以前から話が出ていたことですけれど、携帯電話の充電器を共通化しようという動きがここに来てずいぶんと高まっています。と言いますのも、機種ごと、メーカーごとに異なる充電器は、機能的には一緒なのにもかかわらず、携帯電話ごと交換しなくてはいけませんでした。それは、いわゆる「エコではない」からと言う訳ですね。
今、日本では各キャリアごとに充電器の統一化がほぼ完了していますので、キャリアごと機種変更をしなければ、充電器はそのまま使い続けられます。それを、EUでは一歩進んで、キャリアについても統一しようという合意がなされました。その充電端子に採用されたのは、大方の予想通りUSBなのですが・・・
欧州で携帯電話の充電器を共通化,Apple,Nokia,RIMなど大手10社が合意 ITpro
欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)はベルギーで現地時間2009年6月29日,携帯電話機の充電器の共通化に関して大手10社が合意に達し,覚書(MoU:Memorandum of Understanding)を締結したと発表した。Micro-USBをインタフェースとする共通の充電器で各社の端末を充電できるようにする。対応端末は欧州で2010年から登場する見込み。
今回採用されたのは、周辺機器の接続でおなじみのMini-USBではなく、もう一回り小さいMicro-USB端子になります。今のところMicro-USB端子はそれほどお目にかかることもありませんので、ケーブルを一本買い足す必要があるようですね。もちろん、USB端子を搭載した機器や汎用ACアダプタなんて世の中にあふれていますので、当初の「ACアダプタのダブりをなくす」というのは容易に達成できそうですね。
ただ、ここで気になるのは、覚書を締結した企業の中にAppleの名前があること。Appleの携帯電話と言えば、言わずとしれたiPhoneしかないわけですが、iPhoneに搭載されている充電用端子はもちろん、iPodシリーズ汎用のユニバーサルコネクタのみ。まさか、Appleは、自社のポリシーを曲げてiPhoneにmicro-USB端子を搭載するのでしょうか・・・?
その答えは、2010年以降の本格導入に併せて明らかになるでしょうが、案外、「ユニバーサルドックにMicro-USB端子をつける」とか「すでにUSB給電だ」とか逃げを打つような気がしますけど。
なんにせよ、携帯電話の充電端子が統一されるというのは良いニュースです。このまま日本にも流れが来ると良いのですけれどね。