Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

通信キャリアに求められる大きな選択

2011-05-27 23:59:59 | Technology
 現在のモバイル通信で最も使われているのは、間違いなく3G、つまり第3世代通信方式と呼ばれるもので、俗にFomaとかWINなどと呼ばれているものです。
 
 しかしながら、フルブラウザやスマートフォンをガシガシ使うような用途であるとか、モバイルWi-Fiルータを使ってPCを使うような用途である場合、固定回線に比べると速度的に見劣りします。YouTube等のストリーミングサービスを受けるときにはなおさら。
 つまり、規格が時代的に力不足になりつつあるということです。

 それを受けて・・・いや受けずとも、世の中は「次の通信規格」を求め、通信キャリアは研究を続けるわけですが。
 ここで問題がひとつ。「どの規格を採用すべきか?」ということが大前提としてありますが、今のところは「LTE」という規格が本命視されており、ドコモはすでに「Xi」という名称でサービスを開始していますし、KDDI・ソフトバンク、そしてイーモバイルも採用を決めています。これによりSIMロックフリーの恩恵がより得られやすくなるという期待もされていますが、もう一つ、すでに普及が始まっている技術として「モバイルWiMAX」が挙げられます。
 実はモバイルWiMAXはLTEとよく似た技術で、機器の共通化によるコスト低減も見込まれていたりするのです。

 今後、キャリアに求められるのは、技術の取捨選択になりますけれど、それに関しての興味深い講演がありました。

ドコモとKDDI、UQが語ったLTE、そして4Gへの展開 ケータイWatch

KDDIでは、音声電話については既存のCDMA2000 1X網で、データ通信についてはLTEで行う。LTE圏外の場合でも、EV-DOエリア、1Xエリアに後方互換する。


 実はLTEには音声通話の規格は含まれないため、音声のやりとりについてもパケット通信を用いる必要があったのですが、KDDIはCDMA2000とのハイブリッド端末を利用することで、音声通話を3Gに投げるという方針を採用したことになります。また、UQ-WiMAX網の利用もしてますし、まさになんでもありです。

 このように、LTE一本ではなく、数種の通信規格を組み合わせることでパフォーマンスを引き出すという方法についても一般的になっていくかもしれません。ユーザーに取ってはよりつながりやすくなる一方、端末メーカーにとってはより悩ましい時代になるかもしれませんね。


最新の画像もっと見る