Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

第2東京タワー

2006-03-31 22:07:54 | Technology
 東京タワー、のぼられたことありますか?私は家族旅行で一度だけ、のぼる機会がありました。今となっては記憶も薄れてしまいましたが、やたらと高かったことだけは覚えています。

 アンテナ含めて333mの高さを誇る東京タワーは、建設当時世界一だったパリのエッフェル塔を抜き、世界で一番高い電波塔となりました。折しも戦後のテレビ放送黎明期、東京タワーはまさに日本の復興のシンボルでした。
 そして、今度は「デジタルの救世主」として、新たな塔が建つ予定です。

 第2東京タワー、墨田区に…世界一600メートル級

 第2東京タワー。“すみだタワー”(仮称)という名を与えられたこの塔の目的は、4月から始まるワンセグ放送を、すべての携帯電話、車載器などの移動体に届けること。そのためには、東京タワーの2倍程度の高さが必要なんですって。すべてとは言っても、関東圏だけでしょうけれど。

 600mですかあ・・・。にわかに想像がつかない高さですよね。
 サンシャイン60が239.7m、東京都庁が243.4m・・・ビルの1階の高さを単純に4mと見積もると、実に150階建ての高層ビルに相当します。現在世界一高いビルは「台北101」で508m。まだ600mを越える建造物は世界中で建設されておらず、もしかすると世界一高い建造物になる可能性もあるようです。

 ところで、「台北101」の高さを拾ってきたWikipediaの記事の中で、

アマゾン川 - 世界一長い河。源流をミスミ山とする近年の調査報告に基づくと、8,300km。世界一の流域面積の河。705万km²

と書いてあるのにびっくり。え、ナイル川が世界一じゃなかったの!?
どうやら支流がありすぎて、資料の方も混乱している様子ですが、最新の学説によれば、ナイル川6,695kmに対してアマゾン川8,300kmと、確かに世界一っぽいです。

 ミシシッピー川が世界一と言われていた時期もありますので、河川の世界一も技術の進歩によって移り変わっていきます・・・もう変わらないとは思いますが。
 たとえ第2東京タワーが世界一の高さを誇ったとしても、すでに1kmを越えるビルの建設計画が持ち上がっています。建築物世界一も変わっていくと言うことですか。
  

ツーカーが消える

2006-03-30 20:41:21 | Weblog
 私が初めて入手した携帯電話は、ツーカーでした。以降、機種変更をしながら使ってきましたが、「話せて、メールができればいい」という考えのもと、特に不満を感じることは無かったんです。

 ですが、昨年の半ばのことです。携帯の電池の持ちが悪くなり始めたのを機に、機種変更をしようと思ったのですが、欲しい機種が全くないことに気づいたのです。
 QVGA液晶の機種が1機種しかなく、しかも高い・・・私は半ば失望し、真剣にキャリアの変更も模索し始めました。

 そんな折です。auへの「機種変更」ができると言う話を聞いたのは。

 私はサービス開始を忠犬のように待ち、念願のauへと機種変更を行いました。するとどうでしょう、「話せて、メールができればいい」なんて言葉はすっかり過去の事になってしまいました。ネットがこんなに便利だったとは・・・

 さて、このように私も「当事者」だったツーカーのau吸収。機種変更を実施して以来、順調にツーカーからauへの「乗り換え」が進んでおりますが、そろそろ仕上げに移行するようです。


KDDI、ツーカー新規受付を6月30日に終了
 ケータイWatch

 KDDIは、ツーカーブランドの携帯電話サービスについて、新規契約の受付を6月30日で終了すると発表した。7月以降は機種変更のみの受付となり、ユーザーの利用状況を踏まえながらツーカーの携帯電話サービスの終了も検討していく。

 まだサービス終了とはなっていませんが、新規契約を打ち切った以上、ゆるゆると終焉に向かっていくのみなのは明らかでしょう。

 ツーカーの携帯は、他が高機能化していく中で、逆にシンプルをうたい文句に一定のシェアを獲得してきました。液晶画面までを省いたシンプルの極みとも言える「ツーカーS」のヒットは記憶に新しいところです。
 しかしながら、吸収元のauに続きdocomoも同じコンセプトの機種を販売、ここまでやったと言うアドバンテージが一気にそがれてしまいます。また、一線の機種においては、「シンプル」を追求したため、端から見ると「2世代ほど遅れた」ものにならざるを得ず、新規ユーザー獲得の足かせになっていたのは間違いないでしょう。
 もはや頼れるところは値段のみですが、vodafoneとauによる利用料金の大幅値引きによって、完全にお株を奪われる形に。今や、低価格と言えばvodafoneの売りの一つとも言えましょう。

 ツーカーが消えるのは、auに吸収された時からうすうすとわかっていたこと。今や、シンプルだけを売りにできた時代では無いと言うことでしょうか。
 それでも、そのシンプルという点において、ツーカーが行ってきた功績というのは評価すべきだと思います。高齢者の取り込みという、他ができなかったことなんですから。

 今後は、サポートと機種変更のみが伝えられていますが、納得のいく運営を最後までやっていただきたいものです

Wikipediaとブリタニカ、「真実」の戦い

2006-03-29 20:54:40 | Thinkings
 Wikipediaと言えば、私もたびたび引用しているネット上のフリーな百科事典です。ブリタニカ百科事典は、世界でもっとも権威ある百科事典と言うことらしいです。実際に読んだことがないし、そもそも百科事典の評判について聞いたことが無いので、よくわかりませんが。

 そういえば、英和辞典の評価については、大学時代に英語の講師の人から教えてもらいました。

 Wikipediaは、その情報、編集などがすべて一般の寄稿者から寄せられています。内容の検証、語記の訂正など、記事の正当性に関わる部分についてもすべて、一般ユーザーによって行われています。
 その内容については多岐に及び、南極の湖から浜崎あゆみ、ケロロ軍曹に至るまで収録されており、オープンソース的手法の良い点が遺憾なく発揮されています。

 しかし、「本当にその記述は信用できるのか」という点において、やはりオープンソース的手法の悪い点、「使用は自己責任で」というところがネックになっていました。

 ですが、事態はかのNature誌に掲載されたある論文により、急展開を見せます。

「Wikipediaの情報はブリタニカと同じくらい正確」--Nature誌が調査結果を公表

Nature誌の行った調査から、WikipediaとBritannicaが正確な情報源として同レベルにあることが明らかになった。Britannicaは、世の中の事実について記述した情報源の基準と見なされている百科事典だ。

 つまり、今まで知識人からは小馬鹿にされる事も多かったWikipediaですが、どうやら「正しいらしい情報源」として、ある程度以上の信用をおけるという結果をNatureからもらえたと言うことです。
 しかしながら、この結果がおもしろくないのは件のブリタニカの方です。

 ブリタニカは判決?が不服としてNature誌に講義を行いました。

ブリタニカ、Nature誌に反論--Wikipediaの正確性に関する調査を非難

 確かに、「無料の百科事典に、商業ベースでやっている我々が負けるわけにはいかない」と言うことなのでしょうが・・・
 何というか、これってMicrosoftがLinuxに対して行っていることと大して変わりませんよね。批評を下しているのがNatureだと言うことが違うくらいで。

 しかしですよ、ここで抗議をしたところで、この結果を見てユーザーが使い方を変えるとは考えられません。
 商業ベースで刊行されているブリタニカが正確なのは当たり前。かといって、一般ユーザーが日常のちょっとした調べ物をするのに月11ドルも払うのはもったいないし、Wikipediaで十分でしょう。正確な出典先の保証として、ブリタニカを使えばよいのです。

 ただですね、その正確なブリタニカにも結構間違いがあるらしいと言う結果がでていることも、お忘れ無く・・・


普及するのか、「カラーコード」

2006-03-28 21:59:16 | Weblog
 QRコードってありますよね。2次元バーコードの代表格で、携帯電話のカメラでこのバーコードを撮影すると、URLやプロフィールがそのまま取り込めるという便利な物です。

 QRコードは、このページによりますと、単体で最大2903バイトまでの範囲で持たせる情報の幅を持たせることが可能、30%のデータが欠損しても大丈夫なエラー訂正機能、切り出しシンボルによる、傾きを無視できる可読性と、非常に魅力的な規格として、今や様々な場所で採用されています。
 欠点としては白黒の2色しか使えないことと、デザインが限られる事ですが・・・どうやらその欠点を克服しようとする新たな規格が現れたようです。

 白黒のQRコードから「カラーコード」へ──韓国発の新規格 ITmedia

 カラーコードは赤・緑・青・黒の4色で描かれた絵(カラーコード)を、携帯電話のカメラで読み取り、それをアプリケーションで解析する仕組みになっている。ここで解析された色のパターン情報はサーバに送られ、対応した情報が携帯電話に表示される。

 ちなみに、日本での実証試験もすでに行われており、携帯にアプリをダウンロードすることによって気軽に試せるらしいです。
 参照元の記事に載っているカラーコードのサンプルを見てみると、実に鮮やかかつ、デザインの自由度も高いようです。純粋にカラー情報のみを拾ってくる方法のなせる技でしょう。
 カラーコードの運営元、カラージップ社のサイトにくわしく概要が書いてありますが・・・

 私は、ちょっと普及は難しいのでは?というのが率直な印象です。
 まず、カラーコードは読み取る方向によって、全く違う情報に”化ける”こと。そして、媒体を選ばないとは言え、夕焼けなどの外光と、カメラの性能に、読み取り性能が大きく左右される可能性があること。
 そして最大の懸念は、

ここで解析された色のパターン情報はサーバに送られ、対応した情報が携帯電話に表示される。

と言う下り。つまり、アクセスするためには、必ず一度はサーバーにアクセスしなくてはいけないと言うことです。さらに言えば、カラーコードを有効にするためには、まずサーバーにカラーコードを登録するという事が必要になるわけです。QRコードのように「誰でも気軽に」とは行かないのが実情のようです。

 確かに、見た目的に華やかなカラーコードは、広告などのデザインには適しているかもしれません。しかし、QRコードの「コントラストさえ良ければ」と「強力なエラー訂正」というサバイバビリティに加え、「端末のみで解析、理解が可能」という手軽さは、デザインを欠いてもなお、大きなアドバンテージになると思うんですけどね。
 QRコードはその手軽さがうけて今の地位があるわけですけれど、カラーコードは見れば見るほど、そのデザイン性よりも、規格自体の「自由度のなさ」がめだってしまうように感じます。結局企業数社が使うだけで、最終的にはひっそりと消えていくのではないかなあと考えずにはいられないですね。

デートに使える?Science Walker

2006-03-27 18:03:50 | Weblog
 文部科学省もだいぶ考え方が柔軟になって来たのではないでしょうか?若者の科学離れを何とかしようと、今までとは路線の違う「広報活動」を行うようです。

雑記帳:「デートに使える科学ネタ」文科省が無料誌作成 毎日新聞

 ◇「デートに使える科学ネタ」を集めた無料情報誌「サイエンスウォーカー」を、文部科学省が作成した。角川書店が「東京ウォーカー」など28日に全国で発行する雑誌にとじ込む。

 今までの科学離れを食い止める為の広報活動の主な場と言えば、やはり学校ということになるでしょう。
 しかし、学校で出来ることと言えば、ポスターやイベントの掲示が関の山。それ以上を求めようとしても、学校内で行われることは、どうしても「授業の延長」として見られてしまいがち。科学に興味を持てない小中学生が、押しつけで何とかなるなんて無理な話です。
 派手な化学実験などを行う出張授業も一定の効果を上げてはいるようですけれど、どうしても一過性のものという感覚が私には捨て切れませんし、一度に啓蒙できる人数もたかがしれています。

 それに比べて今回の取組のおもしろいところは、東京Walkerなどの若者向け雑誌に綴じ込むという配布方法と、

◇内容はサッカー、音楽、食事、ドライブなど、身近な話題が満載。デート前に予習して、やさしく科学的に解説できれば、彼女(彼)もほれ直す?

といった、身近な「科学とリビア」的方式をとっている事。そして、

デートの強い味方!カップルで楽しむサイエンス

などと表紙にでかでかと書いてある当たり、文科省のいい意味でのキレッぷりと、見出しの秀逸さに感心しました。

 一体どんな中身なのか、どの程度つっこんであるのかが気になるところですが、身近な話題から、一般的な若者の興味を引く形で、かつ効果的な配布方法を使って科学情報を送り込むという試みには正直なところ驚きました。
 若者の興味が多様化していく中で、その中でも最大公約数的な雑誌を選び、内容も出来るだけ興味を引く物に絞る・・・こういうアプローチに取り組むということは、それだけ文科省も本気なのだと言うことでしょう。べた褒め気味ですが、このようなチャレンジブルな取組はかなり評価できるというのが、私の率直な感想です。

 全体で110万部ほど作られたというこのScience Walker。3月28日販売の東京Walker系列雑誌に綴じ込まれるそうなので、見かけたら手に取ってみるとおもしろいかもしれません。

スパム、消防活動を妨害する

2006-03-26 18:31:01 | Weblog
 スパムと言えば、豚を加工した食品を缶詰に詰めた物で、イギリスのコメディー番組門ティパイソンでも・・・では無くって、業者が勝手に送ってくる迷惑な電子メールの事ですね。
 もちろん、”迷惑メール”と呼称されるくらいですから、一般人にしてみればとにかく迷惑。私もホームページとこのブログ用に公開しているアドレスには、毎日嫌になるほどスパムが入ってきます。
 ・・・出会い系なんてやらないってのに。

 さて、話は変わりますが、火事が起こったときに、まず何をすればいいか・・・そうですね、まずは逃げること。初期消火、つまり消化器や水ではどうしようもないときは、自分の安全を確保してから消防署に連絡をすることが重要です。
 消火活動をするのは、なにも消防署だけではありません。地元の消防団も消火活動を手伝いますし、延焼の監視などは、主に彼らの仕事です。
 それに加えて、地元自治体にも周知が言っていれば、迅速な対応が可能となります。

 それらの情報を周知をするために、電話、無線などが使われるのですが、携帯メールによる一括転送なども行われているようです。
 メールならば、電話と違って相手がどんな状況か考えなくても良いですし、情報発信コストも最小限で済みます。時間もかかりませんしね。

 しかし、まさかこんな落とし穴があるとは思いませんでした。

消防本部へ大量迷惑メール、火災配信サービス不調に

 福岡県柳川市消防本部(竹下敏郎消防長)のコンピューターに、大量の迷惑メールが送りつけられたため、火災を消防団員や市民らに知らせるメール配信サービスができなくなった。

 迷惑メールを自動的に削除する能力の限界を超えたとみられ、同本部は25日からサービスを停止し、システムを開発した業者が復旧作業にあたっている。


 一般市民や企業だけではなく、人の命を守るための消防活動にまで影響を及ぼすとは考えてもみませんでした。いや、考えればわかることだったんでしょうが・・・
 ここまで来ると、もはや迷惑の範疇を越えているように思います。こういう事が二度三度と続く前に、迷惑メールに対して抜本的な対策を行うべきだと思うのですけれど。
 もちろんメール業者に対してもですけれど、例えばボットネット対策に、一般ユーザーのセキュリティーに対する意識向上を図るとか。そういうところで国家予算を使ってみたり、Microsoftなどと協力してみたりするのは、現状を考えるときわめて有益だと思います。

 「スパムがいつか、人を殺す。」そういってしまうと、大げさかと思われるかもしれません。しかし、今回の様な事件が起こってしまうと、あながち言い過ぎでは無いと思えてしまいます。

レボリューションと「下位互換性」

2006-03-25 16:31:44 | Thinkings
 プレステ2があれほどのスタートダッシュを記録したのは、DVDプレイヤーに加えてPS oneとの下位互換性があったから。GBAが安心して市場から迎えられたのも、GBのカセットがそのまま使えたから。
 それらの教訓を生かし、現在ではDSも、限定的ですがXBOX360も、そしてレボリューションも、前ハードのソフトウェアを資産として引き継いでいます。

 それに加えて、ある意味「転機」が、ゲームの世界でも起こり始めているようです。

 レボリューションでは、ダウンロードという形で「過去のゲーム資産を提供する」と言発表されました。これは、ファミコン、SFCのエミュレーターをレボリューションが搭載することを意味します。
 今まではカセットという媒体でしか流通しておらず、動かすことが難しかった過去の資産を、十分に整いだしたインターネット網を使って、データとして流通させることで、「合法的」に「安心」な商品を提供するという意欲的な試みです。
 骨抜きになったといえPSE法の絡みもありますし、タッチジェネレーションで戻ってきた中高年のゲーマーも取り込めるのではないでしょうか。

 その試みに、意外なところも乗っかってきたようです。

レボリューション:PCエンジン、メガドライブのゲームが復活

 ハドソンとセガは24日、06年発売予定の任天堂の次世代ゲーム機「レボリューション(仮称)」向けに、PCエンジン、メガドライブで発売されたゲームソフトを提供する、と発表した。レボリューションで計画しているファミコンなどのソフトのネット配信サービスで展開、ゲーム資産の有効活用を図る。

 以前、ハードメーカーとして、任天堂と熾烈な競争を繰り広げたセガとハドソンが、レボリューションにソフトを提供する事になったというのです。
 しかも、セガ、ハドソン両者とも、PCエンジン、メガドライブに提供されていた他社製ソフトウェアをもレボリューションで提供するために、それぞれが交渉に動くというのですから、ある意味驚きです。

 過去のゲームを振り返るのにはカセットはかさばりすぎるし、ハードの寿命ももちろんあるため、「思い出して、ふとやりたくなる」なんて時は、まああきらめるしか無かったわけです。それが、「思い出して、ふとやってみる」なんて事が現実になる、しかも合法的に。そういう未来がほぼ目の前にあるというのは、何というか「コンシューマーではあり得ないと思っていました」。


 あー、そのうちレボリューションに「MSX」も参入しないかしら・・・マイクロソフトとソニーも入ってるから絶対無理の無理無理でしょうかね。

眠気との戦い方

2006-03-24 23:37:34 | Life
 人間、黙々と作業をやっているときに、どうしようもなく眠たくなるときがあります。
 私も年を取ったのか知りませんけれど、昔のように徹夜ができなくなりました。それでも相当無理をして、完徹なぞしようものなら次の日はまるっきりポンコツ、いつもに輪をかけて役立たずですよ。
 そういうわけで、ほぼ徹夜明け(夜間工事の立ち会い22:30スタート、4:30フィニッシュ。7時に起きて仕事。)の本日は、まさに夢見がちな時を過ごしていました。ある一時を過ぎると、逆にハイになって仕事が進みましたが。

 眠気というやつは、ちょっと気が抜けていたり、体に負荷がかかっていると、そろそろと忍び寄ってきて、あっという間にまぶたと思考力を占拠します。
 以前、このBlogを書いているときに、気づいたら”K”を押しっぱなしで落ちていたことがありました。また、カルドセプトを遊んでいるときに、眠気と戦いながら進めていたら、いつの間にかコンピュータに勝利していたこともありました。どうやって勝ったのかは、今でもよくわかりません。

 それらはまだ、笑い話で済むことですし、本当にやばいときにはなりふり構わず練ることもできます。しかしながら、どうしても寝てはいけないときと言うのはあるモノです。例えば席で仕事をしているとき、会議中そして車の運転中。
 席で仕事をしているときに、どうしようもなく眠くなったときは、私はまず立って歩きます。お外の風に当たって、ちょっと人と話すことができれば、ずいぶんと楽になります。もう珈琲の効かない私にしてみれば、ちょっとうれしい効果ですね。
 ただ、会議中はその手は使えません。ここで、「何とか起きていよう」と頭の中で興味のあることを考えてささやかな抵抗を試みたりすると・・・間違いなく逆効果です。からに閉じこもると落ちます。
 ですが、これらは確かに「寝たらダメ」な事に変わりありませんが、それによって即、人が大けがをするとか、そういうことは無いわけです。

 車の運転は違います。居眠りすることで、即事故、けが、死亡につながります。
 以前、私は車の運転で死にかけたことがあるんですけれど、片側4車線の道路を北上していることのことです。早朝と言うこともあり、すっかり眠気に支配されたまぶたは、信号待ちの度に、甘美な眠りへの陥落を叫んでいます。事実数秒間、何度も記憶がとんでいました。
 自分の意志に関係なく、眠りに落ちるようになってしまったら、もう珈琲なんざ効きません。そんなときは、せめて10分でもあきらめて眠ること。先の車での戦いは、私がコンビニを見つけ、その駐車場で40分ぐらい値こけていたことで、とりあえずの解決ができました。

 珈琲を飲む、ガムを噛む、風に当たる・・・眠気をとる方法としては様々な物が考案され、実際に使われています。ただ、本当にどうしようもない時、そんなときがデスクワーカーの方ならずとも、必ず1度はあるはずです。そのときに、本当に役に立つのは、やっぱり眠ること。下手に小細工でお茶を濁すよりも、根本的に解決した方が、得られる結果も体の苦しさも、遙かにメリットがあるはずです。
 特に運転中は、意地を張らずにさっさと休むこと。その方が20分目的地に遅れることよりも、ずっとずっと価値があるはずなのですから。

あなたのプロバイダ、どんな感じ?

2006-03-23 18:49:08 | PC
 我が家でインターネットが使われ出したのが、ISDNとADSLの過渡期の頃。今から思い出せば、当時はインターネットなんて無ければ無いで、不自由とは思わなかったんですね。
 今となっては、PCを使う理由のトップにインターネットがある始末。というよりも、最近はインターネットが必須に近い状況になってきています。
 ソフトウェアのアップデートもインターネット。最近は雑誌にCDが付かなくなってきたので、フリーソフトを手に入れるにもインターネット。ニュースを読むのも新聞ではなくインターネット。国語辞典に英和辞典、百科事典を引くのもインターネット。遠出するときにはインターネットで地図検索・・・というように、今の自分の生活を振り返ると、かなりインターネットに依存しているなあと思うわけでありますよ。

 そんな大変有用な物になってきているインターネットですが、個人で利用する際、必須なのがプロバイダ(以下ISP)。
 昔ほどではありませんが、今でもISPがにょきにょき軒を連ねており、大型家電店のPCコーナーに行けば、入会用のCD-ROMがラックにずらりと並べてあります。

 極論すれば、「インターネットに中継」できればよいはずのISPですが、数があればもちろん個性が出てきますし、個性による差別化こそが、それぞれのISPにとって顧客を呼び込む武器になっています。

 さて、そのISPごとの個性について、それこそ黎明期の頃から漠然としたイメージが存在しました。私もそうなんですが、最初にISPを選択するときに、単純にサービスを比較するのでは無く、得体の知れない「イメージ」によって決定してしまうという場合も、決して少なくないと思います。

 そんなイメージについてですが、gooでおもしろい調査が行われたようです。

gooリサーチ、自由回答から分析を行なった「ISPに関するイメージ調査」

 NTTレゾナントと三菱総合研究所が共同提供する「gooリサーチ」は、「ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)に関するイメージ調査」の調査結果を公表した。

-中略-

 調査では登録モニターが利用していると回答したOCN、Yahoo! BB、BIGLOBE、@nifty、So-net、DIONの上位6社について、自由回答を中心とした直感的なイメージが質問された。


それぞれのイメージついて、記事から結果をまとめてみます。

ISPイメージ好評苦情
BIGLOBE「NEC」「コンテンツ」「サービス」「名前」
OCN「NTT」「安心」「安定」「サービス」
DION「KDDI」「安心」「運営」「名前」
@nifty「老舗」「サービス」「安心」「料金」
So-net「ポストペット」「コンテンツ」「キャラクター」「サービス」
Yahoo! BB「有名」「勧誘」「有名」「料金」「勧誘」「対応」「信用」


 どうでしょう、イメージと一致しましたでしょうか。私の主観からすると、ほぼ納得できる結果です。
 この結果について、多くは語るつもりはありませんが、まずBIGLOBEとDIONの苦情、「名前」って何なんでしょうね。そんなに嫌な名前って事は無いと思うのですが。
 あと、Yahoo! BBの結果から、「第一印象って大事」と改めて思いました。最初に言われていたイメージを、ほぼそのまま引きずっている様な印象です。申し訳ないんですけれど、最後の行だけやけに泥臭いと、率直に思ってしまいました。

 ISPも携帯電話と一緒で、「一度決めたらなかなか変更できない」ものです。目先のサービスだけで踏ん切りが付かなければ、いっそイメージを参考にするのも「有り」だと思います。しかし、イメージのみで、実際のサービスを比較せずに決めてしまうというのも、これまた乱暴ではないかとも思います。
 インターネットへの扉というだけでなく、様々な付加価値を提供している現在のISP。自分の個性に併せて、最適なISPを選択してみて下さい。

 ・・・私はもう、後の祭りなわけですが。

Vista延期がもたらすモノ

2006-03-22 19:55:14 | PC
 WindowsXPが2001年11月に登場してから、実に4年が立ちました。
 Windows95からWindowsXPまでの間、約2年刻みでリリースを続けてきたことから考えると、実に3倍近い”間”が開いていることになります。

 MicrosoftはWindowsVistaをなんとしても2006年内に発売する為、当初予定していた機能を削るという思い切った対策まで取ってきましたが、残念なことにその公約は破られることになったようです。

マイクロソフト、Windows Vistaの一般発売を2007年へ延期 CNET

Microsoftは米国時間21日、Windows Vistaの開発に遅れが出ていることから、この新しいオペレーティングシステムを搭載するPCの発売は2007年1月以降になると発表した。

 今回の遅れによって、Microsoftだけでなく、PC業界全体が大きな影響を被ることになるかもしれません。

 記事にもあるように、Vista発売が2007年にずれ込むことによって、2006年の年末商戦には間に合わなくなります。今年の年末商戦は、Vistaによって注目を浴びていただけに、消費者側の買い控え、ベンダー側の投入縮小等が予想されます。
 年末商戦における市場規模の縮小は、MicrosoftやPCベンダー側にとって大きな痛手になるのはもちろん、Viivの普及を推進しているIntelにとっても誤算であるはずです。

 現在Viivは、WindowsXP MediaCenter Edition(MCE)にしか対応しておらず、こと日本についてはMCEの普及が芳しくないこともあり、各PCベンダーも様子見の状態です。
 日本のテレビ機能付きPCを販売しているPCベンダーは、例外なく独自のテレビインターフェイスを持っており、それらの機能はMCEの10フィートUIを遙かに上回っていることが原因で、これによりわざわざ価格の高いMCEを搭載するメリットが薄くなっているわけです。
 しかし、VistaではMCEの機能が統合されることが決定しており、Vista搭載のPCは例外なくViivの対象に含められます。MCEというOSのくくりを廃したことで、(筆者注:Vistaのすべてのバージョンでメディアセンターが搭載されるわけではなく、XP MCEに当たるHome Premium及び、XP ProfessionalにあたるUltimateにメディアセンターが搭載される。)PCベンダーは、Vistaと自社製の10フィートUIを共存させることにより、Viivへの対応をにらんでいたらしいのです。
 ところが、今回の発売延期により、Vista搭載PCの市場投入が遅れると言うことは、同時にViiv対応PC群の拡大にも歯止めをかけることになります。これはもちろん日本市場だけの問題ではなく、Viiv普及の敷居をVistaが下げる事には変わりないことから、世界市場的な損失であると言えます。
(筆者注:前述の通り、VistaにもMCEに相当するエディションがあり、敷居を下げるとは一概には言えない。ただ、Viiv導入のきっかけとしてVistaをにらんでいたメーカーは多いと思われるため、Viiv普及に歯止めをかける事は間違いないだろうとは考えられる)
 年末商戦を逃した以上、普及の速度は確実に遅れるでしょうから、Intelとしては大変おもしろくない発表だったのではないでしょうか。

 ただ、これらの発表について不利益を被るところばかりでもないようです。

 その代表とも言えるのが、スパイウェア対策ソフトウェアベンダー。

「最強のスパイウェアキラー」の期待がかかるWindows Vista CNET

 Microsoftは、今年中にWindows XPの待望の後継製品となるWindows Vistaをリリースする。このOSは、スパイウェアの侵入を防ぐような設計となっており、OSとInternet Explorerの心臓部に重要な変更を加えられるほか、スパイウェア対策ツールの「Windows Defender」も組み込まれる予定だ。  

注:Vista発売延期前の記事です。

 これらの記事にあるように、Vistaは従来のWindowsに比べて、スパイウェアへの対策を大幅に強化してあり、標準搭載のWindowsDefenderのみで必要十分な効果が得られるとのこと。Vista以後では、Windows向けのスパイウェア対策ソフトのマーケットを枯渇するものと見られています。
 Vistaが市場投入から占有に至るまでに、2~3年はかかると見られていますが、それはスパイウェア対策ソフト市場の寿命に等しいという訳です。もちろん、その猶予期間の間にも、じわじわと市場が縮小していくのですけれど、今回の発売延期によって猶予期間初期での市場縮小の歯止め、若しくは猶予期間の延長すら見込めるかもしれないのです。

 ちなみにウイルス対策ソフトに関しては、Microsoft側も無料でのリリースはしないようです。

 また、現在問題になっているWindowsXP Homeのサポート期間についてですが、やや延長が見込めると考えるのが自然でしょう。スペックの関係で、Vistaにバージョンアップできないマシンも多いと思われますから、これについても歓迎されるべき事でしょう。

 過渡期にありがちな「移行の喜び、痛み」について、Windows95を境に、毎回規模が下がっている様に感じます。未だに”WindowsXP,2000,Me,98対応”のソフトウェアが多いことからも、その一端が見て取れるでしょう。
 ただ、今回のVistaは、待たされた分だけいろいろと期待も大きいですし、ファイル管理・・・は延長されましたが、GUIなど実に多くの変更点があります。これらは対応ソフトウェアだけでなく、ハードウェアにも影響を与える、いわばWindowsの一大転機とも言えるものです。
 その鉄板とも言えたリリース時期のまさかの変更は、予想以上に根の深い問題になる不気味さが漂っています。