嬉しいです。

 このブログの方は、今年も例年通り淡々と続けてきましたが、来年もたぶん、この調子で進んでいくのでしょうね。
 では、一年間ありがとうございました。どうか良いお年を。また明日、新年の記事で会いましょう。


iPhoneでもニュース内動画広告が

2009-12-30 18:31:56 | Technology

 iPhoneにあってPCにないもの。ことブラウザにおいて言えば、Adobe社のFlashが上げられます。

 このFlash非対応によって、サイトによっては門前払いを食らうなど、実にたくさんのコンテンツにアクセスできなくなっていますが、実はメリットらしきものも存在します。それは、動画などのインタラクティブ性を持った・・・要するに「動く」広告が非表示になることです。
 最近では、メインの記事の上にはみ出してくるなど「自己主張の強い」広告も増えてきていますし、視界の隅でちらちらと動かれると非常に気になったりしますので、これは地味に大きな効果があります。また、それらの重いデータを読み込まないことで、表示の高速化にも貢献出来ると言うメリットもあるのです。

 しかしながら、アプリ内という制約があるものの、動画広告がiPhoneでも一般的になるかもしれないという記事を見つけました。

『産経新聞iPhone版』ビューアのミドルウェアに採用、CRIの動画再生システム「CRI Sofdec」 AFP BB NEWS

「産経新聞iPhone版」のVer 2.1.1アップデート版より、新たに動画の再生機能が追加され、CRIの高画質・高機能ムービー再生システム「CRI Sofdec for iPhone/iPod touch」が採用されました。動画は新聞記事内に埋め込まれて再生されるため、ストレスのない自然な広告配信を実現しています。また単なる広告という枠を超え、エンターテインメント性に富んだ魅力ある動画コンテンツとして提供されています。

 iPhoneでは、従来なら動画を再生しようとした場合、専用のプレイヤーが新たに立ち上がるなど、広告を見せたい側にとっては「余計なワンクッション」が必要でした。しかしながら、このミドルウェアを採用することにより、PCと同じように、記事に動画を埋め込み、画面の隅で広告を流すことが可能になります。

 このようなシームレスなアプリ内広告配信は、今まで文字情報程度しか実現していませんでしたが、これによって広告提供の幅が大きく広がる事になります。ユーザーとしては、なんだか微妙ですけどね。

 ・・・それにしても、この広告による収入モデルと言うやつはいつまで続くのでしょうかね?2010年には広告に代わる新たな収益モデルが一つでも成功してくれると良いのですが。


欧州では水素ステーション・・・直電とどっちが普及する?

2009-12-29 20:29:06 | Technology

 一口に電気自動車と言っても、その種類は様々です。ガソリンエンジンを動力源+発電機として使う「ハイブリット」は除くとして、ソーラーパネルを備え付けた「自家発電式」。充電池を搭載してコンセントから直接充電する「プラグイン式」。そして、水素やメタノールなどを使った「燃料電池式」等が上げられます。

 これらの中で、各社が普及に力を入れているのはプラグイン式と燃料電池式。天候等の外的要因に左右されにくい安定した航続距離が魅力です。・・・まあ、まだガソリン車と比べると短いのですけれどね。それぞれメリット・デメリットがありますけれど、日本では三菱自動車がi-MiEVを市場投入、トヨタ自動車がプリウスにプラグインハイブリットモデルの導入をほのめかすなど、今のところプラグイン式が優勢です。
 しかしながら、欧州での動向は、ちょっと違うみたいですよ?

整備進む水素ステーション=燃料電池車の普及にらむ-欧州 時事通信・環境メディア

欧州で、二酸化炭素(CO2)を排出しない燃料電池自動車の普及をにらみ、燃料の水素を供給する「水素ステーション」の整備が進み始めた。日本ではなお試験段階にとどまるが、既存の給油所との併設型や風力・太陽光発電で水素を製造する施設など、進化したステーションも。将来の低炭素社会が徐々に姿を現してきた。

 日本でも、官公庁が水素を使う燃料電池車を使用していますが、このような動きが民間まで広がらないのは、車のコストが高いことと、水素ステーションの認可がおりないと言う点も背景にあるみたいですね。・・・欧州の基準ってどうなんだろ?
 また、メタノール式が普及する可能性もあるわけで、ある程度ビジョンが定まらないと動けないという事なんでしょうか?

 で、最終的にどのような方法に落ち着くのでしょうか?

 結論から言えば、普及しやすそうなのは燃料電池じゃないかなあと思います。水素かメタノールかは分からないけど。
 というのは、充電池式は充電に時間がかかりすぎるから。三菱のi-MiEVを例に挙げると、家庭用コンセントで14時間、急速充電スタンドでも30分(80%まで)とのこと。時間短縮のための充電池の交換式も考案されているけれど、普及が進んだときに、客を見越してストックを用意する必要がある事と、交換装置の設置と保守がコストを引き上げる要因になるのではないかと思う訳です。
 それに比べて、水素にしてもメタノールにしても、液体をタンクに充填することで補給を行う点から、スペース効率も充填時間もガソリンとそんなに変わらない事が予想されるからです。もちろん、水素やエタノールステーションを整備するコスト、そして燃料を流通させるコストというデメリットも当然ありますし、充填時間のみが決め手になるわけでもないですからね。正直、まだわかりません。

 どういう結論が出るにせよ・・・えーと、私の車の次の次の車を買う頃までには結論が出ていると、色々助かるなあと思いますが。


Chrome OS以外のクラウドOSの話

2009-12-28 19:06:38 | PC

 世間様では今、年の瀬真っ盛り。2000年代最後の一桁年もあと数日で終わってしまう・・と言う事とは一向に関係なく、例年通りのバタバタした年末が過ぎていっております。

 この一年のGoogleの動きは、この年の瀬に負けないくらいバタバタしており、ChromeにWAVE、Android、Gearsなど様々ななプロジェクトで大きな動きがあった年でした。
 中でも、アナリストの注目の的になったのはChrome OS。とうとうGoogleがPC向けOSまで手がけるようになった、と大きな注目を集めたプロジェクトとなりました。ただ、現在は各ニュースメディア他の動きは沈静化しているようです。概要が明らかになるにつれ、ほぼネットブック専用であること、ローカルのストレージ(データ)にアクセスできないこと、利用できるハードウェアに制限がかかることなどの情報が出てきました。加えて、オープンソースプロジェクトとして公開されたことなど、だいたいのポテンシャルを測れる要素が出そろったことが要因でしょうか。

 さて、Chrome OSを待つまでもなく、一時期のインスタント起動OSの流行に乗る形で、様々なネットブック用OSが登場しています。例えば、インスタントOSの先駆けとなったSlashtopが正にそれですし、gOSやMolineがそれに当たるでしょう。これらのOSは、ほぼ例外なくChrome OSと「かぶり」ます。というのは、これらのOSは、基本的にはブラウザを中心に据え、クラウドサービスを使うことを目的としているからです。

 つまり、これらのOSが普及、もしくは名前が広く知られるようになるには、少なくともChrome OSに比べてメリットを持っていなければならないと言う事になります。例えば、こんな風に。

Jolicloudは、Chrome OSネットブックの世界を勝ち抜けるのか TechCrunch

私はLe Webの舞台裏で、CEOのTariq Krimと、パートナーシップ担当ディレクターのBrenda O’Connellを捕まえて、JolicloudがChrome OSとどう戦っていくのかを尋ねてみた。

Krimは、はっきりとした答えを持っていなかったが、答えの一部は、Dropboxのようなパートナーサービスに力を入れることだと語った。Googleは、Chrome OSを実行するうえで、その殆どあるいは全体をGoogleサービスに依存しているが、ウェブサイトのサービスを使えるようにはなる予定だ。

Jolicloudのネットブックは、ローカルのHDビデオの再生が可能で、これは現在ブラウザーでは行うのは困難だ。また、dropboxなどのサービスを使って、ファイルをネットブックのローカルディスクに保存し、かつクラウド上に同期できる。Chrome OSは動作中のPCでローカルにファイルを保存することができず、オフラインブラウザー経由のアクセスのみだ。

 jolicloudの優位性を簡単にまとめるなら、他企業とのパートナーシップをとれること(クラウドサービスの選択の自由?)。ローカルのファイルを扱えること。この2点です。逆に言えば、ブラウザOSという性質上、ほぼインターフェイスは決まってしまいますので、他社にしてもこれくらいしか「明確な」優位性を示すことは難しいのではないでしょうか?

 優位性を示すことが出来なければ、知名度のあるChrome OSが圧倒的に優位。ネットブック特化型OSをGoogleが選んだ時点で、すでに同業他社の運命は決まってしまったのかもしれません。


新日石だけではない石油依存脱却の動き

2009-12-27 19:38:04 | Thinkings

 「石油が枯渇する」と言われ初めて早30年。当時の見解ではとっくに石油採掘は行き詰まっているはずだったのですが、現在、相変わらず原油産出国は大きな影響力を持っていますし、自動車の燃料もガソリンですし、プラスティックの生産も相変わらず続いています。

 当時の識者の予想は見事に外れたわけですが、「石油は有限な資源である」という点は間違いなく、このまま使い続けていけばいつかは枯渇することは間違いないです。そのため、今後いつまで供給が続くか分からない石油だよりで事業を続けている会社にとって、「脱石油」・・・というのは言い過ぎですが、収益の柱を石油以外にも立てる動きが顕著になってきています。

 例えば、直近のニュースでは、新日石の動きが紹介されています。

新日石、「石油依存」脱却を急ぐ 青森にLNG基地 NIKKEI NET

 新日本石油が青森県八戸市に液化天然ガス(LNG)の輸入基地の建設を決めた。2010年4月に新日鉱ホールディングスと経営統合して石油事業の合理化を進める一方、環境対応型の事業を拡大し新たな収益源を確保する戦略だ。

 石油と違って豊富な埋蔵量を持つと言われるLNGを収益の柱に育てることで、石油が立ちゆかなくなったときでも会社を存続させることが出来る・・・と言う思惑だけでなく、エネルギーを多角的に扱うことによって、市場価格の変化に柔軟に対応できるようにするという意図も見えます。昨年のリーマン・ショック以降、原油の先物取引に大量の投機資金が流入したことによる価格の乱高下に、企業の業績が引きずられてしまった事で、このような動きがより表面化してきたようにも思えます。

 日本の石油各社は、このほかにも太陽光発電や燃料電池など、エネルギー分野での新事業の参入を強めています。全国規模で展開するガソリンスタンドを窓口とする営業販路を模索している動きもあるなど、その動きは素早いものになっています。自動車各社も石油燃料のみから新燃料への移行・併用の動きを強めていますし、これらを合わせた動きは非常にダイナミックなものです。

 しかしながら、石油を中心とした社会システムは、すでにできあがってしまって久しい”基盤”であります。急速な置き換えには、それこそ「革命」が必要かと思いますが・・・完全に「脱却」するためには、それこそ数十年かかるか、それとも石油そのものが枯渇してしまわないといけないような気はしますね。


血糖値で色の変わるコンタクトレンズ

2009-12-26 20:06:45 | Technology

 私は左右の目の視力が極端に違いますけれど、普段の生活では特に支障が無い為、視力矯正器具・・・要するにメガネやコンタクトレンズを使ったことはありません。周りには使っている人は・・・えと、老眼鏡も合わせると8割超えるくらいかな?

 最近はメガネも見直されていますけれど、なんだかんだでコンタクトレンズは人気ですね。カラーコンタクトなどファッション分野でもちょくちょく使われているようですが、「状況によって色が変わる」というのはちょっと新しいのではないでしょうか?
 ただし、その目的は「命を守ること」ですけどね。

血糖値で色が変わる糖尿病用コンタクトレンズ engadget

血糖値が高くなると涙や尿に含まれるグルコースは増加します。そのため糖尿病患者はナノ粒子を埋め込んだコンタクトを着用することで、血糖値の変化が分かるようになるというのが一連の仕組みです。これにより血糖値の急な変化にすぐ気付くことができますし、血糖値測定のために針を刺して採血する必要もなくなります。ただしいつも見てくれている仲間、もしくは鏡が必要か。

 涙も体液の一種。と言う事で、血糖値の変化によって色が変わるコンタクトレンズを装着していれば、リアルタイムで血糖値の変化をモニターすることが可能になります。目ならば、人とコミュニケーションを取るとき、鏡を見るときにどうしても視界に入りますので、それだけ気付かれやすいというメリットがあります。常に付けていないといけない、自分一人で確認するときのために鏡を携行する必要があるなどのデメリットもあるものの、コンタクトレンズを付け慣れている人ならば、タトゥーなどよりもよほど抵抗なく選択できるオプションでしょうね。

 価格、市場投入時期はどちらも不明。ですが、糖尿病は誰もがなる可能性があるだけに、このような製品は本人のためにも、家族の為にも早めに世に出て欲しいものですね。

 ・・・まあ、一番良いのは糖尿病にならない事なんですが。いろいろな要因があって、こればっかりはどうしようもない部分がありますからね。せめて、体調管理には気を付けていこうと思います。


OLPCのXO-3は夢仕様

2009-12-24 23:59:59 | PC

 どんなジャンルのものでも、コンセプト製品というのは夢がありますよね。

 絶対に市販されないような、先進的で未来を感じさせるようなコンセプトカーや、デザイナーの遊び心あふれるデジカメのモック、快適かどうかは分からないけどかっこいい住宅など、「採算度外視」「一部機能特化」などのとんがったコンセプトデザインは何とも魅力的です。

 PCの世界でも、新しいチップや規格の発表に合わせて、その規格で実現できるコンセプトマシンを作ることがままあります。NVIDIAのIONプラットフォームを発表したときのキューブマシンは、むしろ何で市販しないのかと思うほどの完成度でした。PCの場合はパーツ生産の分業化が進んでいますので、コンセプトマシンでも新しいのは一部分と言うことが多いですが、そういう意味ではOLPCのコンセプトマシンは異質ですね。

 OLPC・・・元100ドルPCのファウンデーションの発表するコンセプトマシンは、基本的に影も形も無い場合が多いです。XOの初代にしろ、デュアルタッチスクリーンのXO-2にしろ、どう考えても実現不可能とも言えるような仕様と価格設定をぶち上げてから、デザインを起こした時点で発表となっていましたので、他社の「規格ありきのマシン」とは大分趣が異なります。「夢ありきのマシン」とでも言いましょうか。
 現実の製品は、ご存じの通り200ドルオーバーでASUSやACER、Intelに市場を荒らされてしまったけれど、ほぼ仕様どおりのXOと、開発終了となったXO-2とちょっと世知辛いです。特に、すばらしいコンセプトではあったものの、結局世に出なかったXO-2の事を考えると、今回もどうだろう?と思ってしまいますが・・・

夢じゃないよね?OLPCの夢タブレット「XO-3」 GIZMODO

全プラスティック加工で、液晶はマルチタッチ&バックライト付き。反射型表示の電子書籍モードもあるし、iPhoneの半分の厚さ、しかも価格は驚きの75ドル(6886円)!

耐久性が高く、防水加工、薄型、マルチタッチ、背面にはカメラもついてて、コンピュータとeブックリーダーで使い分けが効くマルチ・スクリーン --そのくせたった75ドルなんて、まさに夢のタブレットですよね。

 とりあえずデュアルスクリーンではなくなりましたが、それ以外は本当に夢みたいなマシンです。物理ボタンは一切無しという思い切った未来仕様で、眉唾物の価格設定ですよ。いやもう、本当に実現できるのでしょうか?
 これまでの例を鑑みるに、コンセプト通りに事が進むとはとうてい思えないですけれど、アーキテクチャをオープンにして、他社の自由な参入を促すともありますので、OLPCがダメでも、例えばDELLやASUSが作ってくれるかもしれないという期待は出来ます。市場に出るのは2012年だそうですので、気長に待ちますか。

 ・・・むしろ、この仕様でこの価格が実現できてしまったら、それこそ「世界が変わってしまう」と思うのですが・・・2012年には、これくらい珍しくもなくなっている、という可能性も否定できませんけどね。


ウイリアム王子のホームレス体験に思う

2009-12-23 23:16:42 | Life

 本当に、寒くなってきました。暖房器具がないと屋内でもだいぶん厳しい状況が晩続いていまして、暑いよりも寒い方が遙かに嫌いな私としては、毎朝毎晩、凍える時を過ごしております。いやほら、「寒いときは着ればいいけど、暑いときに脱ぐのには限界がある」とか言うじゃないですか。でも、手袋をはめて本読んだり事務仕事したりは厳しいですし、こたつや布団に入ろうものなら出たくなくなるし、着るのにも限界があるし行動に大きな制限がかかる寒い方が、個人的には厳しいと思います。下手にうたた寝すると、室内でも凍死するかもしれませんしね。・・・ええ、そうです。ただいまの我が家は10度以下。室内のくせに冷蔵庫の中と同じくらいですよ。

 ところで、ヨーロッパの各都市って意外と緯度が高いところにあるのですね。例えば、フランスのパリとかドイツのベルリンは、北海道の札幌市よりも北に位置しています。海流などの要因でそれほど寒くないとは言え、冬には厳しい寒さが訪れます。それらの都市よりもさらに北に位置するイギリス・ロンドンは言わずもがな。夜には氷点下まで気温が下がりますが・・・そこで、英国のウイリアム王子がホームレス体験をしたとか。

英王子、氷点下でホームレス体験 ロンドンの路上で一夜 47NEWS

 王子が路上で寝たのは15日夜。氷点下4度まで冷え込む中、大きなごみ箱の陰に段ボールを敷き、寝袋にくるまった。王子を路上体験に誘った同NGOのトップ、オバキン氏と王子の個人秘書も一緒だった。

 なんでも、王子が支援するNGOからの誘いだったそうですが。なかなか体を張ったパフォーマンスですよね。凍えるような寒空の下、寝袋にくるまってどんなことを考えていたのか気になりますが・・・私にはちょっと出来ないなあ。考えただけで心細くなってしまいます。

 幸いなことに、私は公園で目を覚ましたとか、真冬の夜に行き場所が無くなったとかいう経験がありません。ですので、ホームレスについては語ることが出来ません。しかしながら、サバイバルの観点で言いますと、災害に遭遇するなど、路上等で夜を明かす可能性が今後無いとは言えません。ホームレス体験とは言わないまでも、真冬の屋外で、如何にして安全に夜を明かすかということを考えておいても良いかもしれませんね。・・・そういうのは無いに越したことはありませんが、備えあれば憂い無し、と言いますから。


IPアドレス売買解禁 アドレス枯渇対策で

2009-12-22 23:59:59 | Thinkings

 IPアドレスを知っていますか?・・・なんて書いたら怒られそうですが、念のため。IPアドレスは、66.249.89.99のような8bit×4の数値をピリオドで区切った形で表されるネット上の住所の事で、今回問題にされているのは「グローバルIPアドレス」、つまりネット上の固有な番地を表す、ユニークなアドレスのことです。

 現在使われているIPアドレスは「IPv4」という規格のもので、8bit×4=32bitのアドレスを利用しますが・・・物理的に42億強のアドレスまでしか扱えず、ネットにつながる機器の数が増えるにつれて、数年以内にアドレスの割り当て分が底をつくと言われています。先進国で携帯電話などでのネット利用がIPアドレスの消費を押し上げているのに加え、新興国も利用に加わるのですから正に時間の問題です。なんで、最初からもうちょっと余裕を持たせなかったかと言いますと、ネット利用が一般的とは言えない時に立ち上がった規格をそのまま使っているため、43億なんて言う天文学的な資源を使い切るなんて考えもしなかったらしいですね。
 その待ったなしの状況で現れたのが、こんな延命措置です。

休眠IPアドレス探せ…国内売買解禁へ YOMIURI ONLINE

 インターネットの住所にあたるIPアドレスの売買が、来年中に国内でも認められる見通しになった。

 世界的なアドレス不足に備えた措置で、使われていない休眠アドレスの利用が活発になると期待される。

 つまり、申請したけれど使われていないグローバルIPアドレスを、プロバイダ間で売買できるようにするという事です。これにより、二年で枯渇する所を三年に延命できるとか出来ないとか・・・

 いやもう本当にその場しのぎですね!

 こんな事をするくらいなら、さっさとほぼ無限のアドレス空間を持つIPv6に移行してしまえば良いのに・・・と思ってしまいますが、現在売られているハブやルーターなどが軒並み使えなくなるし、プロバイダや各PCでの対応など移行コストは決して馬鹿になりません。今、不自由なくネットが使えているユーザーからすれば、直接的には見えないし、興味もない話題でしょうから、全く余計なコストになってしまいます。

 Windows XPと同じく、普及しすぎたが上のデメリットってやつでしょうか。最終的にはIPv6に移行するしか道は無いと思いますが・・・どのような方法で移行を促すのか、今までの機器はどうなってしまうのか、今後の動向が実に興味深いですね。


インパクトにつられて 1畳のワンルームマンション

2009-12-21 23:59:59 | Thinkings

 かつて、マンガ家の藤子不二雄はコンビで「二畳一間」の下宿に住んでいたと言う話です。畳はだいたい90cm×180cmですから、ほぼ180cm四方の部屋。そこに二人寝ていた訳ですから、「座って半畳、寝て一畳」という言葉があるとは言え、ずいぶんと窮屈なサイズですね。家具もまともに置けやしません。

 しかしながら、現代にそれを上回る狭さの物件が存在すると言うことで、ニュースサイトやTwitterで話題になっているとか。

住めるの!? 広さ1畳の“ワンルームマンション” ITmedia

「HOMES’賃貸」に掲載されている大阪市中心部の物件。間取りは「洋室1畳」で、1畳間にドアが付いているだけのワンルーム仕様だ。ドアや床、壁を写した「居間」の写真も載っている。月額賃料は共益費込みで9000円(敷金・礼金なし)と格安だ。

 ・・・確かに、1畳一間のインパクトはすごい。私もタイトルにつられてまんまと記事を読んでしまいました。しかし、バスもトイレもなく、本当に一部屋だけのこの物件。当然ながらまともな部屋であるわけが無く、実際にはトランクルーム、つまり物置だそうで。さすがに一畳では、スペース節約のため寝袋で寝るにしても圧迫感とかがすごそうな。ちなみに、登山やツーリング用の一人用テントがだいたい同じくらいのサイズです。

 ビジネスホテルのシングルルームを考えると、「荷物のストックを考えなければ、案外二畳くらいのスペースでも生活できそうな気がする」と思ってしまいますが、世の中にはそれを実践している方もおられるようです。例えば、この人とか。収納スペースを工夫して確保すれば、案外何とかなるみたいですね。ただ、それには日々の整頓と家具、購入してくる物資の吟味が必須。そのあたりを考慮すると・・・ああ、私にはたぶんでしょうねえ・・・