Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

格安王国インド、PCにも進出

2009-01-31 23:35:16 | PC

 今、ちまたではネットブックが大躍進を続けています。景気動向から察するに、今後しばらくの間はアンダー1000ドルのノートPC市場の勢いは止まりそうにありません。

 2009年1月31日現在、EEE PCの一番安いモデルが2万5千円台(価格.com調べ)とそこらの携帯より安いという異常な価格が提示されていますが、インドからそのさらに上を行く、衝撃的なPCが発表されるとか。文字通り桁が違います、桁が。

インドの「10ドルPC」、まもなく発表 engadget

10ドルPCの真相については多額の補助金を得た結果だ、実は100ドルの間違いだった、などなど様々な情報が飛び交っていましたが、今も本気であることは確かなようで、「現在のところ20ドルに落ち着く予定で、大量生産による値下げも視野にある」状況とされています。明らかになっているスペックは2GB のRAM、有線LANと無線LANに対応するということくらい。発言を信じるなら、発売は半年以内を予定。

 ・・・OLPCの100ドルPCも、「200ドル程度に落ち着いており、大量生産によるコストダウンをねらう」という状況にありましたけれど、まるっきり桁が一つ落ちています。いや、10ドルですよ?年末に、「1GBもマイクロSDが3枚セットで1500円?安い!」と使い道も無いのに衝動買いしたというのに、それよりもさらに安いとは。電卓だって、ちゃんとしたやつを買おうとすれば1000円くらいは平気でするのに。

 しかも、2GBのRAMと有線・無線LAN対応ってしれっと書いてありますが、そこだけで1000円は平気でオーバーしそうな気がするのは私だけですか?どんなスペックで、果たしてちゃんとしたLinuxが走るのか非常に興味深いです。

 インド政府からの正式発表は2月3日。「実はデスクトップでキーボードとマウス、ディスプレイはオプション」とかいうオチでも驚きませんが、マジでノートPCだった場合、ネットブック業界にハリケーンが吹き荒れそうですね。


Googleの「もしかして」機能がリニューアル

2009-01-30 20:47:50 | Technology

 インターネットを使っていて、目的の情報にたどり着く一番簡単な方法と言えばやはり検索です。ただ、その方法で困ったことがありまして、検索語を間違って覚えていたり、ミスタイプをしていたりしては見当違いなページばかりがヒットしてしまうことになり、その時点で立ち往生してしまうことになります。もうちょっと根本的に、検索対象の「名前を知らない」場合はもっと悲惨です。自分のボキャブラリーを駆使して、関連しそうな言葉を片っ端から試していくことになってしまいます。

 一番最後の場合はちょっと厳しいかもしれませんが、前の二つにはちょっと心強い味方が存在します。Googleの「もしかして」機能です。
 Googleの検索窓に入力した言葉に”よく似た”、”よく検索される言葉”を表示してくれる機能で、望んだ検索結果が出ていなかったときに、Googleが代わりに「それっぽい言葉」を提示してくれるという検索補助機能です。言ってみれば、スペルチェックや検索に特化した入力校正を行ってくれるということで、スペルの怪しい英単語やうろ覚えの人名を検索するときには結構重宝します。

 そのもしかして機能・・・実は10月上旬あたりから始まっていたみたいなんですけど・・・正直、地味なんでそんなに気にもしていませんでしたし、いつ頃から始まったかなんて気にもとめていませんでした。

 で、その縁の下の力持ちが、1月29日にリニューアルしたみたいなんです。

Google検索「もしかして」に機能追加、訂正後の上位2件を表示 INTERNET Watch

 新しい「もしかして」では、訂正後のキーワードの下に、その検索結果の上位2件を表示する。新しいインターフェイスは、グーグル日本法人が開発した機能で、各国のGoogle検索でも利用できるという。

 ・・・この二日間の間に幾度となく検索をしましたけど・・・全然気づきませんでした。それくらい地味克つさりげない機能なんですよねえ・・・

 しかしながら、そういう地味な検索機能の積み重ねこそが、今のGoogleの快適さをつくっている・・・のではないでしょうか?キャッシュ機能もいつの間にかついていたし、画像検索も今では無くてはならないものになってしまっているし。登場した頃に比べれば、見た目こそ大きな変化はないですが、中身に関しては大きく変貌しているのですよね。

 さて、これからもしばらくは「言葉」による検索が主役となっていくでしょうから、今後も検索窓は進化していくことでしょう。地味克つ、着実に。・・・こういうのを「粛々と」っていうのでしょうか?より快適に使えるよう、検索エンジンのエンジニアの方にはがんばっていただきたいものです。


メタボ克服に光明か Wii Fitを使って保健指導

2009-01-29 18:36:58 | Technology

 今年はパスできましたよ、メタボ検診。毎年の健康診断に「腹囲」なんて項目ができていて驚きましたが、そういえば始まったんだと納得。まだ結構余裕があったことに安心しました・・・けど、その人の体格その他いろいろな要素があるわけで、腹囲基準で分けるというのは釈然としないものがありますね。身長と体重しか判断基準のないBMIもそうですけど。

 しかしながら、そのわかりやすさと聞き慣れない語感から、今ではすっかり知名度が高まった感のあるメタボリック症候群。肥満が体によくないというのは周知の事実ですので、単純に危機感を持てるという意味ではありなんじゃないでしょうか。

 さて、いざメタボと診断されても、一人で改善となるとなかなか難しいもの。そういうときには専門家、つまり医者に頼るのが一番ですが、時間の都合や立地の関係で、なかなか定期的に通うのは難しいと感じる方も多いでしょう。というわけで、手軽に記録がつけられて、克つ状況報告も簡単なシステムを、NEC、パナソニック、日立が開発したようです。

「Wii Fit」利用した特定保健指導システム、NEC、パナソニック、日立が発売 nikkei TRENDY net

 任天堂は1月27日、据え置きゲーム機「Wii」と専用フィットネスソフト「Wii Fit」を利用してメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策の特定保健指導を行うためのインターネットサービス「Wii Fit からだチェックチャンネル」を開発したと発表した。NEC、パナソニックメディカルソリューションズ、日立製作所の3社が同サービスに連携する特定保健指導システムを開発。健康保険組合や特定保健指導サービス機関に4月より販売する。

 任天堂のニュースリリースによると、「Wii Fit からだチェックチャンネル」という体重やBMIをチェックし、かつ外部との通信も行えるソフトウェアと連携できる医療機関向け保健指導ソフトウェアを、NEC、パナソニック、日立が開発したということみたいです。保険指導員はSaaSによって保健指導ソフトウェアの提供を受け、顧客がWii Fit からだチェックチャンネルで測定した値を元に在宅指導ができるというもののようです。元々、健康を目的して作られたWii Fitの本領発揮と言ったところでしょうか。

 私も一時期Wii Fitを使っていましたが・・・一ヶ月ほどつかった後に、飽きてしまったんです。大して変化もなかったし・・・ですが、このソフトウェアは保険指導員という「人間相手」ですので、もうちょっと続くかもしれませんね。
 WiiにしてもDSにしても、ゲーム以外の分野をどんどん「侵略」していくように感じます。ただ、普及や浸透が過ぎるとモデルチェンジが難しいんじゃないかと思ったりしますが、任天堂は「次」をどう考えているんでしょうね。


500色の色えんぴつ

2009-01-28 21:54:21 | Thinkings

 例えば、今目の前にあるディスプレイ。これはRGB、つまり赤・緑・青の光の三原色の比率を、多くの場合は256段階×3色で変えることによって16,777,216色の色を表現しています。この方式は各色の比率を上げるほど・・・つまり三色を混ぜ込むほどに白に近づくため加法混色と呼ばれます。

 一方、印刷物の方はCMYK、つまりシアン・マゼンダ・イエロー・ブラックが使われています。こちらは、絵の具をいろいろと混ぜるとどんどん黒くなっていくように、各色の比率を上げるほど黒に近づくことから減法混色と呼ばれます。通常はCMY3色だけですむのですが、CMYだけでは綺麗な黒を作るのが難しいので、黒だけは別に用意しています。

 一体全体何が言いたいのかと申しますと、わずか3種類の色ですべての色が表現できるってことですよ。しかしながら、それはあくまで理屈であって、物理的に絵を描く場合はそういうわけにも行きません。特に色えんぴつとか水性ペンとか、混ぜることを前提としていない画材の場合は。

 というわけで、そういった画材については数は正義。色数が多ければ、それだけ表現の幅が広がるってものですが・・・これはちょっとやり過ぎじゃないですか?

「500色の色えんぴつ」が復刻 ITmedia

 フェリシモは、「500色の色えんぴつ」の先行予約を始めた。文字通り500色分の色鉛筆がそろったコレクションで、手元に置いて眺めるだけでも色彩感覚を磨けるかもしれない。

 500色ですよ?12色とか24色とか、普通に文房具屋に売っている色えんぴつセットとは、文字通り桁が違います。ただ、一気に500本そろうかというと層でもなく、1セット25本を20ヶ月にわたって配布という、雑誌の定期購読みたいな形になるんだとか。
 気になるお値段は1セット1,800円。500本で36,000円ですか。先行キャンペーンで1セット1,500円、トータル30,000円になるみたいです。・・・まあ、全部そろえると90,000円を超えるディアゴスティーニよりはマシですかね。

 ちなみに、キャッチフレーズ?は「500 colors names stories」・・・500の色/名前/お話ってことで、500色の色ガイドや名前、まつわるお話が毎回ついてくるのだとか。そうですよね、500色の色えんぴつということは、全部の色に名前がついているんですよね。すごいな、つけた人。

  全部集めたときのカラーバーは壮観でしょうね。500色も目の前にあったとして、使いこなせるかは別問題ですが。そして、私は普通の人よりもっと無理。・・・いや、色弱なんです。はい。


ドコモも追随 PC+携帯電話でも定額で

2009-01-27 20:34:24 | Technology

 携帯電話が普及してきた中で、「PCなんかイラネーヨ」と、インターネットも携帯で済ましてしまうような使い方もいわゆる若年層を中心に増えているようですが、携帯電話だけですべてが何とかなるほどインターネットの世界は狭くありません。

 例えば就活にしても仕事での情報収集にしても、キーボードと広い画面、快適なカットアンドペーストと言うのは携帯にはないものですし、単純にFlashが使えなかったりJavaに対応していなかったり、PCからしかログインできないページがあると言うだけでも、携帯だけですべてを何とかするのは不可能です。

 そういう場合はPCを使うのですが、数年前からちょっとした誤解が絡んだ「悲しい事件」がたびたび起こることが問題視されてきました。パケット定額に申し込んでいても、PCのモデムとして使う場合には適用されないことから、100万円を超えるようなデータ通信料の請求がくるという件です。説明書には明記してあることですから、当然「利用者側に問題がある」のですが、さすがに車が買えてしまうようなデータ通信料はボリ過ぎだろうということで、これまでも何度か報道されてきました。

 それを受けて、すでにauはPCモデムサービスの定額性を導入していますが、今回ドコモもそれに追随する形になります。

NTTドコモ,パケット定額サービス「パケ・ホーダイ ダブル」の定額対象をパソコンにも拡大 ITpro

今回のサービス改定により,新たに,パソコンから利用した場合の上限額を月額1万3650円とした。これまでよりも手軽に,通常の携帯電話端末をモデム代わりに利用して,パソコンによる通信が可能になる。

 1万3650円というのは、通常のモバイル通信サービスの2~4倍に当たりますのでさすがにちょっとお高いですが、スポット的にどうしても使わなければならない、契約している時間や手間が惜しいという場合にも、ケーブルさえあればすぐに対応できるという敷居が下がったのは単純に喜ばしいことでしょう。そう滅多に使うものではないですが、いざというときのために鞄にケーブルを忍ばせておくのも一つの手かもしれませんね。

 ・・・しっかし、普段あんまり使わないとはいえ、1万3千円は高いですよねえ。auもそれくらいですが。やはり、携帯に比べてデータ量が格段に多いPCでのインターネット利用を手頃な値段で許してしまうのは、トラフィック的に問題があるということなんでしょうか。3.9G、4Gと規格が進んで行くにつれて、こういう面も徐々に変わっていくとは思いますが、やっぱり今は、過渡期ってことなんでしょうね。


学校でDSを 授業で使用

2009-01-26 21:26:11 | Thinkings

 私が義務教育を受けていた頃、まだ教室に空調設備はありませんでした。・・・や、ストーブはあったかな。今でも無いところが結構あると思いますけれど、なんでないかご存じですか?
 私も先生から聞いた話なんですが、「空調の有無は成績に影響するか」を調べるために、実際に学校でフィールドテストを行ったんですって。空調付きのAグループと無しのBグループに分けて成績を比べてみたところ、とくに差異は認められない・・・ということで、これまで通り空調無しでいきましょか、という経緯があるみたいです。いやあ、誰だか知らないけど憎かったね、実に。当時は。

 ゆとり教育は全国規模で実験して、結果的に失敗というのが大方の見方ですけれど、小規模、しかも限定して効果を見るならば、たとえ失敗してもリカバリーがしやすいというものです。というわけで、こういう「実験」も面白いのではないでしょうか?

学校公認、DSの時間 学力アップに大阪の小中20校で asahi.com

 大阪府教育委員会が学力向上のために企画した携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を使った学習が26日、大阪狭山市の市立南第三小学校で始まった。府教委は府内の公立小中計20校に40台ずつ貸し出している。「都道府県単位で携帯ゲーム機を学習に採り入れるのは初めて」という。

 とうとう学校にまで進出したDS、いったいどこまで浸透していくのか・・・というニュースなんでしょうけど。ソフトウェアさえ何とかなれば、お手軽かつ汎用的なタッチスクリーンデバイスですよね。現に学習ソフトもベネッセ等から出ていますし、家庭教育に利用する事例もあるみたいですから、おかしくはないですが・・・公立の学校で行われるフィールドテストというのが面白いですよね。

 電子辞書や携帯電話など、教育の場にもデジタルガジェットがどんどん進出しています。ただ、これまでは副次的な浸透の仕方であって、「授業で使う」という主導的な方向では難しかったわけです。・・・私が学生をやっていた頃、PCはその地位には昇れませんでした。特別教室で対して役に立たない使い方を学んだ程度です。ネットブックの普及によって教育で情報リテラシーを実地のうちに学ぶ日が来るかもしれませんが、この実験がうまくいけば、DSがPCを差し置いて教育の補助ツールとして全国に波及する日が来るかもしれませんね。


選挙終わって・・・ちと物申したい

2009-01-25 23:59:59 | Thinkings

 本日、岐阜県知事選挙が終わって、即日開票の結果、現職古田肇氏の再選が決定しました。

 確かに、圧倒的票差でした。しかし、ちょっとマスコミには物申したいことがあります。四年前にも言っていたような気がしますけど。

岐阜知事選:古田肇氏が再選 毎日jp

孫を抱き上げて再選を喜ぶ古田肇氏=岐阜市薮田南の選挙事務所で2009年1月25日午後8時55分、宮田正和撮影

 おかしなところを抜き出したと思われるかもしれませんが、見ていただきたいのは日付と時刻のところ。午後8時55分現在、実際の開票はまだ行われていません。しかも、実質当確が出たのは午後8時と、投票終了と同時になっています。

 開票開始は一部9時からで、岐阜県での総合開票速報は9時10分がスタートでした。いくら出口調査で大勢がわかっているとはいえ、本番の開票を一切待たずに当確を出してしまうのはいかがなものでしょうか?少しでも早くという気持ちはわかりますけれど、せめて最初の開票速報を待ってからでも遅くないような気がするのですが・・・

 ところで、今回の投票率は、県下において過去最低の38.44%・・・4割を切っています。岐南町と岐阜市においては30%を割り込んでいる有様です。いかに今回の選挙に対しての関心が低かったかを示すと同時に、共産党と現職の一騎打ちでは結果は火を見るよりも明らか・・・ということなんでしょう。しかしながら、候補が複数立って選挙が成立してしまえば、こんな状況でも巨額の金が動くわけです。無投票を避ける、という志は正しいと思いますが、共産党にはただ候補を立てるだけではなく、ある程度勝負に持ち込めるという公算を持って望んでもらいたいです。これじゃあ、税金をどぶに捨てているのと変わらないですよ・・・


インフルエンザの予防をしよう

2009-01-24 23:21:28 | Life

 どうも最近、午後になるとのどがいがらっぽくなって困ります。うがいをすれば大概は収まるのですが、仕事中ものど飴が手放せません。ただの風邪だと思いたいですが、不特定多数の人と接触する機会が多い日が続きますので、どうしても心配が残ります。

 さて、ただの風邪じゃない=インフルエンザだった場合、しゃれにならないのは周りにまで伝染させて、仕事が回らなくなってしまうこと。関西を中心に大流行中みたいですが、とりあえず自分がならないために、予防法を復習しておきましょう。

インフルエンザ、県内流行入り 学級閉鎖相次ぐ 日本海新聞

 帰宅後や食事前の手洗いとうがい、マスクの着用も一般的で効果的な予防策。手洗いはせっけんを使って約一分間、念入りに洗うとウイルスを洗い流せる。室内の湿度を保つことも大事だ。

 一番有効な予防法は、間違いなく予防接種ですが、効果が出るまでに二週間以上かかりますので、それまでにかかってしまったら意味がありません。それよりも、手洗いうがい、マスクの着用という古典的な方法を徹底するのがよいみたいです。

 古典的とはいえ決して馬鹿にしたモノではありません。ウイルス・細菌のもっとも一般的な感染方法が経口感染、つまり口から入ることですから、食べ物を触って汚染する恐れのある手、のどの粘膜で食い止められているものを飲み込まない、空気中の浮遊ウイルス・細菌を吸い込まないという観点から、非常に効果的なものです。ただ、マスクの場合は、しっかりとすき間無く覆うものが望ましいですし、ウイルスに対抗しようと思ったなら、できるだけ保湿性のものが良いみたいです。

 ただ、これらの防御手段は習慣がないとなかなか実行できませんよね。ならば、せめて三食きちんと食べて、睡眠時間をしっかりとることで、インフルエンザにかかりにくい体力作りを・・・それでもダメなら「まずい」と思ったらすぐに医者に言って、仕事に行けない理由を作ってからしっかり休むのが最後の手段でしょうかねえ。・・・自分がそうならないよう、気をつけたいと思います。はい。


チューナー意味無し?接続端子の問題は盲点だが

2009-01-23 20:56:37 | Thinkings

 もー良いですから、ばっさり切り捨てようって前回も提言したんですけどね。

 アナログテレビ放送の2011年停波が近づくにつれ、マスコミのネガティブキャンペーンもだんだんと重箱の隅をつつくようになってきました。

チューナー買っても地デジ見られない!? 古いテレビは接続端子なし 中日新聞

 チューナーは電波から映像と音声の信号を取り出す機器で、アナログテレビ側にある映像・音声(黄、白など)の入力端子につなげば地デジ放送が見られる。現在流通しているテレビには入力端子が付いているが、1980年代ころより前の製品の多くはアンテナをつなぐ端子しかない。

 現在、テレビについている代表的な入力端子と言えば、アンテナ線をつなぐRF端子、赤白黄色のRCA端子の中の映像担当であるコンポジット端子、S端子、D端子、コンポーネント端子、そして映像と音声を同時に扱えるHDMI端子。ちなみに映像の綺麗さは後に紹介したものほどよくなっていきます。(Dとコンポーネントは同じくらいです。)今回「無い」と言われているのは二番目に紹介したコンポジット端子のことですね。・・・いやまあ、せっかくの地デジをコンポジット端子でつなぐのもどうかと思いますけど。

 社団法人デジタル放送推進協会の担当者は「盲点だった」と言っていますけれど、私も全く考えの外でした。まさか今時コンポジット端子すら無いようなテレビを使っているなんて!ものもちが良いですね。しかしながら、古い電化製品は回路や配線の劣化や汚れによって発火や漏電の恐れがあります。正直なところ「危ない」ですので、この機会に買い換えを促進した方が結果的に良いはずなんですが・・・中日はいったい何を思ってこんな記事を書いたんでしょうね?以前も古い扇風機から発火した事件が紙面を賑わせたはずなんですが。

 以前も申しましたが、こんなネガティブキャンペーンに惑わされず、総務省はきっかりと停波した方がよいと提言いたします。

 今後の二年間で地デジ対応テレビのローエンドはさらに下がるはず。それでも買わない層はテレビを本当に必要としていないんでしょう。それよりも、二年後に空くはずだった「アナログテレビ放送の帯域」が利用できなくなることの方が問題です。

 テレビ放送とは、映像や音声を電波に乗せて広く送り届けることなんですけど、電波の周波数には当然限りがあります。皆が好き勝手に電波を使ったとしたら、そこら中で混線が起こってしまいます。そこで、電波の広域な仕様には総務省の発行する免許が必要となります。逆に言えば、すばらしい電波の使い道を考えたとしても、すでに他の事業者に押さえられていたり、総務省から免許をもらえなければ使えないと言うことなんです。

 今回のアナログテレビの停波によって、それこそガバッと帯域が空くことになります。当時の規格で無圧縮のアナログ放送を10チャンネル以上使っていたんですからね。放送事業者や通信事業者にとっては何十年に一度あるか無いかのとんでもないチャンスな訳ですよ。それこそ、一部の古い世代に固執する人たちを守って放送を延長するよりも、国全体の利益を考えるなら、停波を待つことは無いと思いますけどね。

 テレビを構成するモノだって資源ですが、電波の帯域だって代わるモノのない大切な資源です。

 入力端子のない83年製のテレビを使っている愛知県刈谷市の男性(62)は「市販のチューナーでは見られない。(アナログのままで)何の問題もなく、きれいに映るのに」と疑問を投げかける。

答えましょう。古いアナログ放送に帯域を奪われたままでは、コンポジット入力端子の無いテレビを使い続ける以上に「もったいないから」ですよ!


携帯電話にも.NET ただしWindows Mobileではない

2009-01-21 20:06:14 | Technology

 今のところ、もっとも使われている開発環境と言えば、やはりMicrosoftのVisual Studioでしょうか。統合開発環境として多くのユーザーを抱え、かつWindows初期からのノウハウも相まって、現在では非常に使いやすい・・・というよりも、「馴染んだ」道具になりました。私はVisual Basic4.0のころから使い出して、2007でC#にスイッチしましたが、メインGUIがタブに変わったことに慣れさえすれば、そこまで戸惑うこともありませんでした。

 さて、Visutal Studioが6.0から2005にバージョンアップしたときの最大の変化と言えば、Visual Basicが同じ文法というだけの全く別物になったこと・・・もそうなんですけれど、開発するアプリケーションをWindowsネイティブ環境ではなく、.Net Frameworkメインにシフトしたことでしょう。
 Microsoftが.NETに移行したことは、その環境に対応した.Net Frameworkを用意すれば、ウェブやXBOX360、WindowsMobileなど様々なプラットフォームででの開発環境を統合できることを狙ってのこと。簡単に言えばMicrosoft版のJavaです。(これによってC#がJavaから目の敵にされたりしていますが)現時点ではWindowsのみの実装にとどまっていますけど、Linux版の.Net FrameworkライブラリであるMONOの開発が進んでいるようです。

 さて、先に挙げたMONOはMicrosoft謹製ではなく、有志によるオープンソースプロジェクトで動いていますけれど、これは.Net Frameworkの仕様がISOやJISで定められているから。というわけで、今回KDDIが自社の法人端末用にDLLを開発したとしても確かに不思議はないのです。

KDDIが.NET対応の携帯電話、アプリ開発期間を数分の1に ITpro

携帯電話プラットフォーム「BREW」上で、.NET Frameworkのランタイム「.net by au」を動作させる。「既存のBREWよりもソフト開発者が多いうえ、ライブラリの活用で開発そのものも容易になる」(KDDIソリューション商品企画本部の中島昭浩モバイル商品企画部長)という。

 実際に搭載されるランタイムは、BREWである関係上機能を削減したミニライブラリとなっていますけれど、正直なところスマートフォンでもない携帯で.NETを動かそうという発想は無かったので驚いています。これにより、携帯電話アプリケーションの開発にVisual Studioが使えるようになりますので、C#やVisual Basicでの開発も可能になります。
 一般に使われるような携帯電話用アプリケーションとは違い、ビジネス向けの業務アプリケーションとなると、PC向けのライブラリなどの資産やノウハウが引き継げるのは非常に大きな意味を持ちます。また、記事でも述べられていますが、Visual StudioのプログラマーはBREWプログラマーに比べて桁違いに多いと言うこともメリットにあげられます。

 AndoroidやiPhoneのように環境を丸ごと用意するというのも一つの手でしょうが、今回の試みのように今あるものを使うというのも有効な手段ですよね。.net by auが一般端末にも広がれば、既存のシステムを変えずにより開かれた開発環境を提供できるようになるわけですから、無理にオープンに走るよりも、そちらの方向性で進んでいくのもありなんじゃないでしょうか。