Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

青少年へのネット・フィルタリングは是か非か

2010-07-31 23:17:29 | Thinkings

 ネットの世界は玉石混合。役に立つ情報もあれば、見るだけ時間の無駄とも言えるもの、中には犯罪とは行かないまでも、詐欺まがいやでたらめな情報により悪影響を与えるようなサイトが多々見受けられます。インターネットは便利な反面、自己責任で情報を取捨選択できることが仕様の前提となっているのです。
 大人でも時に危ういネット社会において、未成年に対し著しく悪影響のある情報を与えかねないネット閲覧を野放しにするのは危険・・・と言う話は分かります。学校裏サイトが特に話題になっていますが、それらの悪影響を排除するためのフィルタリングという措置については、手っ取り早い分、少々乱暴であるという意見もあるにはあるのですが・・・

 とりあえず、auは「是」と考えたようです。

au、未成年の携帯フィルタリングサービス非加入に書類提出を義務づけ RBB TODAY

 KDDI、沖縄セルラーは30日、「フィルタリングサービス不要申出書」の提出義務を8月9日より開始すると発表した。同書類は、携帯の契約者もしくは利用者が未成年者(20歳未満)の場合で、各種フィルタリングサービスに非加入、もしくは解除する際に提出を義務づける。

 ポルノに関してはある程度容認派の私ですが、携帯電話からのインターネットアクセスについて、未成年・・・とくに高校生以下の場合の規制は必要だと考えています。そういうわけで、今回のauの決定については支持をすると言う立場です。

 それどころか、最悪、中高生による携帯でのネット接続そのものを制限してしまっても良いのではないかとも思うくらいなのですが・・・少なくとも、着うたなどの「課金型コンテンツ」については、月々の購入上限を定めたり、プリベイド方式を導入するといった方法を導入すべきです。
 「息子が着うたを買いすぎて、月に10万の請求が2回来た・・・怒って着うたを全削除した」なんて話を聞くと、親の金でやっている以上は親がある程度手綱を取れるような体制にしておかないとダメなような気がするのです。ちなみに、そこの家庭では、息子さんの携帯からネット接続の契約を切ったらしいです。・・・メールはどうしてるんだろう?

 私自身、インターネットを使うようになってから、「ただネットを閲覧している」という時間が増えました。最高の暇つぶしツールであると共に、最悪の時間泥棒なんです。
 学生の時期に、そういう経験によって時間を浪費するのは最低限に抑えて欲しい。食事の時間や就寝の時間、勉強の時間、そして家族とのコミュニケーションを削ってまでネットに没頭する必要なんて無い・・・と、最近いつの間にか浪費してしまっている時間を振り返って特に思うのです。・・・私も含めて、いや私は反省しないといけないな。


実は寡占市場だった! モバイル検索市場でのGoogleのシェアが高すぎる

2010-07-30 23:59:59 | Thinkings

 検索エンジンとして、一番最初に頭に思い浮かぶのはGoogleでしょう。いや、日本だとYahoo!の方が先に浮かぶかも知れませんね。現に、今でもYahoo!をポータルとして使っている人が圧倒的に多いみたいですし。そのほかにもbingであるとかgooであるとか、知名度が全く上がらなかったcuilや、すでに撤退したinfoseekなんてのも・・・検索エンジンの種類というのは探せば案外あるものです。
 PCの検索分野においては、先に挙げたYahoo!、bingが、先行するGoogleをなんとかとらえようと世界的にしのぎを削っている最中という、3社と少ないながらもかなりホットな市場となっています。まだまだGoogleは圧倒的といっても、IEとFirefox、Chromeのように、ブラウザの世界で起きたことが検索分野でも起きないとは限りませんからね・・・

 とは言え、こっち側はちょっと・・・さすがに「もうムリ」なんじゃないでしょうか。

Googleのモバイル検索の市場シェアは驚異の98.29% TechCrunch

非常に利益が上がり、非常に急速に成長中の市場で、かくも完全な独占が達成されているとは驚きだ。

現在Googleは モバイル検索市場で98.29%のシェアを持っているという。2位のYahooの市場シェアはわずか0.8%だ。MicrosoftのBingに至ってはさらにその半分に過ぎない。StatCounter最新の調査データPingdomが報じたところによればそういうことになる。

 ここでもやはり、GoogleとYahoo!とbingの争いになっているのですが・・・98.29%という数字の前では、他2社はすでに誤差に近いでしょう。ここまで圧倒的だと、もう挽回はムリかも・・・と思ってしまいますが。

 考えてみれば、日本の携帯電話のウェブ検索でもソフトバンクを除いた二社はGoogleモバイルがポータルに埋め込まれていますし、ソフトバンクの柱であるiPhoneのディフォルト検索エンジンもGoogleです。一応、iPhoneでは検索エンジンを変更することが出来ますが、普通はディフォルトから変更しようとは思わないでしょう。
 ソフトバンクのスマートフォンじゃない携帯のディフォルト検索エンジンはYahoo!なので、日本で統計を取るならば、もう少し結果は変わっていると思いますけれど・・・

 なんにせよ、このままだと検索エンジンの選択肢が無くなってしまう恐れが現実になってしまいそうです。いくらマイクロソフトが体力があるとは言え、収益の出ないサービスをいつまでも放っておくほどのんきではないでしょうから。
 今後、Windows Phone 7が大きなシェアを獲得するとか、ソフトバンクの地の利を生かしてiPhoneの検索エンジンをYahoo!に変更するとか、はたまた噂通りiPhoneのディフォルト検索エンジンをbingにするとかしないことには状況は打破できないのではないでしょうか?

 案外、慣れてしまえば検索エンジンの違いなんて(最近は)そんなに気にならないと思いますからね。


もしTwitterが有料になったら

2010-07-29 21:10:10 | Thinkings

 Twitterを再開してからしばらくたちます。iPhone 4に機種変更してから、ある程度サクサクとクライアントが立ち上がるようになったので、それなりにつぶやいてもいるわけですが・・・まあ、生活に必須という訳でもありません。
 何となく、他人のつぶやきから生活をのぞき見て、何となく自分でもつぶやいてみて、タイムラインをざっと眺めてみる・・・。日本ではFacebookはあんまり受けませんでしたが、Twitterは恐ろしく普及して・・・本国アメリカのユーザー数を越えてしまったそうです。

 そのせいか、日本ではTwitterを使ったマーケティングがものすごく盛んになってます。芸能人から企業まで、リアルタイムの情報発信メディアとしてガンガン使われているわけですね。私も、英会話教材であるロゼッタストーンについて「気になっている」とつぶやいたら、次の朝には営業さんから「フリートライアルをどうぞ!」って返信がきて驚きました。

 とにかく、他人とのゆるいつながりだとか、お手軽かつ自由なつぶやきによる自己表現と、それを使ったマーケティングが受けているTwitterですが、もし「有料になったら使い続けるか?」というアンケートがアメリカで行われたようですが・・・

Twitterが有料でも使いますか? いいえ、使いません。 GIZMODO

Twitterにはたくさんのマネタイズ方法があるのでしょうねぇ...。あるのはあるのですが、絶対にないやり方が1つ。それはTwitterのアカウント有料化

米国のジャーナリズムスクールAnnenberg School for Communication and Journalismの2010年Difital Future Studyの調査結果によりますと、Twitterのサービスにお金を払って使う気があると答えた人は0人。0%。0点。

 サンプルの抽出方法にも問題があるのではないかな?とも思わなくはないですが・・・たぶん日本でやったら何%かは払ってでも使い続けと回答するのではないでしょうか?ヘビーユーザーのつぶやきの数はハンパではないですし・・・生活の一部になってしまっているので、今更止めるのは難しいのではないでしょうか?

 ただし、自分の場合の話をするならば、たぶん止める。いや、間違いなく止めます。
 まず、Twitterから得られる情報のうち、価値のある情報がどれだけあるか?という事を考えたときに、ほとんどの場合が正に「つぶやき」であるという事実。そして、自分自身がそこまで熱心につぶやいているわけでもないので、生活への依存度が低いためというのが一番でしょうか。変な話、iPhoneからTwitbirdをアンインストールしたら、例え無料の今でさえ、もう見ないと思うんですよね。

 ゆるいからこそ続けられるけども、ゆるいからこそいつでも止められる。まあ、ある程度フォロワーが付いてしまった人は難しいかも知れませんけど、普通の人ならすぐにでもTwitterのタイムラインからいなくなれるんじゃないでしょうか?その当たりが魅力でもあり、Twitterの限界でもあると思うのです。それ故に、ちょっとでも縛りが出来たならそれを嫌っていなくなる人はかなりの数が出てくる・・・この調査はそういう側面を表しているのでは。


Appleの新製品はBluetoothトラックパッド

2010-07-28 20:49:28 | Digital Devices

 PCにはその自由度故に、様々な入力デバイスがあります。マウスしかりキーボードしかり様々な方式があり、デザインに至ってはそれこそ数えたくないレベルで存在しています。

 でも、私がどうにも好きになれないデバイスがあるんです。それは、ノートPCにはほぼ、もれなく付いているアレです。でも、アレがたまらなく好きな人たちが存在するのも知っているんわけで、全く否定しようとは思わないんですが・・・そんなわけで、今回のAppleの新製品には全く食指が動かなかったりします。

Appleのマジックトラックパッドはマウス時代の終焉を告げる TechCrunch

今日(米国時間7/27)、Appleがリリースした新製品の中では新しいマジック・トラックパッド(Magic Trackpad)が一番興味深い。機能的にはMacBookやMacBook Proに装備されているトラックパッドど同じものだ。ただし、こちらはスタンド・アローンのデバイスでサイズも一回り大きい。デスクトップ・コンピュータに接続して利用するのが目的である。Appleがこのようなデバイスを発売した狙いはいったい何だろう? それは将来へ向けてのあるトレンドである。

 まあ、こういう記事が出てくるのは予想していましたけれど、正直TechCrunchからだとは思わなかった・・・この記事を書いている記者の質問に答えたAppleの担当者の、

「多くのAppleユーザーはマウスとトラックパッドを併用するだろう。マウスに向いた作業もあれば、トラックパッドに向いた作業もある

という言葉に記者との温度差を感じられて興味深いです。

 と言うわけで、私の好きになれないデバイスとはタッチパッドです。マウスが使える状況ならば、間違いなくそちらを使って、タッチパッドは眠らせておくのが常です。
 タッチパネルの様に直感的でもなく、マウスのように細かい作業が得意なわけでもないトラックパッドは、私にとっては中途半端なんですよね。手首が疲れるし。しかし、マルチタッチが出来るようになって、スクロールや拡大縮小などのショートカットを効果的に組み込めることで、確かに作業効率は上がるだろうし、スペースなどのメリットも見えてきたように思います。

 とは言え、そのマジックパッドを実際に使うかどうかは別問題。・・・私の場合、たぶん、デスクトップ用途ではホコリをかぶっているのではないでしょうか。といいますのも、今私の机の上にはワコムのBAMBOO Touchが。マルチタッチ対応のトラックパッドとしても使えるタブレットなのですが、マウスになれきってしまった身としては、やっぱりほとんど使わないんですよね・・・。ユーザーエクスペリエンスとしてはマジックパッドも大して変わらないだろうし、マウスからあえて乗り換える気にはなりません。

 実際問題として、Windowsユーザーも含めて、マウスを一切使わずにトラックパッドのみを利用している人ってどれくらいいるんでしょうね?トラックパッドがノートPCに搭載されてから10数年経ちますが、2人くらいしか見かけたことはないですけど・・・


シャープの「携帯電話型」電子辞書

2010-07-27 21:32:56 | Digital Devices

 かつて私が学生だった頃、国語辞典や英和辞典など何種類もの重たい辞書を、たびたびカバンに詰めて通学していたものです。一つ一つが分厚い上に機能特化されており、家でも学校でも収納に手間取った記憶がありありと浮かんできます。
 それらの辞書に取ってかわる形で急速に普及したのが電子辞書です。メモリの急速な高容量・低価格化の末、数冊~数十冊の辞書や類似コンテンツをコンパクトに収録している電子辞書は、もはや中高生には必須のアイテムと言えるようです。

 電子辞書と一口に言っても、市場で販売されているものは学習用途に特化させた物や、翻訳機能を備えた物、家庭の医学や百科事典を統合した網羅型の物、文学作品を搭載した物などその種類は多岐にわたります。学生は素直に学習用途の物を買っておけば問題ないですけれど、その層以外、ビジネスパーソンや家庭用に訴求するために様々な付加価値を「主に収録コンテンツ面で」搭載してきた電子辞書ですが、これまでの大艦巨砲主義から、もしかすると用途を絞って「コンパクトに」「検索しやすい」モデルにシフトしてくるかも知れません。
 例えば、シャープはこんなモデルを発表してきました。

まるでBlackBerry シャープ、片手で使える電子辞書 ITmedia

 シャープは7月27日、BlackBerryのようなデザインの小型電子辞書端末「Brain」(ブレーン)を8月6日に発売すると発表した。英和/和英辞書や広辞苑など12コンテンツを収録。オープン価格で、実売予想価格は1万3000円前後。

 2.4インチ(320×240ピクセル)のディスプレイの下に、小さなQWERTYキーを搭載。118.6(幅)×68.6(奥行き)×11.8(高さ)ミリ、重さ約97グラムと「カラー電子辞書としては業界最軽量」で、片手でも操作できる。

 

 写真を見た瞬間に「Black Berryか」とつぶやいてしまいましたが、形はもうそのまんまです。サイズ的にもiPhone程度の大きさですから、家庭用や学習用ではなく、正に携帯用途特化だと言えます。

 当初は携帯電話にも辞書機能があるし、iPhoneなどのスマートフォンではインターネットもつながるわけですし、用途がいまいち見えない・・・と思っていたのですけれど、オフラインでも使えることや、言葉の意味に最短でたどり着けることなどを考えると確かにアドバンテージはあります。金額的にもリーズナブルな設定がされていますので、海外旅行の前に買っておくと値段分は働いてくれるかも知れません。

 今の仕事の関係上、家でもオフィスでもすぐにネットにつながる環境にいるのに加え、iPhoneで調べ物がそこそこ便利に出来ますので、興味こそあれ食指は動かなかった電子辞書ですが・・・今回の記事を書くに当たって各社の製品を調べていると、なんというか魅力的なんですよねえ。特に今回紹介の機種は、前述したように海外旅行のお供に衝動買いしてしまうかも知れない危うさがあるんですよね・・・買い物は、用途をよく考えてから!


意図はどこに? マイクロソフト、ARMアーキテクチャのライセンスを取得

2010-07-26 17:35:28 | Thinkings

 インテルやAMDのx86プロセッサと並ぶ、いや現在ではむしろ世界でも最も重要とも言えるプロセッサアーキテクチャにARMがあります。ARMは主に組み込み用途のCPUとして、主に携帯電話や携帯ゲーム機といったモバイルデバイス向けに利用されていますが、その供給形態はx86に比べて大きく異なっています。

 ARMはARMホールディングスという企業が開発を行っていますが、生産はしていません。実際のチップの生産は、ARMのパテント契約を結んだ企業が、自社のエッセンス(例えばグラフィックスコア)を加えた設計を元に行う形になります。NVIDIAのTeglaやフリースケール・セミコンダクタのi.MX51がそれに当たります。
 要するに、大元はARMがライセンスし、それをチップメーカーが形を整え、ハードウェアメーカーが利用するという流れです。もちろん、ハードウェアメーカーが独自に拡張・製造を行う事もありますが・・・

 では、「ソフトウェア企業」「データセンター運営」が主だった仕事であるマイクロソフトがARMのライセンスを結んだら、いったい何に使うのでしょうか?

マイクロソフト、ARMアーキテクチャの使用権を取得--独自プロセッサを開発か CNET Japan

 Microsoftは米国時間7月23日、半導体の設計を手がけるARMとの契約を更改した。あくまでも理屈の上の話だが、この更改によって、Microsoftは独自のARMプロセッサを設計できるようになった。

 新たな契約は、アーキテクチャのライセンス契約であり、Microsoftは独自のARMプロセッサを設計できるようになる。Qualcommもこれと同様の契約に基づいて、Dellのタブレット「Streak」やGoogleのスマートフォン「Nexus One」などの製品で採用されているプロセッサ「Snapdragon」を製造している。

 元々、マイクロソフトはx86だけにOSを提供している企業ではありません。例えば『Windows Embedded』は組み込み型のWindowsサブセットとして、POSレジなどに採用されています。しかし、今回の件についてはむしろこっちの存在が重要でしょう。ヒントはiPhoneとNexus Oneです。

 そう、『Windows Phone』ですよ。現在、マイクロソフトが独自プロセッサを開発しているのはXBOXのみ。しかしながら、今年の秋に登場するWindows Phone 7むけに、iPhoneのような・・・というよりも、むしろGoogleが直販したNexus Oneのようなフラグシップ機を自社から提供する為に、取得したARMライセンスを活用するのではないか?と考えるわけです。パートナーにとってはあんまりうれしくない話かも知れませんが、あくまでマイクロソフトが考える「理想の端末」を”提示する”という面においては、好き勝手にやれる分、理想的ではないでしょうか。アップルもiPhone 4及びiPadではApple A4という独自プロセッサをARMライセンスを利用して作っているわけですから、全く不思議な話ではないでしょう。

 一方、データセンター用のサーバーに使うとか、XBOXの次世代機はARMを利用して作るとか・・・そういう怪しげな話はすでに出ている模様。・・・マイクロソフトが自社でプロセッサまで作り出したら・・・社内的にはより挑戦的なハードウェアも企画できるようになるなど、メリットも出ると思いますが、個人的にはOSを利用しているサードパーティとの関係をぎくしゃくさせてまで・・・とは思いますけれど。
 もしくは、アメリカのみで売られているZuneかな?こちらだと、影響はかなり限定的になりますけど。どっちにしろ、OS屋がプロセッサまで作り出すわけですから、かなり後を引きそうな話ではありますね。


家庭用太陽光発電、意外な故障率

2010-07-25 23:59:59 | Technology

 近頃、急速に普及が進んでいるものに、家庭用太陽光発電が挙げられます。・・・と言ってもまだまだ導入に費用がかかりますので、元を取るのに何年もかかるのが常です。しかしながら、見た目のわかりやすさもさることながら、「電気代」という目に見えるコストを縮減できること、そしてメンテナンスが楽ということもあり、今後のカーボンフリーエネルギーの中では最も有望かつ、民間の力を借りやすい物と言えるでしょう。

 しかしながら、これまでは「設置しているだけで徐々に元が取れる」という、言わば銀行預金のような元金保障の投資だと思われていた太陽光発電施設について、元が取れるどころか「元本割れ」すら起こしてしまうような事実が判明したようです。

家庭用の太陽光発電、12年以内に3割故障 NPO調査 asahi.com

 家庭に設置された太陽光発電システムの約3割が、12年以内に故障している――。NPO法人「太陽光発電所ネットワーク(PVネット)」が23日、そんな調査結果を発表した。「10~20年故障しないと言って販売されるケースが多いが、実際は注意が必要だ」と呼びかけている。

 可動部品がない太陽光発電で、いったいどんな故障が?と思ったのですが、何でもパネルの発電効率の劣化が見られる物があるとか。最大で4割減になった物もあるようで、やはり「ランニングコストゼロ」とは行かないようです。採用を検討する場合、故障のリスクやアフターサービスも十分に頭に入れておく必要がありそうですね。

 そのような故障とは別に、太陽光発電にはもう一つ問題が。

 とは言え、太陽光だけの話ではないのですが、発電所以外での発電量が増えることにより、発電量の増減による負荷が無視できなくなる事が予想されているのです。
 発電所で発電される莫大な電力を「一時的にためておく」と言う事は出来ませんので、発電所はそのときそのときに、必要とされている電力を供給しています。しかしながら、太陽光発電などの普及により、例えば「突然の夕立により電力の需要が一気に増えた」という事が実際に起こりうる可能性があるのです。そのときに、発電所には大きな負荷がかかり、電力供給が中断される恐れもあると言います。
 このような事を防ぐために電力を適切に管理できる電力網、スマートグリッドの研究が進められていますけれど、何とか間に合うと良いですが。

 太陽光発電を初め、家庭用発電機はまだまだ若い技術ですし、電力供給網はそれらの技術に対応するには古い技術です。どちらの世界でも今後のイノベーションが求められているわけですけれど・・・意外と待ったなしかも知れませんね。


100ドルはまだ高い? インドで35ドルPCを開発

2010-07-23 23:59:59 | Digital Devices

 かつて、「100ドルのPCを作ってすべての子供たちへとどけよう」という理念を持った団体がありました。その考え方は、様々な企業に横取られ、最終的には安くて機能を絞ったネットブックが世に出回ることになり、結果的にPCの値段を押し下げる要因となったのは、また別の話ですが。

 さて、その話が世に出てから早数年。PC業界をおそったデフレの波は、とうとうこんな話を実現させるまでに至りました。

インド、1台35ドルの世界最安ラップトップPCを開発 ロイター

 シバル人的資源開発相によると、このラップトップは学生向けに開発したもので、タッチスクリーンを採用している。世界のメーカーとの間で、量産に向けて協議を開始した。

 同相は記者会見で「マザーボード、半導体、プロセッサー、接続機能などすべてを含め、コストは約35ドルだ。それには、メモリー、ディスプレイなどすべてが含まれる」と述べた。インターネットブラウザー、PDFソフト、ビデオ会議機能なども備えており、ユーザーのニーズに応じて新たな機能を組み込むことも可能だという。

 なんと、僅か35ドル!しかも、今後は10ドルまで下げることを目標とするとか・・・うーん、PCの雑誌を買うか、PCそのものを買うかで迷えるって事ですか?とんでもない時代になったものです。

 実際のところ、「ラップトップ」としてあるだけで「ノートPC」とは書いておらず、さらにタッチスクリーンを備えるという時点で、キーボードを備えないタブレットデバイスであると予想されますが・・・ロイターの英語記事の方には写真が載ってました。間違いなさそうです。  

 上記画像はロイター(http://www.reuters.com/resources/r/?m=02&d=20100723&t=2&i=161631788&w=320&fh=&fw=&ll=&pl=&r=2010-07-23T124325Z_01_BTRE66M0ZCG00_RTROPTP_0_INDIA)より転載。

 中国ではアンドロイドタブレットが数千円で売られている事から考えると、35ドルでは「無理だ!」とは思えないんですよね。さすがに10ドルだと眉唾ですけれど。
 これによって、安価なPCが子供たちに広まる・・・ひいては、PCのリテラシーを持った社会人予備軍が大量に増えるということ。インドの国益を考えると計り知れないでしょう。大量生産に成功したなら、新興国向けの新たな外貨獲得手段としても転用できるかも知れませんし、色々と面白い事になりそうです。

 日本の学校でのPC利用の実態を考えると・・・これが実現した暁には、あっという間に置いてけぼりにされてしまうでしょうねえ・・・


体型を変えられるマネキンでネット試着

2010-07-22 23:59:59 | Thinkings

 ネットショッピング、利用していますか?私は郊外在住ですので、電化製品や本、CDなど「どこで買っても品質が同じ物」に利用しています。そのほかだと、消費物である食べ物とか。果物とかだと何となく安心です。先日は桃を注文しましたが、おいしゅうございましたよ。

 さて、逆に、ネットショッピングに適さない物といえば、真っ先に思い浮かぶのが衣料品。裾上げをしてもらわなければいけないズボンの類とか、着てみたら意外ときつかったりするシャツの類とか、メーカーによって大きさがまちまちな靴とか・・・とりあえず試着しないと不安な衣類は、やはり実際に見て買えるリアル店舗がいいと思う人が多いみたいです。かくいう私も、足のサイズが人よりもだいぶん大きいので、靴はネットショップではちょっと買えないなあと思っている一人です。

 さて、この一人一人違う体型という問題を、テクノロジーでスマートに解決しようというプロジェクトがこちら。細かくサイズを変えられるマネキンロボットを使って、ユーザーの体型に合わせた「試着」をネットの向こう側で行おうという物です。

動画:10万通りに体格を変えられるマネキンロボ engadget

 というわけでFits.me社がタリン大学のMaarja Kruusma教授と開発したのが、約10万通りに体のサイズを変化できるというマネキンロボ。シャツメーカーのHawes and Curtisと連携し、マネキンロボにシャツを着せて様々な体格での写真をあらかじめ撮影、オンラインサイトの利用者から自分のサイズを入力してもらうことで「あなたが着ればこうなります」と提示します。

 このロボットを使ったサービスを使えば、自分のサイズのマネキンが実際に着るわけですから、シミュレートがよりしやすくなります。これによって、サイズあわせという敬遠要因を軽減することが期待できるわけですよ。
 店側としても、様々なマネキンを用意するよりも、こまかくカスタマイズ可能なマネキンロボ一台の方が便利そうです。何より、一度着せてしまってからサイズを調整していけば、着脱の手間無しに何通りもの写真が撮れますからね。・・・と、このような便利なロボットにも落とし穴・・・というか、オチがありまして。

ちなみに、シャツのバーチャル試着を実現するために撮影される写真は、シャツのサイズごとに2000枚。スマートなのか泥臭いのか評価に困る仕組みですが、画像処理で解決するのではなく、とりあえずロボットに着せてみるという発想にはロマンを感じます。

と言う事は、S、M、L、XLの4サイズですでに8000枚かあ。「今週は新作が20種類、各サイズあるよ!」なんてにこやかに宣言されたら、思わず頭を抱えてしまいそうですが・・・

 なんにせよ、自分がいけないならバーチャルな自分に試着させるというのは確かに合理的・・・さっきの例じゃないですけれど、新製品があまり入ってくると提供側がきついですけど、やっていることは至極まっとうなんですよね。今は上半身だけですけれど、そのうちジーンズや帽子などにも応用出来るようになるかも知れませんね。


滝のような汗・・・熱中症に注意

2010-07-21 23:31:51 | Life

 連日の真夏日、いかがお過ごしでしょうか?
 近頃はお天道様が文字通り容赦が無く、「暑くて死ぬ」が比喩じゃなくなるような猛暑が続いています。

群馬・館林で38・9度 熱中症で2人死亡 47NEWS

 日本列島は21日も、北海道と沖縄を除く広い範囲が太平洋高気圧に覆われ、東日本中心に厳しい暑さが続いた。群馬県の館林では、最高気温38・9度を観測。東京都心(大手町)も36・3度と今年初の「猛暑日」となった。

 いやもう、本当に暑いです。朝の出勤の時、車の外気温計が31度とかになっているとゲンナリしますね。内勤なので昼間はまだ・・・いや、28度設定の冷房が恨めしいです。

 本当にきついのは帰ってからで、夕立対策に締め切ってある二階はサウナです。立っているだけで汗が滝のように流れてきますもの・・・。寝室に扇風機が無かったので、昨晩はさすがにクーラー抜きでは寝られませんでした。空調を使って寝ると翌日の体調が優れませんし、何故かタイマーが働かなくて朝まで付いてたし・・・こんな事が連日続くのはさすがにマズイので、本日の仕事帰りに扇風機を購入する事にしました。何とかこれだけで一夏乗り切れると良いですが。

 まだ数日の間は猛暑が続くようですので、熱中症対策には注意が必要ですね。外で作業を行う場合には、必ずスポーツドリンクなどの塩分や電解質、水分を取れる物を携行することが重要みたいです。健康に気を遣って、お茶や某低塩分・低糖分のスポーツドリンク状の物しか飲まないのは、熱中症対策としては逆効果・・・どころではなく、症状を重くする可能性もあるとか。塩分入りは必須みたいです。
 また、首などの太い動脈が通っている所を冷やすのも効果的。応急的には濡れタオルを首に巻くとか、短髪の場合は髪を水で濡らし、気化熱で冷やすのが効果的なようです。

 なんにせよ、熱中症は恐ろしいもの。32度以上だとじっとしていてもなる事があると言いますから、座り仕事でも油断せず、水分・塩分補給はしっかりとしたいものです。