Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

メール以外にも関心を セキュリティを再確認

2009-03-31 23:59:59 | Thinkings

 一昔前・・・って言っても、世間様と違ってだいたい5年以内の話なんですけれど、コンピューターウイルス=メールで広がると言った認識が大勢を占めた時期がありました。また、MS OfficeのVBAマクロが今よりももっと寛容・・・というか、性善説で実装されていた時代で、MS Officeファイルに対するマクロウイルスが猛威をふるった時期もありました。時には、PCがいきなり再起動を繰り返すという、実にわかりやすい症状を持ったウイルスが流行を、いや掛け値無しに大流行したりもしました。
 その当たりから一般にも広くセキュリティチェックの意識が広がり始め、セキュリティソフトの活躍の場がようやく一般にも広がり始めたのもその頃ですが、数年たった今、まだまだ本当の意味での浸透とは行かないようです。

USBメモリ利用時の危険性、認知しているのは約半数~IPA調査  INTERNET Watch

USBメモリを使用する際に行っているセキュリティ対策を尋ねた質問では、複数回答のうち1つでも対策を実施している人の割合は67.0%で、3人に1人は何の対策も実施していない。

 このように、USBメモリに関しては、値段もこなれてきて普及している一方、気軽に使えることが災いしているようにも見受けられます。現に、私のUSBメモリも、人に貸した後、返ってきたときにはウイルスに感染していたという笑えない自体に遭遇しています。幸いウチのセキュリティソフトで駆除ができましたが、対策が施されているとはいえ、職場でパンデミックを起こしていたらと考えるとゾッとしませんね。
 また、今回のように感染を水際で食い止めるためのセキュリティソフトについても、パターンファイルの更新やライセンスの継続について無頓着な人が意外に多いというのも、今後糸を引く問題ですね。なまじっかXPが長続きしてしまっているだけに、PCのライフサイクルが伸びたことも原因の一つなんじゃないでしょうか。

 調査ではUSBメモリだけでなく、無線LANについてのセキュリティ意識の低さも露呈しました。

 IPAでは、無線LAN利用者の約2割が危険なWEPを利用しており、また、そもそも暗号化を行っていない・暗号化を行っているかどうかがわかならい利用者が4割を超えており、無線LAN利用時の危険性についても今後も継続して啓発していくとしている。

 友人の家で無線LANを導入したとき、隣家のネットワークを間違って選択したところ、暗号化がされておらずあっさりつながってしまったという事例を知っているだけに、これについても便利さだけが先行して普及している印象を受けますね。・・・まあ、私自身もいろいろ反省点がありますのであまり偉そうなことを言えないのですが・・・。危険と言われるWEPでも、やらないよりはマシ。それに、モバイル端末やゲーム機などは、WEP以外の暗号化の対応が遅れていた事も要因の一つじゃないでしょうか。また・・・ネットワークの管理ってやっぱり面倒ですから、一度つながってしまうと滅多に設定をいじらないと思うんです。となると、新たにWPAを導入って言われても動いているんだしいいじゃない、って・・・ああ、すいません。私も以後気をつけます。

 本日、運転免許の更新をやってきたんですけれど、講義を受けるとやっぱり「安全運転しなきゃ」って気分になりますものね。コンピューターのセキュリティも同様で、こういう啓発記事を見ることで、自分の環境を振り返るきっかけにもつながってきます。さすがに、元記事は一般的ではないですが、もうちょっとかみ砕いた表現で、一般にも周知ができるような啓発を地道に続けていくことが必要なんじゃないか、と改めて思った次第です。

 明日は我が身ですからね。交通事故もセキュリティトラブルも。


App Storeにプレミアムモールが登場?

2009-03-30 21:48:59 | Thinkings

 いやあ、相変わらずiPhoneを使っている人を見かけませんね!
 iPhone、いやiPod touchが発売になってから、私以外の他人が使っているのを見たのは3回くらい。確かに、iPhoneに変えてからネットにはアクセスしやすくなりましたが、メールや電話に関しては格段に使いにくくなりました。本文を打つにはタッチスクリーンとは言えQWERTYキーボードが使えるので良いのですが、メールが届いたときの着信音が鳴ったり鳴らなかったりで分からなかったり、なぜか回線がつながらなくってメールチェックに数分かかったりと、普通の電話に比べて不便なことの方が多いです。重いし。
 ちなみに、touchは友人のLyu氏がこの間買ってましたが、類は友を呼ぶってやつですかね。

 やはり、大都市圏でないと需要が低かったり、職場や学校などの環境によっても普及に差が出てくるのでしょうか?そんな疑問が普通に浮かんでくるくらい、ネットニュース・・・というかengadgetやGIZMODOではiPhoneアプリの話題であふれています。そして、今回はそっちの話題です。

iPhoneでDS/PSPに対抗し、BlackBerry並みのハイエンド機に進化させる計画が進行中 GIZMODO

App Storeに、販売価格にして20ドル以上のプレミアム有料アプリしか並ばない、高級セクションを設けるという話が、ちょっと前からささやかれてたんですけど、どうやら噂の野望のターゲットは、iPhoneを、ニンテンドーDSとか、はたまたPSP(プレイステーション・ポータブル)の域にまで、大きくパワーアップするに足るハイレベルゲームソフトや、BlackBerryも顔負けのビジネスシーンで大活躍しそうな高級ビジネスソフトばかり並ぶコーナーに仕立て上げるという、壮大なものなんだそうですよ。

 AppStoreに並んでいるアプリのほとんどは無料~数百円のものばかり。ゲームでも1000円を切るものがほとんどである今、20ドル以上という価格を提示されるとちょっと尻込みしてしまいますね。AppStoreのアプリは、数はあるのですが質に関しては正に玉石混合。著名な一部のソフトを覗いて「買ってみるまで評価が分からない」ソフトばかりです。
 そんな中で、Appleのお墨付きをもらった「優良ソフト」が並ぶというのであるならば、確かに価値があるかもしれません。ただ、今でもAppStoreは、Appleの承認無しではソフトが配布できないですので、そこからあえてプレミアムを分けるときの基準をはっきりさせる必要はあるでしょうね。

 使っている中で思ったのは、あくまでもiPhoneアプリはアクセサリ・・・つまり便利な小物であって、それメインで使うものじゃないと言うこと。CMでも「ちょっとしたジレンマを解決」って言っているじゃないですか?まさにそんな感じ。・・・そこまで活用できてませんけど。私もいくつかアプリをインストールして使ってますけど、一番使うのはRPNCalc、えーと逆ポーランド記法電卓ですね。他のアプリは、ゲームとか何本か入ってますけれど、絶賛放置中ですねえ・・・。そんなわけで、20ドル払う価値のあるナイスなビジネスアプリとか、超大作ゲームとか言われてもどうにもピンとこないんですけど。

 ファイルを自由に管理できなかったり、インターフェイスの問題でどうしても中途半端になりがち。そんなiPhoneアプリの印象を払拭してくれるような、すばらしいアプリが出てくることに期待しています。


本格派なピザの自販機

2009-03-29 19:00:53 | Technology

 自販機と一口に言いましても、オーソドックスな飲料のものから、たばこ、酒、食券、切符、ちり紙、使い捨てカメラなど様々なものを売ってくれる自販機が存在します。
 電子レンジができてからは冷凍食品をその場で暖めて売ってくれるものがあったり、カップラーメンを買うとお湯をサービスしてくれるものもありますね。また、わざわざ豆をひくところから始める、レギュラーコーヒーの自販機なんてのもあったりします。

 しかし、世界は広かった。ピザの本場イタリアで、なんとも本格派な自販機が登場した模様です。

動画:生地から作る自動ピザ作り自販機 engadget

冷凍ピザがあることを考えると自販機化はそう難しくなさそうですが、予想の斜め上を行くのは、本自販機が冷凍ピザを使うのではなく、ちゃんと小麦粉を叩き、水を加え、生地をこね、丸型にして、指定したトッピングを加えてから焼く......という一連のプロセスを忠実に守っているところ。完成まで必要な時間は三分。疑り深い人のために、製作過程は自販機の小窓から覗き見ることができます。

 さすがダ・ヴィンチの国イタリア!安直に冷凍ピザを温めるのでは無く生地から作るとは・・・。豆からひくレギュラーコーヒーもなんだかなあと思いましたが、これはさらにその上を行っていますね。
 食べる方にしてみれば、掛け値無しの作りたてが味わえるわけですから、自販機が作ったのを差し引いてもうれしいですね。ちなみに一枚の価格は3.5ユーロ、2009年3月29日現在のレートで約455円です。焼き上がりに3分ということで、日本で言う牛丼感覚で食べられそうです。

 この自販機、ただ「焼きたてが食べられる」というだけではなく、ピザの他に出てくるのは下に敷く紙のトレイ一枚だけなので、冷凍食品よりもずいぶんと簡易包装というところがポイントだと思います。また、補充する原料も最低限の加工だけですみますし、消費するのも作る分だけ。
 ホールトマトや小麦粉、チーズをどうやって保存するかというのは・・・まあうまくやっているんでしょうね。動画で確認したところ、看板には「新鮮な材料で!」って書いてありましたし。

 実際の稼働には、例えばフードコートなど、毎日材料の補充やメンテナンスが可能なところに置く必要があるんでしょう。そういう欠点を差し引いても、なんというか魅力的ですよねえ・・・日本でもショッピングモールのフードコートや、高速道路のパーキングエリア、ミニストップやココストアなどの店内に席のあるコンビニに置いたら、それなりに需要があるのではないでしょうか。

 これに対抗する日本食の自販機を考えてみると・・・お好み焼き、たこ焼き、五平餅・・・後は、麺から作るラーメンとか?どれも無理じゃないけれど、なんか違うような気がします。・・・日本食じゃないけれど、できたて熱々のホットケーキ当たりで満足しておくのが良いのでは?


ついにMonoが正式サポート開始へ

2009-03-28 23:59:59 | Technology

 クロスプラットフォームって最初に言い出したのはなんだったんでしょうね?

 要するに、環境が違っていても、同じように動くソフトウェアのことですよね。まあ、時代によってもいろいろと意味合いが変わってきますけれど。
 当初は、ハードウェアにソフトウェアが完全に依存していましたから、同じ名前のOSが走っていても、当然同じソフトが動くなんて事はありませんでした。いわゆるそのコンピューターシリーズ用にソフトウェアが開発されていたわけです。クロスプラットフォームを実現するためには、その機械ごとに位置からソフトを書き起こす必要がありました。
 Windowsが開発されたときは、ハードウェアを問わず、Windowsが動く環境ならばすべて同じソフトが動くと言うことで、とんでもなく画期的でした。同じようにLinuxでも同様ですね。つまり、WindowsやLinuxと言ったOSが、ハードウェアの差違を吸収するゲタになっていたのです。よって、ハードウェアごとではなく、OSごとの作法に従って、ソフトウェアを書き起こせばクロスプラットフォームが実現できました。ハードウェアごとと比べると大きな進歩です。

 その次には、OSがたとえ違っていても、再コンパイル無しに同一のソフトが動くという環境が求められました。一番有名なのはJavaですね。
 Javaでは、ヴァーチャルマシンというゲタをOSごとに用意することによって、ソフトウェアを再コンパイル無しに、様々なOSに向けて配布することが可能となっています。・・・もっとも、デスクトップアプリの開発の場合は、実質的には移植の差違に手直しが必要になることも多々あるとか。ウインドウシステムが違うわけですからその当たりは仕方ないですよね。ウェブアプリケーション用としては互換性がずいぶんと高いようです。

 そして、Javaに加え、マイクロソフトが推進する.Net Frameworkのオープンソース実装版である「Mono」が、ついにNovel社の正式なサポートラインナップに加わったようです。

ノベル、ミッションクリティカル性を強化した「SUSE Linux Enterprise 11」 Enterprise Watch

 一方のServer 11では、Mono Extensionにより、.NETアプリケーションを再コンパイルなしに動作させられるようになった。ASP.NET 2.0およびASP.NET AJAX対応アプリケーションをApache+Monoで実行する。IBM System zを含む複数のプラットフォームを対象とし、Visual Studioで開発してServer 11へデプロイするといったことも可能という。

 Novelと言えば、早いうちからマイクロソフトとのクロスライセンスを結んだ、オープンソース陣営からすれば言わば「裏切り者」。今回は、提携先の仮想化技術「Hyper V」や、対Flash用のインタラクティブ技術「Silverlight」の対応も盛り込んでいます。
 しかしながら、やはり最大の見所は、引用中にもあるMonoの正式サポート。これによってVisual Studioで開発したアプリケーションを、再コンパイル無しで活用できる様になりました。これによって、.Net FrameworkはようやくJavaと同じ土俵に立った(立ちつつある)と言えます。

 好みの問題もありますけれど、Visual Studioを始めとする.Net Framework対応の開発環境ががより汎用的になったというのは大きいですよ。KDDIが自社の業務用携帯電話向けに.NET for BREWを開発したことですし、新規案件を中心に普及が進んでいくかもしれませんね。

 ・・・まあ、Visual Studioを使ってこなかった職業プログラマの人にとっては、「覚える言語や環境が単純に増えるかもしれない」と言うことで面倒な話かもしれませんが。それに、なんだかんだ言ってもクロスプラットフォームを実現させるためには環境ごとにデバッグが必要なんでしょうから、新しい悩みの種が増えたって事ですかねえ。


インテルとNVIDIAの泥仕合

2009-03-27 23:45:38 | PC

 インテルと言えば、CPUの大御所にして世界一の半導体メーカー。
 NVIDIAと言えば、マザーボードのチップセットも手がけるGPUの大御所的半導体メーカ-。

 CPUは言うに及ばず、GPUにチップセットもPCには無くてはならない超重要なパーツですが、その大手である二社がクロスライセンスを巡って訴訟合戦を始めてしまいました。

インテル、NVIDIAを提訴--「Nehalem」対応チップセットはライセンス違反と主張 CNET

NVIDIA、インテルに反訴--「Nehalem」を巡るクロスライセンス違反訴訟で CNET

 事の次第はこうです。元々NVIDIAはインテル製CPUに対応するチップセットの製造に関して、インテルとクロスライセンス契約を結んでいたわけです。しかしながら、今度発売されたインテルの最新CPUであるNehalemことCore i7は、メモリコントローラーを内蔵しているという、これまでのインテル製CPUとは設計思想からして異なるプラットフォームとなりました。そのため、インテルの言い分では「Core i7はクロスライセンスの範疇に入っていない」「NVIDIAがチップセットを作るのはライセンス違反だ」という訳です。

 ちなみに、「クロス」と言うだけありまして、インテル側はNVIDIAのグラフィックス関連の特許を使う権利が与えられているとか。インテルのオンボードグラフィックス性能が上がったのはこのおかげかもしれませんね。

 この「事件」の原因になったのは何なのか?ということをNVIDIA側が語るところによると、GPUの進化にあると言うことらしいです。

 と言いますのは、最近のGPUの進歩はすさまじく、単純に画面の描画に使われるだけではなく、本来ならCPUが処理すべき処理にまでGPUを使う事ができる用になったため。GPUは基本的に比較的単純な処理を大量に行う事に特化されたチップで、汎用的な性能が期待されるCPUに比べて処理速度を向上させやすいという特徴があります。また、ゲームユーザー以外にとって、GPUの性能を使い切ることは「ほぼ無い」ですので、潜在的な資源としても期待されているのです。
 このようなGPUの使い方を「GPGPU」と言いますが、先に述べたとおりCPUとはそもそも用途が違うため、いつもの作業が著しく早くなる、と言うわけではないです。あくまで、科学技術計算とかビデオのエンコードと言った、いわゆる特殊な処理で効果を発揮するものです。

 ただ、その特殊な処理こそが今後のGUI環境とかストリーミング体験では重要な意味をもっており、今後注目される技術であることは間違いありません。インテルは頭打ちになり掛けているCPUの処理速度、と言うよりもPCにおけるCPUの重要性が、これ以上GPUにスポイルされることを防ぐために今回の訴訟を起こした・・・とNVIDIAは言いたいみたいです。

 確かにそれはありそうな話です。Windows7はVistaよりも軽くなると言いますので、CPUはもうローエンドでかまわない。代わりにBDの試聴や物理シミュレーションと言った処理が多くなるので、GPGPUを活用するためにも早いGPUが欲しい・・・なんてのは、今後いかにも増えてきそうなシチュエーションです。

 また、もっと単純にインテルにとってNVIDIAとのクロスライセンスが邪魔になったという可能性も。
 インテルはすでにチップセットとGPUを手がけていますので、NVIDIAにチップセットを作ってもらわなくても困らないですし、NVIDIAはCPU・・・具体的に言うとインテルかAMDの製品に乗る形でしかチップセットを製造することができないわけです。クロスライセンスを破棄することで、ダメージを受けるのはNVIDIA1社のみと言うことで、インテルとしてはNVIDIAのノウハウ蓄積を少しでも阻むことで、早めに競合相手を蹴り落としておきたいと言うことでしょうか?

 AMDには買収したATIの資産がありますし、インテルもNVIDIAとの蜜月関係をゼロに戻そうとしている・・・もしかしたら、これまで来るぞ来るぞと言われていた「GPU内蔵CPU」が今度こそ来るという布石なのかもしれませんね。


パソコンって何で便利なんだろう?

2009-03-26 23:59:59 | PC

 普段はあんまりテレビを見ない私ですが、今回のアメトーークは最後まで見てしまいました。なぜなら、テーマが「NOパソコン芸人」だったから。要するに、パソコン持っていない芸人達を相手に、パソコンに詳しい芸人が司会をしてトークを進めていくというものでした。
 脚色はあるにせよ、久々にデジタルディバイドというものを考えさせられましたね。私がラグビーとか茶道、連ドラについて語れないし、出てくる言葉がすべて専門用語に聞こえるのと同じ様なものなんだろうな・・・と。別に、興味が無いものに関してはそれで普通だと思います。私だって、例えばスワロフスキーについては何も知りませんし、バレエの立ち方とか演技についても知りたいとは思いませんものね。

 しかしながら、それでは番組が進行しませんので、躓きながらも話が進んでいくわけですが、そこでお約束の質問が出るわけですよ。

「パソコンって何が便利なの?」

 司会の劇団ひとりさんは「ネットとメール」を出して、MP3とか写真を添付して送ることを説明していました。また、品川庄司の品川さんは、「ネットバンクとビデオ編集」を例に出し、簡単にできると言うことをアピールしていました。

 それを見ながら、じゃあ私ならどう答えるだろうか?と思ったときにちょっと固まってしまいました。とっさに出てくるのはやっぱり「ネットとメール」あとは「写真の加工」とか?二人の答えと全然代わり映えしないのです。汎用機、つまり何でもできるんだから、もうちょっと気の利いた答えもあると思うのに!

 ・・・いや、逆に汎用機だから最大公約数的な答えしか出てこないというべきなんでしょうね。私の職場からパソコンが無くなったら仕事にならないくらい便利(本当に表計算とデータベースを考え出した人は天才だと思う)ですが、厨房で日々食材を駆使して客の舌と戦っている人には必須ではないでしょう。また、旅行の前に旅先の情報を仕入れたりできるのは便利ですけれど、ガイドブックだけでも案外事足りる場合もありますからね。
 万人に対して「便利」を説明しようとすると、結局はステレオタイプな答えしか出てこない・・・むしろ、その汎用性を便利なんだと主張する根幹に据えられないでしょうか?

 PCのハードウェア構成というのは基本的にどれも同じです。画面があって、ポインティングデバイスがあってキーボードがある。場合によってはスピーカーや他の周辺機器もついてきますが、これらの役割はどんな使い方でもほとんど変わりません。
 ソフトウェアについてもそうです。WindowsでもLinuxでもMacOSでもそうですけれど、どれにも暗黙の了解・・・と言うか、ソフトウェアデザインの作法があるものです。Windowsを例に取ると、画面の上に階層表示のメニューがあって、項目の並びやグループ分けはだいたいどのソフトも傾向は同じになりがち。また、ソフトの表示されている領域にファイルをドラッグドロップすれば編集ができたりするし、キーボードショートカットも同じような選ばれ方です。

 つまり、必要最低限の作法を覚えておけば、最小限の労力・コストで様々な事に分野を問わず活用できるところが、いわゆる「便利」なんですよ。それこそ、ワープロにしても音楽作成にしても、趣味としても仕事で使うにも同じ作法の部分があるだけでずいぶんと敷居が下がるもの。そのベースとなるOSの操作体系からあまりにも逸脱している場合(Squeakとか)は無理としても、操作性に共通の部分があるというのは、他の単機能の道具に比べて非常に大きなアドバンテージではないでしょうか?

 つまり、豊富なサービスやソフトウェアを利用できる「ゲートウェイ」としての役割が優秀だから、結果的にパソコンは便利なんだと言うことです。今も昔も、ソフトが無くてはただの箱ですからね。
 ・・・とは言ったものの、とっさに聞かれたら、結局「ネットとメール」って答えてしまいそうですけどね。


簡単にホームページを作成できる無料サービス「Jimdo」

2009-03-25 22:29:28 | Thinkings

 とりあえず体験してみようとしたのだけど、メールアドレスの最後「.jp」を「.com」と間違え、別の名前で登録するのもなんだか気分的に乗らなかったので、サポートにメールを出したが・・・文中で「Jimdo」じゃなくて「Jimbo」と書いてしまっていた・・・KDDIウェブコミュニケーションズのサポートの方に、この場を借りてお詫び申し上げます。

 閑話休題。

 ええと、世の中には無料ホームページサービスというものがたくさんありますが、最近はSNSやブログの方が圧倒的に人気があるようですね。かくいう私も自分のページとこのブログの両方を管理していますけれど、今ではホームページの方は半年以上放置しています。

 放置している理由としては・・・やはり管理が面倒なんですよ。特別なツールを使わず、基本的に手入力で管理をするならば、単に記事を書いてアップするだけでも、「記事を書いてHTMLに整形」「トップページやメニューにリンクを追加」「FTPソフトでアップロード」という手順が必要になります。レイアウトに凝ろうと思えばいくらでも自由がきくのが魅力ですが、HTMLのタグやツールの使い方を覚えたり、一つの記事を載せるために手を入れるところが多かったりと、全体的に工数が多くなる傾向にあります。
 それ比べてブログの場合は「管理画面で記事を書く」「ボタンを押して送信」または、「指定のメールアドレスに記事を書いたメールを送る」という手順だけで記事をあげられますからね。単純に文書を書くだけならば非常に楽なんです。

 しかしながら、ブログという方式よりも、通常のウェブページの方が情報を一覧にしやすかったり、訪問者を適切にコンテンツに誘導できると言った長所もあります。要するに、ブログ並みの工数で更新ができるホームページができれば、非常に便利じゃなかろうか?と言うことです。

 そこで、ブログ並みとは言わないけれど、通常よりは簡単な操作でホームページを、「ブラウザ上で」作成できるとされるウェブサービス「Jimdo」の日本語版が公開されました。

ドイツ発の無料ホームページ作成サービス「Jimdo」日本語版公開 INTERNET Watch

 日本が遅れている理由として、「ホームページ作成にはスキルが必要だが、スキルを持った人材が少なく、ホームページ作成を支援できるサービスも少ない」と指摘。そこで、「高品質なWebサイトを誰でも簡単に作成し、運用できるJimdo」に着目し、1年半前から日本語版の準備を進めていたという。「Jimdoを通して、国内企業が有効にインターネットを活用できるよう、サービスの普及に努める」と述べた。

 具体的には、デザインテンプレートからウェブページの大まかなスタイルを選び、メニューからコンテンツの枠を貼り付けるという方法になるようです。・・・はい、冒頭の理由からまだ私はこのサービスを試すことができていません。使用できたときに、何らかの形で報告できたらいいですが。
 ページの作成の仕方として、一番最初に頭に浮かんだのはAppleの「iWeb」でした。テンプレートを選んで・・・と言うあたりだけですが。

 確かに、世の中のページの構成はどれも似通っています。と言うよりも、あまり奇抜なものはユーザーが受け入れにくいですよね。そういう意味ではテンプレートというのは言い判断でしょう。また、ブラウザの中だけで完結するというのもウェブページという性質上、メリットが大きいと思います。世界各国の実績を見ると、使いやすいのかもしれません。

 一つだけ言えることは、いくら作成が簡単だったとしても、中身が伴っていなければスパムと一緒だということ。逆に言えば、中身を充実させられる人でも技術を持っていなければ無いのと一緒、というか事実無かった訳ですので、裾野を広げるという意味では意義のあるサービスかな?とも思います。

 そして、こういう進行のサービスのほとんどに言えることですけれど、出てきた当初は注目されるが、しばらくするとすぐに忘れ去られてしまうということ。このあたりは、定着となるまで露出が継続しないことが大きな原因と考えられますから、もうちょっとロングスパンでのマーケティング戦略を計画してみてはどうでしょうか?実際このブログで紹介したサービスも、その後二度とニュースで見ていないものがほとんどです。ユーザー口コミだけではどうしても限界がありますし、Jimdoの様なクリエイティブ系のサービスは余計につらいと思いますけど・・・


新興市場向け家庭用ゲーム機「Zeebo」発表される

2009-03-24 19:38:41 | Thinkings

 WBC、日本が二連覇ですね!実にめでたい。しかし、韓国と5回対戦って正直どうなの?という印象でしたが・・・何はともあれ、世界一というのはすばらしい。

 一方、据え置きゲーム機の方は相変わらずWiiがトップを独走している模様。最近はPS3のソフトが売れ出しているみたいですが、まだ当分の間開きは縮まらないようです・・・というのは先進国の話。新興市場ではそもそも据え置きゲーム機自体の普及がほとんど進んでいないのが現状のようです。

 ネックとなっているのはまず価格。日本でも据え置きゲーム機、特にPS3は高いおもちゃではありますが、海外では関税やら何やらでさらにお高くなっています。そしてもう一つは海賊版の横行。日本でもDS用のマジコンが大問題となり、結局任天堂を始めとする企業側の集団訴訟によって沈静化したという経緯がありますが、海外、特に新興市場では日本での普及数など比較にならない巨大なネットワークが築かれています。
 そのような土壌ではソフトウェアメーカーも参入が難しく、余計に市場が冷え込むという悪循環に陥っているのです。

 その市場に向けて、任天堂でもソニーでも、マイクロソフトでもなく、ましてSEGAでもない新たな企業が、新ハードをひっさげて参入を表明しました。

新たなるゲーム機、新興市場向け「Zeebo」がベールを脱ぐ INSIDE FOR BUSSINESS

ゲームができる携帯電話は多数発売されています。しかし、携帯電話の機能を盛り込んだコンソール機が明らかになりました。米携帯電話キャリア大手の QUALCOMMが出資するZeebo社のゲーム機「Zeebo」がそれです。GDCモバイルの講演「4-Gaming for the Next Billion」で実機が公開されました。

 記事中でも触れられていますが、このZeeboの特徴として「メディアレス」であることが真っ先にあげられます。今の据え置きゲーム機、そして携帯ゲーム機においても、すべからく光ディスクであったりロムカードであったりする「メディア」でゲームをパッケージングする事が一般的ですが、Zeeboでは、海賊版対策のため、そしてソフトの在庫を抱えることなく安価に流通させるために、本体に3G端末を内蔵してダウンロード販売のみを行うというスタンスを取っています。ネットワークの設定もしなくて良いし、そもそもデータを外に出す「リスク」もないので非常に理にかなっています。携帯電話というテストケースもありますしね。

 さらに、カプコンやナムコ、EAなどの様々な企業が参入を表明し、ローンチタイトルは52本にも及ぶとか。本体の価格も2万円弱と抑えられるようですし、もしかすると普及が進むかもしれませんね。

 ちなみにハードウェア性能的にはPS1とPS2の間程度で、開発は携帯電話アプリと同程度の難易度・・・と言うことで、まさに今時の携帯電話程度のスペックのようです。先進国での展開はちょっとなさそうですね。

 ところで、このメディアレスゲーム機という構想自体はこれが初めてではありません。かつて、アメリカ発のネットワークダウンロードのみのソフト提供をもくろんだ「Phantom」というハードがあったのですが・・・前評判だけは高かったのですが、名前の通り闇へ消えていきましたとさ。


Gmailに送信キャンセル機能

2009-03-23 20:20:57 | Technology

 メールというのは非常に便利です。手紙やはがきのように届くまでのタイムラグがありませんし、封筒や便箋、筆記具を用意する必要もありません。切手も要りませんしね。

 しかし、手軽であるが故に不便な点があります。ささっと書いて送信・・・した後に致命的なミスを犯していた場合、すでに手遅れです。添付ファイルの付け忘れ程度なら私もよくやりますが、一番悲惨なのは送り先を間違えていた場合。郵便ならば見直すチャンスは何度もやってきます。電話だったら相手が出た時点で間違いに気づくでしょう。FAXは・・・モジュラーケーブルを引っこ抜く時間はまだ残されていますとも!

 ただ、メールはそうはいきません。特にテキストだけの軽いメールだった場合、ボタンを押した瞬間に文面は手元を離れ、きっちりと相手に届いていることでしょう。しかも、そういう間違いは大概「ボタンを押した瞬間」に分かるもの。ひどいときには押そうとした瞬間に間違いに気づいたけれど、習慣から指が勝手に動いてしまう、なんてことも。

 ですので、Gmailが導入した送信キャンセル機能は非常に有意義だと思います。それがたとえ5秒間の猶予だとしても。

Gmailに「送信取り消し」機能、ただし5秒間だけ INTERNET Watch

 この機能は「Undo Send」というもので、実験的な機能を試すことができる「Gmail Labs」で公開されている。「Undo Send」機能をオンにすると、メールを送信するたびに、「Undo」リンクが表示され、5秒間だけ送信を取り消す機会が与えられる。5秒が経過してしまえば、すべてのメールは通常通り送信される。

この機能により、ボタンを押した瞬間に気づく添付ファイルの付け忘れ、宛先間違い、送信ボタンを押した瞬間に冷静になって、メールしたこと自体が間違いだと気づくこと等をうまいこと「無かったこと」にできるようになります。
 大概の場合、送信ボタンを押すまでがメールの作成の手順ですから、押した瞬間に一区切りが終わるわけです。この一区切りというのは幾分か思考をクールダウンさせる効果があると思いますので、冷静にメールの内容について考えることができそうです。そう考えると5秒というのは案外ちょうどいい時間かもしれません。微妙に間に合わないかもしれませんが。

 これまでは、メールとは名ばかりで、実際にはグリーディングカードを送るというキャンセル付きメールサービスを提供していたところがありましたが、これでは送った方も送られた方も後の管理が面倒。また、以前にGoogleがやった「メールを送る前に簡単な計算問題を解かせて冷静にさせる」という言うのも効果的だとは思いますけれど、使い勝手という面では劣ります。
 今回のGmailのキャンセル機能は、通常の使い勝手は一切変えず、かつ便利な機能を提供するというかなり優等生的な回答です。が・・・私のようにメーラーにPOP3やIMAPで取り込んでいる場合は意味が無いんですよね。普通のメーラーでもこの機能は簡単につけられると思いますので、どこか検討してもらえないでしょうか?

 ・・・いや、まあ。送信ボタンを押す前にしっかり確認しようって話なんですけどね。


スピーカーの音をよりよくする方法

2009-03-22 23:25:17 | Technology

 どうせ聞くならいい音で。と言うわけで、世の中には音響製品があふれかえっています。

 「とにかく聞ければいい」という100円均一スピーカーレベルから、「ケーブル1mが数十万円」とかいうアレゲな方向にエッジの効いた世界まで、実に様々な姿を見せるオーディオの世界。耳というのは実にいい加減なもので、その日の体調とか気分、そして「機器にかかっている金額」によってもずいぶんと聞こえ方が違ってくるようです。
 ですので、高品質な部品を惜しげもなく投入したプレイヤー、莫大な電力を消費するアンプ、極限まで調整された超高級スピーカー、プレイヤーの振動を吸収するインシュレーターや極太の電源ケーブル、過剰なまでにシールドされたラインケーブル、よく分からない理論に基づく音質向上アクセサリ等が素人を置いてけぼりにする常軌を逸した価格で取引される世界が構成されています。

 正直な話、オーディオの世界では「どう考えても気のせいじゃない?」と思うような製品や技術、考え方もあるわけですが、今回紹介するような、素人にもわかりやすい技術は良いですね。

ムダな共振音を打ち消して高忠実な音成分を取り出す「音忠実再生技術」 GIZMODO

ボリュームを上げるとスピーカーのエンクロージャーやスタンド部で発生する共振。これはスピーカーの音を濁らせる大きな要因ですが、東芝、京都大学大学院、有限会社アクティモは共同で、雑味となる共振音逆位相の音をぶつけて打ち消す技術を開発したそうです。

 ネタの説明に入る前に。ノイズキャンセリングヘッドフォンってご存じですか?
 元々は、常にローター(プロペラ)の爆音にさらされている軍用ヘリのパイロットが難聴になるのを防ぐために考え出された技術なのですが、飛行機の機内とか電車での移動中などの周りの雑音が気になるとき、ノイズキャンセリングヘッドフォンをつけると周りがスーッと静かになるというものです。原理としては、ヘッドフォンについているマイクで周りのノイズを拾い、ノイズの音の波形と逆位相、つまり山の部分が谷に、谷の部分が山になった正反対の波形の音を、入ってきたのと同じ音量で流してやることでノイズを相殺するというもの。現在ではヘッドフォンだけではなく、高速道路の側壁に取り付けることで、周辺への騒音公害を低減させるために設置される例があるようです。

 今回のネタは、このノイズキャンセリング技術を使ってスピーカーの音質を向上させようというものです。

 スピーカーはコーン紙などの振動板によって空気を振動させ音を出しています。そして、振動板を空中に固定するわけに行かない以上、どうしても振動板を取り付けるための筐体が必要になってきますが、音を出すときの振動で、空気だけでなく振動板とつながっている筐体まで振動してしまいます。この共振によって本来であれば必要のない音まで出てしまうのです。
 これまでは筐体の設計を工夫することで、共振を抑制したり利用したりしてきたのですが、今回のネタではノイズキャンセリング技術を使って共振の音を消してしまい、本来必要な音だけを残そうというものです。実にわかりやすく効果的に思えませんか?

 しかしながら・・・この技術が実用化されたとして、「明らかに違う、導入する効果がある」と感じる人がどれくらいいるかというのは未知数です。音楽に興味のない人にとっては今までのスピーカーで十分でしょうし、いわゆるマニアな人にとっても「情報量が少なくなった」「音が細くなった」と感じて必要と思わない場合もあるでしょう。
 まあ、アレですよ。趣味の世界なんてそんなものなんでしょうね。